last
以下では、英単語 “last” を「代名詞的な使い方」に焦点を当てつつ、詳細に解説します。実際には “last” は形容詞・副詞・名詞など多面的な用法がありますが、「the last」などの形で名詞的・代名詞的に使われる場合も含めてまとめています。
1. 基本情報と概要
意味と品詞
- 【英語】last
- 【日本語】最後のもの、最後に(形容詞・副詞・名詞としても使われる。「the last (one)」という形で代名詞的にも用いられる)
“last” は主に「最後の」「この前の」「続く」といった意味合いを持つ、とてもよく使われる単語です。
- 形容詞 (adjective) の意味:最後の、最新の、前回の
- 副詞 (adverb) の意味:最後に
- 名詞 (noun) の意味:最後の人・もの・行為など
- 代名詞 (pronoun) 的用法:「the last (one)」で「最後のもの・最後の人」という意味で使われる
たとえば、会話で「I’ll take the last.(最後のやつを取るよ)」などと表現するときには、名詞・代名詞的に使われています。
活用形について
“last” は形容詞や副詞の場合は原形のみで変化しません。名詞や代名詞的用法でも同様に “last” そのものに変化形はありません。
他の品詞になる例
- 形容詞:“She is the last person I expected to see.”(最後に会うと思っていた人だ)
- 名詞:“He was the last to leave the office.”(オフィスを最後に出たのは彼だった)
- 代名詞 的:“I’ll have the last (one).”(最後の一つをもらうね)
CEFRレベルの目安
- A2(初級)〜B1(中級)レベルで学習されることが多い単語です。
- A2 レベル:日常会話の中で「最後の○○」という簡単な文脈でよく出る。
- B1 レベル:名詞的な使い方や、派生表現(“at last” など)を使いこなせるようになる。
- A2 レベル:日常会話の中で「最後の○○」という簡単な文脈でよく出る。
2. 語構成と詳細な意味
“last” は接頭語や接尾語が特別に付いているわけではなく、単語全体で「最後の」という意味を表します。旧英語“lǣst”(もっとも小さい)や“lǣssa”(less) に由来すると考えられ、そこから「最も後ろ」というニュアンスで「最後」を表す単語になりました。
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10例)
- the last time(最後のとき)
- last night(昨夜)
- last week/month/year(先週/先月/去年)
- at last(とうとう/やっと)
- last forever(永遠に続く)
- last minute(ギリギリの/土壇場の)
- last call(最終案内・最終注文)
- the last resort(最終手段)
- the last straw(我慢の限界を超えさせる出来事)
- last but not least(最後に述べるが決して軽んじられない)
3. 語源とニュアンス
語源
“last” は古英語の “lǣst” にさかのぼり、「最も少ない、最も下位の」といった意味合いを持っていたとされています。そこから「一番下(後ろ)にある」という発想へつながり、「最後の」という現代英語の意味になりました。
ニュアンス・使用上の注意
- 「最後の」とだけでなく、「直近の」や「終わり」など多様な意味があるため、文脈を確認することがポイントです。
- カジュアルでもフォーマルでも幅広い場面で使われます。 “the last one” のように代名詞的に使うときはくだけた会話でもよく登場します。
- 文章でも「最後の章」や「最後の項目」のように正式に用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- (形容詞) “last + 名詞”
- 例: “the last chapter” 「最後の章」
- (名詞・代名詞的) “the last (one)”
- 例: “Who took the last?” 「最後のを取ったのは誰?」
- (副詞) “verb + last”
- 例: “He came last.” 「彼は最後に来た。」
- イディオム “at last”
- 例: “At last, we finished the project.” 「やっとプロジェクトが終わった。」
形容詞の場合は可算・不可算の名詞に関係なく使えますが、名詞的に使うときは「the last (one)」など「the」が付くことがほとんどです。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “Could you save me the last slice of pizza?”
(ピザの最後の一切れ、取っておいてもらえる?) - “I was the last to hear the news.”
(そのニュースを最後に知ったのは僕だったよ。) - “At last, the weekend is here!”
(とうとう週末になったよ!)
ビジネス(ややフォーマル)
- “This is the last item on the agenda.”
(これが議題の最後の項目です。) - “Please submit the report by the last day of this month.”
(今月の最終日までにレポートを提出してください。) - “He arrived last, but his presentation was excellent.”
(彼は最後に到着しましたが、プレゼンテーションは素晴らしかったです。)
学術的・文書(フォーマル)
- “In the last chapter, the author summarizes the main arguments.”
(最後の章で、著者は主要な主張を総括している。) - “This experiment lasted for three months and yielded significant data.”
(この実験は3か月間続き、重要なデータを得た。) - “The researcher was the last to leave the laboratory.”
(その研究者は研究室を最後に出た。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- “final”(最終の)
- “This is my final decision.” 「これが私の最終決定です」を「last decision」とも言い換え可能。ただし “final” はより硬い印象。
- “This is my final decision.” 「これが私の最終決定です」を「last decision」とも言い換え可能。ただし “final” はより硬い印象。
- “ultimate”(究極の、最終の)
- “He achieved his ultimate goal.” は「最後で最も重要な目標を達成した」という強調を伴う。
- “He achieved his ultimate goal.” は「最後で最も重要な目標を達成した」という強調を伴う。
- “previous”(前の)
- “the previous chapter” は「一つ前の章」、一方で “the last chapter” は「最後の章」。文脈次第で意味が変わるので注意。
反意語 (Antonyms)
- “first”(最初の)
- “initial”(初めの、冒頭の)
- “beginning”(始まり)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /læst/ (米), /lɑːst/ (英)
- アメリカ英語では「ラスト」に近い音。(母音は「æ」に近い)
- イギリス英語では母音が少し長め「ラースト」になりやすい。
- アクセントは単語全体にあり、特に先頭の “l” のあとに母音をはっきりと発音します。
よくある間違いとして、母音が曖昧になって /lost/(lose の過去形 “lost”)のように聞こえてしまうことがあるため、 /æ/ と /ɒ/ の区別に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルのミス
- “last” は短いのでスペル自体の間違いは少ないですが、“lost” や “lust” と混同しないように。
- “last” は短いのでスペル自体の間違いは少ないですが、“lost” や “lust” と混同しないように。
- 同音異義語との混同
- “last” と “lust” は似ているようで母音が異なる。
- “last” と “lust” は似ているようで母音が異なる。
- 時制との混乱
- “He lasted two hours.” と言うと「彼(の状態)が2時間続いた」という意味になり、不自然な場合が多い。
- 人が行動する文脈では普通 “He was the last to finish.” のように使う。
- “He lasted two hours.” と言うと「彼(の状態)が2時間続いた」という意味になり、不自然な場合が多い。
- 資格試験など
- TOEICや英検でも“last but not least”や“at last”などのイディオムが選択肢として出ることがある。
- “last” が「最後の」の意味だけではない、文中でのあいまいな使われ方(継続時間“last for 〜”など)に注意。
- TOEICや英検でも“last but not least”や“at last”などのイディオムが選択肢として出ることがある。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “last” といえば「ゴールテープを切るイメージ」:最後に到達するイメージを思い浮かべると覚えやすいです。
- “He was the last to arrive.” というフレーズを丸ごと覚えておくと、代名詞的な使い方も身につきます。
- “at last” は「やっと!」という感情を表す便利な表現なので、語感とセットで覚えましょう。
上記のように “last” は実に幅広い使い道があり、「the last (one)」の形で代名詞的に使う場合も重要です。名詞・形容詞・副詞のそれぞれの役割や、文脈でのニュアンスに気をつけて活用してみてください。
《the ~》最後の人(物)
最近のもの,この前のもの
最後,終り,臨終;(月・週の)終り
靴型