〈U〉〈C〉ばか騒ぎ,大騒ぎ;騒動(uproar) / 〈C〉《話》(特に,暴力団による)ゆすり,たかり,不正金融,密売,賭博(とばく) / 〈C〉《俗》《おどけて》商売,仕事 / 遊び回る,遊興をする《+『about』(『around』)》
racket
〈U〉〈C〉ばか騒ぎ,大騒ぎ;騒動(uproar) / 〈C〉《話》(特に,暴力団による)ゆすり,たかり,不正金融,密売,賭博(とばく) / 〈C〉《俗》《おどけて》商売,仕事 / 遊び回る,遊興をする《+『about』(『around』)》
以下では、英単語 “racket” (名詞) について、学習者向けにできるだけ詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
英語: racket
日本語: (1) テニスやバドミントンなどで使われるラケット、(2) 大きな騒音、(3) 非合法な商売や詐欺行為
「racket」という名詞は、大きく3つの意味があります。
1つ目は、テニスやバドミントン、スカッシュなどで使われる“ラケット”。
2つ目は、“大きな騒音”や“騒がしさ”を指します。
3つ目は、非合法や不正な金儲け(詐欺行為やゆすり行為など)を指すスラング的な用法です。
日常会話では特に「ものすごい音がする」などの意味でもよく使われますし、スポーツ用具を指す場合もしょっちゅう出てきます。
- 品詞: 名詞 (noun)
- CEFRレベル目安:
- A2 (初級) ~ B1 (中級) 程度
スポーツに関わる語彙としては馴染みがあり、騒音を表す意味としても一般的です。非合法ビジネスの意味はニュースや映画などで目にしますが、頻出ではないため中級以降で覚えることが多い単語です。
- A2 (初級) ~ B1 (中級) 程度
活用形
名詞なので、基本的に複数形「rackets」だけを意識すればOKです。動詞形や形容詞形はありません(ただし、動詞 “to racket” という専門的・古風な表現が稀に使われることはありますが、一般的ではありません)。
他の品詞になった時の例
- racketeer (名詞): その非合法なビジネスを行う人や、いわゆる暴力団員・ゆすり屋、詐欺師
例: He was a notorious racketeer in the city.
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 特に明確な接頭語・接尾語はなく、語幹として “rack-” + “-et” の形が由来されていると推測されます。
- 綴り違いで “racquet” と書くこともありますが、ほぼ同義です(特にテニス用では “racquet” 表記が多い)。
意味の詳細
- スポーツ用具(ラケット)
- テニス、バドミントン、スカッシュなどで球またはシャトルを打つための道具。
- テニス、バドミントン、スカッシュなどで球またはシャトルを打つための道具。
- 大きな騒音
- うるさい音、ガチャガチャという音やどんちゃん騒ぎなどを含めて「racket」と呼ぶ。
- うるさい音、ガチャガチャという音やどんちゃん騒ぎなどを含めて「racket」と呼ぶ。
- 不正または違法な商売
- ゆすりや詐欺、密売などの意味で使われる隠語(スラング)。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ (10個)
- “make a racket” → すごい騒音を立てる
- “what’s all this racket?” → 「この騒音はいったい何だ?」
- “tennis racket” → テニスラケット
- “badminton racket” → バドミントンラケット
- “protection racket” → みかじめ料(用心棒代)ビジネス、あるいはゆすり行為
- “racket sports” → ラケットスポーツ(テニス、バドミントンなど)
- “a racket in the hallway” → 廊下での騒音
- “organize a racket” → (犯罪者が)不正ビジネスを組織する
- “smuggle racket” → 密輸ビジネス
- “our rackets cost a fortune” → (スポーツ用品として) ラケットが大金かかる
3. 語源とニュアンス
語源:
- “racket” は15世紀頃からフランス語やイタリア語に由来するとされ、“ラケット”というスポーツ用具を意味する単語として使われてきました。
- 騒音を意味する用法は、17世紀ごろから、「ガチャガチャ騒ぐ音」を表現する俗語として発展したと考えられています。
- 不正ビジネスを指す用法は、1920年代のアメリカの禁酒法時代あたりからギャングやマフィアの活動を表すスラングとして使われ始めた、という説が有力です。
ニュアンスや使用時の注意:
- スポーツ用具の “racket” はカジュアルからフォーマルまで広く使えます。
- “騒音”の意味の “racket” はやや口語的で、人々の日常会話やエッセイでもよく見られます。
- “不正ビジネス” の意味は、スラングかつややフォーマルな報道でも見かけることがあります。ニュース・映画・犯罪関連の文脈で使われることが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): 基本的に「1つのラケット → a racket」、「2つのラケット → two rackets」のように数えられます。
- 使用シーン
- スポーツ関連: “I just bought a new tennis racket.”
- 騒音: “Stop making such a racket!”
- 不正ビジネス: “They were suspected of running a gambling racket.”
- スポーツ関連: “I just bought a new tennis racket.”
一般的な構文・イディオム
- “make a racket” = 大きな騒音を立てる
- “run a racket” = 不正活動を運営する
5. 実例と例文
ここでは、日常会話・ビジネス・学術的文脈でそれぞれ3つずつ例文を示します。
1) 日常会話
- “Could you stop making such a racket? I’m trying to study.”
- (そんなにうるさい音を立てるのをやめてくれる?勉強中なんだけど。)
- (そんなにうるさい音を立てるのをやめてくれる?勉強中なんだけど。)
- “I can’t sleep with all this racket outside.”
- (外がうるさすぎて眠れないよ。)
- (外がうるさすぎて眠れないよ。)
- “Do you have a spare tennis racket I could borrow?”
- (テニスラケットをもう1本貸してくれない?)
2) ビジネス
- “The store has a variety of high-quality squash rackets for professionals.”
- (その店にはプロ向けの高品質なスカッシュラケットが多く取り揃えてある。)
- (その店にはプロ向けの高品質なスカッシュラケットが多く取り揃えてある。)
- “They busted a money-laundering racket last week.”
- (先週、マネーロンダリングの不正組織が摘発された。)
- (先週、マネーロンダリングの不正組織が摘発された。)
- “Please avoid making a racket in the office during office hours.”
- (勤務時間中はオフィスで騒ぎすぎないようにしてください。)
3) 学術的・専門的な文脈
- “Recent studies focus on the design of lighter badminton rackets to reduce player fatigue.”
- (近年の研究は、プレイヤーの疲労を軽減するために、より軽量なバドミントンラケットの設計に焦点を当てている。)
- (近年の研究は、プレイヤーの疲労を軽減するために、より軽量なバドミントンラケットの設計に焦点を当てている。)
- “Investigators uncovered a global smuggling racket across multiple countries.”
- (捜査官たちは、複数の国にまたがる国際的な密輸組織を暴いた。)
- (捜査官たちは、複数の国にまたがる国際的な密輸組織を暴いた。)
- “Excessive urban development has led to constant construction racket, impacting local residents.”
- (過度な都市開発によって絶え間ない工事の騒音が生じ、住民に影響を与えている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- “noise” (大きな音)
- “noise” は「音全般」を指す一般的な単語で、“racket” ほど「うるさい、騒音」というニュアンスの強さはない場合があります。
- “noise” は「音全般」を指す一般的な単語で、“racket” ほど「うるさい、騒音」というニュアンスの強さはない場合があります。
- “uproar” (喧騒、騒動)
- “uproar” は集団的・社会的な大騒ぎや騒乱のニュアンスが強いです。
- “uproar” は集団的・社会的な大騒ぎや騒乱のニュアンスが強いです。
- “commotion” (騒動、混乱)
- “commotion” はややフォーマルで、身の回りで起きる騒ぎや混乱に焦点を当てます。
- “commotion” はややフォーマルで、身の回りで起きる騒ぎや混乱に焦点を当てます。
反意語 (antonyms)
- “silence” (静寂)
- 静かさを表す単語で、騒音との対比として挙げられます。
スラング・犯罪関連の同義表現
- “scheme” (陰謀、企み)
- “scam” (詐欺)
- “fraud” (詐欺)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈrækɪt/
- アクセント: “ra” の部分に強勢がきます (RA-cket)。
- アメリカ英語とイギリス英語での発音の違い: 大きな違いはありませんが、アメリカ英語では “r” の発音がやや強めに聞こえることがあります。
- よくある発音ミス: 第一音節が “レイケット” のようになるミスがあり、誤って /reɪ-/ と伸びてしまうことが稀に見られますが、正しくは /ræ-/ です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “racket” と “racquet” はどちらも正しいですが、丁寧な文章やスポーツ用品、例えばテニスの場合は “racquet” と書かれることも多いです。綴りを混同しないようにしましょう。
- 同音異義語との混同: 特に英語では “racket” と音が似た単語は少ないため、同音異義語の混乱は起きにくいです。
- TOEIC・英検での出題傾向: スポーツや日常生活の騒音を表す文脈で出ることがあります。意外と “騒音” の意味に気づかず、いつも “ラケット” だけしか知らない受験者が引っかかることがあるので、複数の意味に注意が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 音と意味を結びつけて覚える
「ラケットを使うときにボールが当たって“パコンパコン”とうるさい音がする」→「うるさい音」というイメージにつなげられます。 - スポーツ好きな人は道具→騒音→犯罪ビジネスと連想
テニスラケット → ボールを打つ音 → 大きな音 → さらにニュースで聞く犯罪組織の “racket”。流れで連想すると忘れにくいです。 - スペリング
“rack” + “et” と簡潔に覚えるようにして、騒音 (“rock music” など) とごちゃ混ぜにならないように留意しましょう。
以上が名詞 “racket” の詳しい解説です。スポーツ、騒音、そして非合法ビジネスという異なる意味を持つため、文脈から判断して使い分けるようにしましょう。
〈C〉《話》(特に,暴力団による)ゆすり,たかり,不正金融,密売,賭博(とばく)
〈C〉《俗》《おどけて》商売,仕事
遊び回る,遊興をする《+about(around)》
〈U〉〈C〉ばか騒ぎ,大騒ぎ;騒動(uproar)