元となった辞書の項目
symphony
解説
1. 基本情報と概要
単語: symphony
品詞: 名詞 (noun)
活用形: 可算名詞 (複数形: symphonies)
英語での意味
- “A large-scale musical composition for an orchestra, usually consisting of multiple movements.”
日本語での意味
- 「交響曲」や「シンフォニー」と呼ばれる、主にオーケストラによって演奏される大規模な音楽作品のことです。複数の楽章で構成されることが多いです。クラシック音楽の中でも特に壮大で重厚な演奏形態を表し、コンサートホールなどで演奏されることが多いです。
「symphony」は、クラシック音楽好きの間でよく使われる言葉で、フォーマルな響きを持ちます。音楽鑑賞においてはこの単語をよく目にするかと思いますが、一般会話で頻繁に使うことは少なめです。
CEFR レベル: B2(中上級)
これは大人の学習者が音楽や文化についての話題を扱うときに出てくるレベル感です。もう少し深い文脈で使われる単語として認識できます。
他の品詞になったときの例
- Symphonic (形容詞): 交響楽風の、または交響曲の
例) “symphonic music” (交響楽風の音楽)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- sym-: 「一緒に」「同時に」という意味のある接頭語(ギリシャ語の “syn” が由来)。
- -phony: 「音」を意味する語根(ギリシャ語で “phone” → “sound” や “voice” が由来)。
語根としては「同時に音が響きあう」というイメージが含まれています。
関連語や派生語
- Symphonic poem: 交響詩
- Philharmonic: 「愛している(philo)+音楽(harmonic)」の由来を持つ言葉で、交響楽団の名称などで使われる
- Symphony orchestra: 交響楽団
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- compose a symphony – 交響曲を作曲する
- conduct a symphony – 交響曲を指揮する
- premiere of the symphony – その交響曲の初演
- a grand symphony – 壮大な交響曲
- classical symphony – 古典派の交響曲
- modern symphony – 現代交響曲
- symphony orchestra – 交響楽団
- perform a symphony – 交響曲を演奏する
- attend a symphony concert – シンフォニーコンサートに行く
- an unfinished symphony – 未完の交響曲
3. 語源とニュアンス
語源
ギリシャ語の syn(一緒に)+ phone(音)から成り立ち、「同時に響く音」のイメージが原点です。中世ラテン語を経由して、古フランス語の symphonie から英語に取り入れられました。
ニュアンス・使用時の注意点
- もともとは古典的・芸術的な文脈を持つ言葉です。
- オーケストラでの演奏やクラシック音楽を想起させるため、日常会話でカジュアルに使うよりは、音楽や文化の話題で用いられることが大半です。
- フォーマル寄りの印象を与え、芸術性・重厚感を強調するニュアンスを含みます。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (可算名詞): 通常「a symphony」、「two symphonies」のように数えられます。
- 一般的に文章中で使用するときは “a symphony by Beethoven” のように、作曲家や番号を伴うことが多いです。
- 形容詞形 “symphonic” を使って、交響的な要素を強調する言い回しがあります。例: “symphonic structure” (交響曲風の構成)。
- 日常会話で文脈が明らかならば単に “the symphony” と述べても、どの交響曲を指しているかをお互いが理解できるケースがあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I listened to a symphony on the radio last night, and it was so relaxing.”
(昨晩ラジオで交響曲を聴いたんだけど、とても癒やされたよ。) - “Have you ever been to a live symphony performance?”
(生のシンフォニー演奏を聴きに行ったことある?) - “My friend recommended a new symphony by a contemporary composer.”
(友人が現代作曲家の新しい交響曲を勧めてくれたよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “Our company is sponsoring the local symphony orchestra this season.”
(私たちの会社は今シーズン、地元の交響楽団をスポンサーしています。) - “The charity event will feature a live symphony to attract affluent donors.”
(チャリティーイベントでは富裕層の寄付者を集めるために、シンフォニーの生演奏を予定しています。) - “We could invite our foreign clients to a symphony concert for a cultural experience.”
(外国のお客様を文化体験として交響曲のコンサートに招待するのはどうでしょう。)
学術的・専門的な文脈での例文
- “Scholars have debated the influence of folk melodies in this particular symphony.”
(研究者たちは、この特定の交響曲における民謡の影響について議論してきました。) - “The symphony’s structure represents a milestone in the evolution of orchestral music.”
(その交響曲の構成は、オーケストラ音楽の進化において画期的な出来事を象徴しています。) - “Analyzing the composer’s signature motifs in his symphonies reveals his unique style.”
(作曲家が交響曲に繰り返し使うモチーフの分析は、彼の独自のスタイルを浮き彫りにします。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- Orchestral work (オーケストラ作品)
- 一般にオーケストラ用の作品を指しますが、交響曲に限らず協奏曲や組曲など広い意味を含みます。
- 一般にオーケストラ用の作品を指しますが、交響曲に限らず協奏曲や組曲など広い意味を含みます。
- Concerto (協奏曲)
- 主にソリストとオーケストラの掛け合いを特徴とする作品を指すため、シンフォニーとは役割や構成が異なります。
- 主にソリストとオーケストラの掛け合いを特徴とする作品を指すため、シンフォニーとは役割や構成が異なります。
- Symphonic poem / Tone poem (交響詩)
- 物語や詩的イメージを題材にした、単一楽章の交響作品を指すので、一般的な交響曲より短い場合が多いです。
- 物語や詩的イメージを題材にした、単一楽章の交響作品を指すので、一般的な交響曲より短い場合が多いです。
反意語
- 明確な「反意語」は存在しませんが、「solo piece (独奏曲)」は交響曲と対になるようなイメージです。交響曲は大規模なオーケストラで演奏されるのに対し、ソロ曲は単一の楽器や歌手が独奏・独唱する作品です。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ˈsɪm.fə.ni/
- イギリス英語: /ˈsɪm.fə.ni/
アクセント: 最初の音節 “SYM” に強勢が置かれます (“SIM” のように発音)。
よくある発音の間違い: “symphony” の “-phony” を「フォニー」ではなく「ファニー」などと発音してしまうケース。また “sim-fo-ni” のリズムを崩すと不自然になりがちです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “symphony” を “symphany” や “simphony” と誤記してしまいがちです。つづりの “ph” はギリシャ語由来によるものです。
- 同音異義語との混同: “symphony” に近い音を持つ一般的な単語はあまりありませんが、“synphony” など誤変換に注意が必要です。
- 試験対策: 音楽関連の話題や文化的背景を扱うリーディング問題などで登場することがあります。TOEICや英検などでも、ビジネスの文化イベント紹介文などで目にする可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “sym-” は “together”、「一緒に」。“phone” は 「音」。たくさんの楽器が「一緒に」奏でる「音」が集まるもの、とイメージすると覚えやすいです。
- スペリングを覚えるには “sym + phony” と分けて書き取り、しっかり “ph” があることを意識するとミスを減らせます。
- “Symphony” という言葉を目にしたら、オーケストラが奏でる壮大な音のイメージを思い浮かべてみてください。それだけで記憶に残りやすくなります。
以上が名詞「symphony」の解説です。クラシック音楽の世界やオーケストラを語るときに必須の単語なので、ぜひ覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
交響楽,シンフォニー
意味(2)
=symphony orchestra