最終更新日:2025/10/22
編集履歴(0)
元となった辞書の項目

gender

名詞

(名詞・代名詞の)性

このボタンはなに?

性の平等は公正な社会にとって重要です。

このボタンはなに?
解説

以下では、名詞 gender (ジェンダー) について、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

意味(英語 / 日本語)


  • 英語: “gender”

  • 日本語: 「社会的・文化的な性別」「性差」「(文法上の)性」

「gender」は、生物学的な「sex(セックス)」に対して、社会的・文化的に形成される性差というニュアンスでよく使われます。たとえば男女それぞれに期待される役割を指すときなどに使われることが多いです。また、文法上の名詞の性(男性名詞、女性名詞、中性名詞など)を示すときにも使われます。

品詞


  • 名詞 (noun)

活用形

名詞のため、動詞のような時制変化はありません。複数形は “genders” となりますが、日常的には単数形 “gender” が主に用いられます。

他の品詞になった時の例


  • 形容詞: “gendered” … 「ジェンダーの影響がある」「性差による影響がある」といった意味で使われます。


    • 例: “gendered language” (性差を含む言語表現)


  • 動詞として「gend―」という形は通常ありませんが、「misgender(誤ったジェンダーで呼ぶ・扱う)」のような派生語があります。

CEFRレベルの目安


  • B2(中上級)

    社会学的なトピックや議論で頻繁に登場し、ある程度抽象的な話題について理解できるレベルの語彙です。


2. 語構成と詳細な意味

接頭語・接尾語・語幹


  • 語幹: “gender” は、ラテン語の “genus(種類・種・性)” を起源としています。

  • 接頭語・接尾語: 現代英語の “gender” には明確な接頭語・接尾語はありませんが、派生形として “gendered” (形容詞) や “misgender” (動詞) があります。

派生語や類縁語


  • gendered (形容詞)

  • misgender (動詞)

  • engender (動詞: 「生み出す、引き起こす」) — 語源は似ていますが、直接的には “gender” の接頭・接尾語ではなく、別の派生ルートを持っています。

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. gender identity(ジェンダー・アイデンティティ)

  2. gender role(ジェンダー・ロール/性役割)

  3. gender equality(ジェンダー平等)

  4. gender pay gap(ジェンダー賃金格差)

  5. gender norms(ジェンダー規範)

  6. gender bias(ジェンダー・バイアス/性差別的偏見)

  7. gender expression(ジェンダー表現)

  8. gender discrimination(ジェンダー差別)

  9. gender stereotypes(ジェンダー・ステレオタイプ/固定観念)

  10. gender-neutral(ジェンダーに中立的な)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語の “genus” (種類・種、文法上の性)から派生。中世フランス語 “gendre” を経て、「性」や「種類」の概念として英語に取り入れられました。

歴史的な使用法


  • もともとは文法上の「性」を表し、男性名詞・女性名詞などの分類を示すために使われました。

  • 現代では社会学の観点から、「社会的・文化的な性差」を強調する意味として広く使われます。

ニュアンス・使用時の注意点


  • “sex” は生物学的な性を指すことが多いのに対し、“gender” は社会的・文化的側面を指す場合が多いです。

  • カジュアルでもフォーマルでも使われますが、学術的文脈やビジネス文脈では特に注意深く使用されることが多い語です。

  • 個人のアイデンティティ、尊厳に関わる場合があるため、配慮が必要とされるシーンもあります。


4. 文法的な特徴と構文


  • “gender” は主に不可算名詞(抽象的な概念)として扱われますが、文脈によっては複数形 “genders” として使われる場合もあります(「様々なジェンダー」のように種類を強調する際など)。

  • 一般的な構文:


    • “the concept of gender”

    • “issues related to gender”

    • “to discuss gender in society”


  • フォーマル / カジュアル


    • フォーマルな文章(論文、レポート等)でよく使用されます。

    • カジュアルな文脈でも “gender roles,” “gender equality” などは広く使われています。



5. 実例と例文

日常会話での例文 (3つ)


  1. “How do you think gender affects our everyday life?”

    (ジェンダーは日常生活にどう影響を与えると思う?)


  2. “They’re having a talk about gender at the community center.”

    (コミュニティセンターでジェンダーに関する講演があるみたい。)


  3. “I’m learning more about gender identities to better understand my friends.”

    (友達をよりよく理解するために、ジェンダー・アイデンティティについて勉強しているの。)


ビジネスでの例文 (3つ)


  1. “Our company strives to promote gender equality in the workplace.”

    (当社は職場におけるジェンダー平等を推進しようと努力しています。)


  2. “We need to address the gender pay gap in our salary structure.”

    (私たちは給与体系におけるジェンダー賃金格差に取り組む必要があります。)


  3. “A committee on gender diversity has been established to improve our policies.”

    (私たちの方針を改善するためにジェンダー多様性に関する委員会が設立されました。)


学術的な文脈での例文 (3つ)


  1. “Recent studies highlight the social constructs of gender and their impact on behavior.”

    (最近の研究は、ジェンダーの社会的構築とそれが行動に与える影響を強調しています。)


  2. “Her paper explores the intersection of gender and language in modern media.”

    (彼女の論文は、現代のメディアにおけるジェンダーと言語の交差点を探究しています。)


  3. “Understanding gender is crucial for analyzing power dynamics in sociological research.”

    (ジェンダーの理解は、社会学研究における権力構造を分析するうえで極めて重要です。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. sex(セックス)


    • 生物学的な性を指す場合が多い。例: “male or female sex”


  2. femininity(フェミニニティ / 女性らしさ)


    • 「女性的な性質・属性」を強調。例: “traditional standard of femininity”


  3. masculinity(マスキュリニティ / 男性らしさ)


    • 「男性的な性質・属性」を強調。例: “toxic masculinity”(有害な男らしさ)


→ “gender” は「社会的・文化的」な面を広くカバーし、上記語とはややニュアンスが異なります。

反意語


  • 直接的な反意語はありませんが、“gender equality” に対して “gender inequality” が反意の概念として用いられます。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • 米国英語(AmE): /ˈdʒɛn.dɚ/

  • 英国英語(BrE): /ˈdʒen.dər/

アクセント


  • “gen” の部分に強勢がきます (ジェン - ダー)。

  • アメリカ英語は語尾が「ダー」に近く、英国英語は「ダー」もしくは「ダー(少し巻き舌が少ない音)」になります。

よくある発音ミス


  • 「ジェンダー」ではなく「ジェンデー」と母音を曖昧にしてしまう人がいますが、子音 d のあとにしっかりと “ər” (AmE) / “ə” (BrE) を意識しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • “gender” と “sex” を混同しない。文脈によっては異なる意味となります。

  • “gender” は社会的性差を表す概念として用いられることが多いため、議論や作文の中でどの概念を強調したいのか明確にするとよいでしょう。

  • TOEIC や英検では、社会問題やダイバーシティの文脈で出題される可能性が高いです。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • スペルは「g + end + er」。 “gen” は「生み出す」「種」を意味するラテン語に関係があると覚えるとよいでしょう。

  • “genre(ジャンル)” とのつづりが似ているので混ざりやすいですが、発音も意味も異なります。

  • 社会的・文化的側面で使われる “gender” をイメージすると、政治や社会学のトピックで出やすい単語だと覚えられます。


以上が名詞 gender の詳細解説です。社会学やビジネス、日常会話まで幅広く使われる重要な単語なので、ぜひ用法や例文とともに覚えてみてください。

意味のイメージ
gender
意味(1)

(名詞・代名詞の)性

和英選択問題 / 基礎英単語(CEFR-J A2)

編集履歴(0)

ログイン / 新規登録

 

アプリをダウンロード!
DiQt

DiQt(ディクト)

無料

★★★★★★★★★★