元となった辞書の項目
flood
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
英単語: flood
品詞: 名詞 (countable/uncountable で使われる場合がある)
- 英語の意味: A large amount of water that covers an area of land that is usually dry.
- 日本語の意味: 洪水、大量の水が陸地を覆う状態。
「洪水」、つまり雨や川などがあふれて土地が水でいっぱいになる状況を指します。
日常的には「洪水が起こると道路が冠水したり、町が水浸しになってしまう」ときに使われる単語です。
単語のニュアンスとしては「予想外に大量の水が押し寄せる」というイメージです。
活用形
- 名詞: flood / floods (複数形)
- 動詞: to flood (floods, flooded, flooding)
- 名詞としてだけではなく、動詞として「水浸しにする」「氾濫する」という意味でも使われます。
- 名詞としてだけではなく、動詞として「水浸しにする」「氾濫する」という意味でも使われます。
他の品詞例
- Flood (動詞): “The river flooded the nearby fields.”(川が近くの畑を水浸しにした)
- Flooding (動名詞 / 現在分詞): “Flooding occurs frequently in this region.”(この地域ではしばしば洪水が起こる)
CEFRレベル目安
- B1 (中級): 日常生活やニュースなどで「洪水」という言葉は比較的よく出てきます。文章や会話で使われる一般的な単語です。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語 (prefix): なし
- 接尾語 (suffix): なし
- 語幹 (root): flood
派生語・類縁語
- flooding (名詞・動名詞): 洪水、または洪水が起きている状態
- floodgate (名詞): 洪水を防ぐための水門
よく使われるコロケーション(10個)
- “flash flood” – 突然起こる急激な洪水
- “flood control” – 洪水対策 / 洪水防止策
- “flood warning” – 洪水警報
- “flood victims” – 洪水の被災者
- “flood insurance” – 洪水保険
- “flood zone” – 洪水多発地域
- “flood plain” – 氾濫原(川が氾濫を起こしやすい平地)
- “flood barrier” – 洪水を防ぐための障壁・堤防
- “the risk of flood” – 洪水のリスク
- “post-flood cleanup” – 洪水後の片付け
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “flōd” に由来し、ゲルマン語系の共通祖先“flodaz”などに遡るといわれています。古くから「満ちる」「あふれる」イメージが語源にも含まれています。
- 歴史的な使用: 古い文献でも「天地が水に覆われる」といった、洪水伝説などを表す際に用いられてきました。
- ニュアンス:
- 大量の水が急に押し寄せる、あるいはあふれるイメージ。
- 厳かな雰囲気や被害を伴うイメージを含むことが多いです。
- 大量の水が急に押し寄せる、あるいはあふれるイメージ。
- 使用時の注意点: “flood” は深刻な自然災害を指すことが多いため、カジュアルな場面というよりはニュース、警報、または深刻な状況を説明する際に使われがちです。ただし、「(感情などが)押し寄せる」という比喩的表現にも使われることがあります(例: “a flood of emotions”)。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞 / 不可算名詞:
- 「洪水の種類・個別の事例」を指すときは可算 (例: “Two major floods hit the city last year.”)
- 「洪水という現象全般」を漠然と指すときは不可算の場合もあります (例: “Flood is a common natural disaster in this region.”)
- 「洪水の種類・個別の事例」を指すときは可算 (例: “Two major floods hit the city last year.”)
一般的な構文:
- “There was a flood in the area.” (単純に「洪水があった」)
- “The flood caused severe damage.” (その洪水が大きな被害をもたらした)
- “There was a flood in the area.” (単純に「洪水があった」)
イディオム的表現:
- “a flood of something” = “(ある物・感情が)すごい量で押し寄せる”
- 例: “She received a flood of messages after her TV appearance.”
- “a flood of something” = “(ある物・感情が)すごい量で押し寄せる”
フォーマル/カジュアル:
- ニュースや気象情報などフォーマルな文脈で頻繁に使われる。
- カジュアルな日常会話では、比喩的に「どっと押し寄せる」を表すときにも使用。
- ニュースや気象情報などフォーマルな文脈で頻繁に使われる。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Did you hear about the flood in the next town? They say it was pretty bad.”
(隣町の洪水のこと聞いた?かなりひどかったみたいだよ。) - “I saw the river rising rapidly yesterday, and I was worried about a possible flood.”
(昨日、川が急激に増水していたから、洪水になるんじゃないかと心配したよ。) - “After the flood, everyone in the neighborhood helped each other clean up.”
(洪水のあと、近所のみんながお互いに片付けを手伝ったよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our insurance policy covers flood damage, but we need to review the details.”
(私たちの保険は洪水被害をカバーしていますが、詳細を確認する必要があります。) - “Due to the recent flood, the supply chain was disrupted, causing a delay in shipments.”
(最近の洪水のせいでサプライチェーンが混乱し、出荷が遅れました。) - “The local government provides funding for flood prevention infrastructure.”
(地方自治体は洪水防止のインフラ整備に資金提供をしています。)
(3) 学術的・公的な文脈での例文
- “Climate change is expected to increase the frequency of flood events worldwide.”
(気候変動によって世界的に洪水が起こる頻度が増すと予測されています。) - “Researchers are analyzing the regional flood patterns to improve evacuation protocols.”
(研究者たちは避難手順を改善するために地域ごとの洪水のパターンを分析しています。) - “A comprehensive study of flood impact requires both meteorological and hydrological data.”
(洪水の影響を包括的に研究するには、気象学的データと水文学的データの両方が必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- deluge (大洪水): “deluge” は洪水の大規模さを強調した言い方。文語的・フォーマルな響きが強め。
- inundation (浸水、氾濫): かなりフォーマルな表現。研究論文や公式文書で使われることが多い。
- overflow (氾濫): 水などがあふれる動作・状態。やや一般的。名詞としても使えるが、動詞用法が多い。
反意語 (Antonyms)
- 洪水の直接的な反意語はありませんが、状況としては“drought”(干ばつ)が反対の自然災害(=水が不足する状態)です。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /flʌd/
- アクセント位置: f-luhd(「fl」の後の「ʌ」が弱母音のように発音される)
- アメリカ英語: [flʌd](「ʌ」は口を小さく開けた「ア」)
- イギリス英語: [flʌd](ほぼ同じ発音)
- よくある間違い: 「oo」と綴るために /fluːd/ と長い音で間違えてしまうことがあるが、正しくは短い /ʌ/。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “flood” は「oo」が連続するスペルですが、発音は /flʌd/(「フラッド」)で、/uː/ ではない点に注意が必要です。
- 同音異義語: 近い発音の “blood” ( /blʌd/ ) と混同しやすいですが、意味が全く異なるので気をつけましょう。
- 試験対策: TOEICや英検などでも、「自然災害」や「ニュース」に関する話題で出題される可能性が高い単語です。地理・気象などの文脈でも登場することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “flood” の “oo” は「多量の水 (oooo...)」が押し寄せるイメージで覚えるとよいかもしれません。
- ただし発音は「フラッド」という短い音なので、“oo” を長く引っ張らないように意識すると覚えやすいでしょう。
- 大量の水が流れ込むビジュアルイメージを思い浮かべると、自然と意味を結びつけやすくなります。
以上が名詞 “flood” の詳細な解説です。洪水という自然災害の深刻さを表す単語でありながら、比喩的にも使われる便利な言葉なので、意味・発音ともにしっかり学んでおきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉《しばしば複数形で》《単数扱い》洪水,大水;〈U〉(川の)はんらん
意味(2)
〈C〉《a~》(…の)はんらん,殺到《+of+名》
意味(3)
《the F-》ノアの洪水(旧約聖書「創世記」)
意味(4)
〈C〉満潮,上げ潮