最終更新日:2025/11/10

海外へ(で),外国に(で) / 《古》戸外へ / 広く;(うわさなどが)広まって

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元となった辞書の項目

abroad

副詞

海外へ(で),外国に(で) / 《古》戸外へ / 広く;(うわさなどが)広まって

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解説

1. 基本情報と概要

単語: abroad

品詞: 副詞 (adverb)

CEFRレベル: B1(中級)

基本的な意味(英語):

・in or to a foreign country; overseas.

基本的な意味(日本語):

・海外で、海外に、「外国へ/で」という意味です。

日常的には「海外へ行く・海外で過ごす」など、「外国で生活したり活動する」ニュアンスで使われます。

活用形


  • 副詞のため、動詞のような時制による変化はありません。

  • 「abroad」は形容詞としては使われず、多くの場合は「He lives abroad.(彼は海外に住んでいる)」のように、副詞として文中に組み込まれます。

他の品詞形


  • 「abroad」はもともと副詞としてのみ機能する単語なので、名詞や動詞などへの変化形はありません。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「a-」:古い英語や方言的表現で「~の状態に、~の場所に」という意味を持つ接頭語。

  • 「broad」:広い、広範囲の、の意。

「abroad」は本来「広い場所にいる」→「自国の外に出ている」という発想から来ているとされています。

よく使われるコロケーション(共起表現)10選


  1. go abroad / 海外に行く

  2. travel abroad / 海外旅行をする

  3. study abroad / 海外留学をする

  4. live abroad / 海外に住む

  5. work abroad / 海外で働く

  6. move abroad / 海外に引っ越す

  7. spend time abroad / 海外で時間を過ごす

  8. send money abroad / 海外に送金する

  9. go on a trip abroad / 海外旅行に出かける

  10. abroad for business / 仕事で海外に行く


3. 語源とニュアンス

語源


  • Middle English(中期英語)で “abrode” や “on brode” の形があり、古英語の “on brād” (on + broad) に由来すると言われています。 元々は「広い範囲に」というイメージから、「遠くへ」「外国へ」へと意味が拡大しました。

ニュアンス・使用上の注意


  • 「海外・外国で」という意味を表すときにカジュアルからフォーマルまで幅広く使われます。

  • 「出国する」「外国にいる」という状況を端的に指し、特別な感情的響きはありません。

  • 書き言葉・話し言葉の両方で頻繁に用いられます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 副詞としての用法


    • 例: “He went abroad last year.”(彼は昨年海外に行った)

    • 単体で場所や位置を示すため、前置詞は不要です。


      • 誤:“He went to abroad.”

      • 正:“He went abroad.”



  2. 「広範囲に、一般に」というやや古めの用法


    • 例: “Rumors were spread abroad.”(噂が広く広まった)

    • 現代では少しフォーマル・文語的な響きがあります。


  3. よくある構文・表現


    • “study abroad” (海外留学をする)

    • “travel abroad” (海外旅行に行く)

    • “work abroad” (海外で働く)



5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “I’m planning to go abroad next summer.”

    → (来年の夏に海外に行くつもりなんだ。)

  2. “Have you ever lived abroad before?”

    → (海外に住んだことはある?)

  3. “My cousin just came back from studying abroad.”

    → (私のいとこは海外留学から帰ってきたばかりなんだ。)

ビジネスシーンでの例文


  1. “He often travels abroad for conferences.”

    → (彼は会議のためにしばしば海外出張します。)

  2. “Our company is looking to expand abroad by next year.”

    → (私たちの会社は来年までに海外へ事業拡大を検討しています。)

  3. “Could you handle our overseas clients while I'm abroad?”

    → (私が海外にいる間、海外顧客の対応をお願いできますか?)

学術的な文脈での例文


  1. “Pursuing a PhD abroad can broaden your academic perspectives.”

    → (海外で博士号を取ることは学問的視野を広げます。)

  2. “Many universities offer scholarships for research abroad.”

    → (多くの大学が海外研究の奨学金を提供しています。)

  3. “Her fieldwork abroad greatly enhanced her dissertation.”

    → (彼女の海外でのフィールドワークは論文の質を大きく高めました。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. overseas(海外に/で)


    • “overseas” も「海外で、海外へ」という意味の副詞・形容詞ですが、「海を越えた先の」というニュアンスがより強い。

    • 例: “I plan to study overseas.” / “I plan to study abroad.” いずれも「海外留学する」という意味。


  2. internationally(国際的に)


    • “abroad” よりも「国際的視点で」「世界的に」というニュアンスが強い。海外での活動だけでなく、国を跨ぐ取引や状況にも使われる。


反意語


  • domestically / at home (国内で、自国で)


    • “abroad” が「海外」の意味であるのに対し、「domestically」「at home」は「国内で」や「自国で」を表します。



7. 発音とアクセントの特徴

IPA表記


  • イギリス英語 (British English): /əˈbrɔːd/

  • アメリカ英語 (American English): /əˈbrɔːd/ または /əˈbrɑːd/

アクセントは語末近くの “-broad” の部分に置かれます。

よくある発音ミス


  • “a-broad” の “a-” を強く発音しすぎる場合がありますが、実際には弱いシュワー(ə)で始まります。

  • 「abroad」と「aboard」(乗船して、搭乗して)のスペルや発音の混同に注意しましょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 前置詞の重複


    • 誤: “I went to abroad.”

    • 正: “I went abroad.”

      “abroad” 自体が場所表現なので “to” は不要。


  2. 「aboard」との混同


    • “aboard” は「船や飛行機に搭乗して」などを表すため意味が全く異なります。スペルも似ているため注意。


  3. TOEICや英検などでの出題例


    • 「海外出張(business trip abroad)」や「海外留学(study abroad)」などの表現問題が出ることが多いです。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「a + broad」で「広い世界に飛び出す」と覚えるとイメージがわきやすいです。

  • 「abroad」は「飛行機の搭乗 (aboard)」ではなく「海外 (abroad)」としっかり意識してスペルを区別しましょう。

  • 「study abroad(海外留学)」「go abroad(海外へ行く)」などのフレーズから覚えると記憶に定着しやすいです。


以上が副詞 “abroad” の詳細な解説です。海外での体験や外国での活動を幅広く表す便利な単語なので、ぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
abroad
意味(1)

海外へ(で),外国に(で)

意味(2)

《古》戸外へ

意味(3)

広く;(うわさなどが)広まって

和英選択問題 / 基礎英単語(CEFR-J A2)

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