元となった辞書の項目
ID
IPA(発音記号)
解説
以下では、名詞の「ID」について、学習者の方にわかりやすいように詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語: ID
日本語: 身分証明、本人確認のための情報、または身分証(略語)
品詞: 名詞 (noun)
概要説明(日本語):
「ID」とは「identification(身分証明)」の略です。身分証明書やアカウントを特定するための情報として使われます。例えば「身分証」や「アカウントID」のような文脈で用いられます。「IDを見せてください」といったときには、運転免許証やパスポートなど、あなたの身分を証明するものを提示するように求めるというニュアンスです。英語圏でも「IDを持っていますか?(Do you have an ID?)」のように、日常や公式の場面で広く使われる単語です。
活用形
- 単数形: ID
- 複数形: IDs
他の品詞になった時の例
- 動詞(口語で使われる形): “to ID someone” = 「(誰かの身分証を)確認する」
- 例: “The bartender IDed the customer.” (バーテンダーがお客の身分証を確認した)
CEFRレベル
- A2 (初級) くらいのレベルから登場する可能性が高い単語です。
シンプルなコミュニケーションの中で、身分証明書を提示したり、本人確認が必要なときなどによく使われます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「ID」 は
identification
の頭文字をとった 略語 です。そこに接頭語・接尾語は特に含まれません。
関連性(派生語や類縁語)
- identification (n.): 本来の完全な形で、「身元証明、識別」という意味。
- identify (v.): 「識別する、見分ける」
- identity (n.): 「アイデンティティ、身元、自己認識」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- show your ID(IDを見せる)
- photo ID(写真付き身分証)
- government-issued ID(政府発行の身分証)
- ID number(ID番号)
- student ID(学生証)
- ID verification(IDの確認・検証)
- national ID card(国民IDカード)
- log-in ID(ログインID)
- ID badge(IDバッジ)
- fake ID(偽造ID)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「identification」という単語そのものから派生し、頭文字「I」と「D」をとって略したものが「ID」です。
- 「identification」はラテン語派生の “identitas”(同一性)などに由来しています。
ニュアンスや注意点
- 主に身分証や本人確認に関する文脈で使われるため、公式な場面でもカジュアルな場面でも幅広く使われます。
- 「id」と小文字で書くと、フロイトの精神分析における「イド(本能的欲求の部分)」を指す別の単語になるため、区別が必要です(スペルは同じでも全く違う意味です)。
使用シーン
- カジュアル: 「ID見せて!」(友達同士で冗談やチェック)
- フォーマル: 「身分証をご提示ください。(Could you present your ID, please?)」(役所やホテル、ビジネスの受付など)
4. 文法的な特徴と構文
- 「ID」は可算名詞 (countable noun) です。複数形は「IDs」となります。
例: “We need two different IDs for this application.” (この申請には2種類の身分証が必要です) - 英語で「IDを示す」のは “show one’s ID” や “present one’s ID” と表現します。
- 動詞として「IDする(身分証を確認する)」と使われることがありますが、これは日常の口語的表現で、ビジネス文書などではあまり使いません。
5. 実例と例文
日常会話での例 (3つ)
- “Do I really need to show my ID here?”
(ここで本当にIDを見せないといけないの?) - “I forgot my ID at home, so I couldn’t enter the bar.”
(家に身分証を忘れちゃって、バーに入れなかったんだ。) - “They’re asking for a photo ID to rent the bicycle.”
(自転車を借りるのに写真付きIDが必要だって。)
ビジネスシーンでの例 (3つ)
- “Please present your company ID at the reception.”
(受付で会社の身分証をご提示ください。) - “I’ll need to see your ID to proceed with the contract.”
(契約を進めるために身分証を確認させていただきます。) - “Make sure you carry a valid ID when visiting the client’s office.”
(クライアントのオフィス訪問時には、有効なIDを持参するようにしてください。)
学術的・公的な文脈での例 (3つ)
- “A government-issued ID is required for this standardized test.”
(この統一試験には政府発行の身分証が必要です。) - “The study required each participant to provide a student ID.”
(その研究では、それぞれの参加者が学生証を提示する必要があった。) - “For international students, a passport can serve as an ID.”
(留学生の場合、パスポートが身分証の代わりになります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- identification card (身分証明書)
- 「ID card」とほぼ同じ意味。
- 「ID card」とほぼ同じ意味。
- credentials (資格証明書・身元証明書類)
- 「資質・経歴を保証する書類」として用いられ、ややフォーマル。
- 「資質・経歴を保証する書類」として用いられ、ややフォーマル。
- badge (バッジ)
- 身分証明を目的として首から下げるタイプの識別証など。
反意語 (Antonyms)
- 「ID」の直接的な“反意語”はあまりありませんが、強いて挙げるなら「anonymous(匿名の)」のように、個人を特定しない状態を表す単語が対照的といえます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˌaɪ ˈdiː/
- 2文字それぞれを読むイメージで、「アイ・ディー」と読みます。
- アメリカ英語でもイギリス英語でも基本的な発音は同じで、大きな差はありません。
- 強勢は「Di」のほうにありますが、2文字の略語なので、単語としてのアクセントを意識しすぎる必要はありません。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「ID」は大文字で書くことが多いですが、「I.D.」とピリオドを打つ場合や「Id」と書いてしまうケースもあります。公式書類では「ID」と表記されることが多いです。
- 他の意味との混同: 小文字の「id」はフロイトの精神分析用語となり、まったく意味が異なるので注意。
- TOEICや英検などの試験: 簡単なリスニングやリーディングで「What kind of ID is accepted? (どんな身分証が受け入れられますか?)」といった質問が出てくる場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「I」と「D」の頭文字で「自分(=I)を証明する(D)」 とイメージすると覚えやすいです。
- 「ID」は「IDentify」や「IDentification」の一部という関連ストーリーで覚えると混乱が減ります。
- 「自分を証明するもの」として何かを見せる行為と結びつけて単語をイメージすると、すぐに使えるようになるでしょう。
以上が、名詞の「ID」に関する詳細な解説です。 身分証明や本人確認に欠かせない単語なので、日常生活でもビジネスでも使う機会が多いでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
意味のイメージ