元となった辞書の項目
romance
IPA(発音記号)
名詞
〈U〉(空想的な)『伝奇物語』,冒険物語;恋愛物語 / 〈U〉中世騎士物語 / 〈C〉〈U〉(…との,の間の)恋愛事件,ロマンス《+『with』(『between』)+『名』》 / 〈U〉伝奇的なふんい気 / 〈U〉冒険(空想)を好む性質(気持ち),空想癖 / (…について...
解説
1. 基本情報と概要
英単語: romance
品詞: 名詞(countable/uncountable で使われる場合がある)
意味(英語):
- A feeling of excitement, love, and mystery associated with a relationship or perception of love.
- A love story, especially in literature or films.
意味(日本語):
- 恋愛におけるわくわくするような感情や神秘性。
- 恋愛をテーマにした物語や作品。
「romance」は、恋愛感情を表すときや、恋愛中心の物語を指すときに使われる単語です。ちょっとドラマチックな恋愛や甘い気持ちを表現するニュアンスがあります。
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級): 新聞、雑誌、文学作品などから、恋愛ストーリーにおける単語として接することが多いレベルです。
活用例:
- 名詞形 (“romance”) のまま数えられる場合 (a romance) と、不可算で使われる場合 (romance in the air) もある。
- 形容詞形: “romantic” (ロマンチックな、恋愛に関する)
- 動詞形: “to romance” は「(誰かを) くどく、口説き落とす」「ロマンティックにする」といった意味で使われることがあるが、あまり一般的ではない。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「ro-」: 接頭語というよりは、古フランス語 “romanz” に由来する音のまとまり
- 「-mance」: フランス語由来の名詞語尾の一部
派生語や類縁語
- romantic (adj.): ロマンチックな
- romanticize (v.): ロマンチックに考える、美化する
- romanticism (n.): ロマン主義、ロマンティシズム
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “a whirlwind romance” – 恋に落ちるのがとても速い急展開のロマンス
- “office romance” – 社内恋愛
- “epic romance” – 壮大なロマン物語
- “forbidden romance” – 禁断の恋
- “romance blossoms” – 恋愛が芽生える
- “summer romance” – 夏の恋
- “romance novel” – 恋愛小説
- “old-fashioned romance” – 昔ながらのロマンチックな恋愛
- “romance languages” – ロマンス諸語(フランス語やイタリア語など)
- “romance is in the air” – 恋の気配が漂っている
3. 語源とニュアンス
語源:
- 中世フランス語 “romanz” (フランス語話者の言語で書かれた物語) から派生し、当初は「ロマンス語(ラテン系言語)で書かれた物語」を意味していました。やがて「冒険的・空想的な物語」「恋愛をテーマにした物語」というニュアンスが強まっていきました。
ニュアンスと使用時の注意点:
- 「romance」は「甘く切ない恋愛感情」を指すときに使われる一方、文学的・映画的に「恋愛要素を盛り込んだ作品」を表す場合によく使われます。
- 主にポジティブな情緒を含むため、ロマンチックで甘い雰囲気があります。
- 口語でもフォーマルな場面でも比較的使いやすい語ですが、くだけた会話だと「love story」「dating」など、それぞれのニュアンスで言い換えられることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として: “a romance” は「1つの恋愛関係」「1つの恋愛物語」という意味。
例) “He had a brief romance in college.” - 不可算名詞として: “romance” を総称的に用いるときは不可算扱い。
例) “Romance is an important element in her writing.” - 口語/文語: 両方で使われるが、文学的なニュアンスが強い文脈ではより頻繁に登場。
イディオムや一般的構文
- “to have a romance with someone” – 誰かと恋愛関係を持つ
- “romance is blooming” – 恋愛が芽生え始める
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
- “I can’t believe how quickly their romance started!”
(彼らの恋愛があんなに早く始まるなんて信じられないよ!) - “She’s always reading romance novels on the train.”
(彼女は電車の中でいつも恋愛小説を読んでるよ。) - “There’s a bit of romance in the air, wouldn’t you say?”
(なんだか恋の予感が漂ってると思わない?)
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
- “Office romances can sometimes complicate work relationships.”
(社内恋愛はときどき仕事上の関係を複雑にしてしまうことがあります。) - “We might include a subtle romance in the story to appeal to a broader audience.”
(より幅広い視聴者に訴えるために、物語にさりげなく恋愛要素を入れるのはどうでしょう。) - “Our marketing campaign for the Valentine’s Day promotion highlights the romance of the season.”
(バレンタインデーキャンペーンのマーケティングでは、その時期ならではのロマンチックな雰囲気に焦点を当てています。)
学術的/文芸的な文脈での例文 (3つ)
- “The author’s early romances laid the foundation for her later literary works.”
(その作家の初期の恋愛小説は、彼女の後期の文学作品の基盤となった。) - “Medieval romances often revolved around knights and heroic quests.”
(中世ロマンス文学では、しばしば騎士や英雄的な探求が中心に描かれます。) - “In literary studies, ‘romance’ can encompass various thematic elements of adventure and love.”
(文学研究では、「ロマンス」は冒険や愛など多彩なテーマを含みうるものとして扱われます。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- love affair (恋愛関係)
- 「ラブアフェア」はより直接的で、秘密めいた関係を指すことが多い。
- 「ラブアフェア」はより直接的で、秘密めいた関係を指すことが多い。
- relationship (関係)
- 「恋愛」だけでなく、広い意味の人間関係に使われる。
- 「恋愛」だけでなく、広い意味の人間関係に使われる。
- passion (情熱)
- 恋愛に限らず、強い情熱を表している。
- 恋愛に限らず、強い情熱を表している。
- amour (フランス語由来の「恋」)
- 文語的でロマンティックな響きが強い。
- 文語的でロマンティックな響きが強い。
反意語
- indifference (無関心)
- enmity (敵意)
- hatred (憎しみ)
これらは恋愛感情やロマンチックな気持ちがまったくない、もしくは逆方向にある概念を指すため、対照的な位置にあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /roʊˈmæns/ (米), /rəʊˈmæns/ (英) あるいは /ˈroʊmæns/ のようにも発音される
- 強勢位置: “ro-mance” の第二音節 “mance” にアクセントが置かれることが多いが、一音節目にくる発音もあり、地域差や話し手によって揺れがある。
- アメリカ英語とイギリス英語: アメリカ英語は「ロウマンス」に近い音(roe-mance)で、イギリス英語は「ロウマンス」の “o” の音が少し短めになる傾向。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “romance” を “romence” と間違えたり、最後の “e” を落として “romanc” としてしまうミスがある。
- 発音の揺れ: アクセントを第1音節に置くか第2音節に置くかで発音が変わる。アメリカ英語では「ロー・マンス (ro-MANCE / RO-mance)」どちらもあり得るため注意。
- TOEICや英検などでは、文章中で恋愛やロマンチックな雰囲気を表す単語として登場する可能性がある。意味を取り違えないように文脈で判断を。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Roman” (ローマの) と関係があるわけではないが、語源上フランス語 “romanz” が由来というイメージを持つと覚えやすいです。
- 「ロマンス小説」と聞くとすぐに「恋愛もの」というイメージが湧くので、「恋愛ストーリー」という意味の置き換えで覚えるとスッと入ってきます。
- “romance” と聞いたときに、映画のワンシーンやバラに囲まれたデートをイメージすると記憶につながりやすいでしょう。
以上が名詞「romance」の詳細解説です。恋愛の雰囲気や情熱的な側面を伝える魅力的な単語なので、状況や文脈に応じてぜひ使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉中世騎士物語
意味(2)
〈C〉〈U〉(…との,の間の)恋愛事件,ロマンス《+with(between)+名》
意味(3)
〈U〉伝奇的なふんい気
意味(4)
〈U〉冒険(空想)を好む性質(気持ち),空想癖
意味(5)
(…と)恋をする《+with+名》
意味(6)
…‘に'言い寄る,求愛する
意味(7)
〈U〉(空想的な)伝奇物語,冒険物語;恋愛物語
意味(8)
(…について)作り話をする;空想的(ロマンチック)に考える《+about+名》