元となった辞書の項目
having
解説
1. 基本情報と概要
単語: having
品詞: 動名詞 (gerund) / 現在分詞 (present participle)
基本の動詞形: have (原形) / has (三人称単数現在) / had (過去形・過去分詞) / having (進行形・動名詞)
CEFRレベル目安: A1〜A2
- A1(超初心者)レベルから学び始めるような、とても基本的な動詞「have」の一形態です。
- A2(初級)レベルになると、「having」形も自然に使えるようになります。
意味(英語): having
is the gerund or present participle form of the verb have,
meaning “to possess,” “to own,” or “to experience.”
意味(日本語): 「have(持つ、所有する、経験する)」の動名詞・現在分詞形が「having」です。「~を持っているところ」「~を経験している状態」というニュアンスを表します。
→ たとえば「I’m having dinner.(夕食を取っているところ)」など、「持っている最中」「経験している最中」を表す時に使います。ちょっとカジュアルな表現や進行形の文脈でよく登場します。
他の品詞での例
- 名詞形「a have and have-not society」(「持てる者・持たざる者の社会」のように、特殊な用例ですが “have” が名詞として使われる例もあります)
- 「have」は動詞、「has」は三人称単数形、「had」は過去形・過去分詞形、とそれぞれ形が変化します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 原形: have
- 語幹: hav- (古英語 habban が由来)
- 接尾語: -ing(現在分詞/動名詞を表す)
関連語や派生語
- have (動詞の原形): 持つ・所有する・経験する
- has (三人称単数): He has a car. (彼は車を持っています)
- had (過去形・過去分詞): I had a dog. (私は犬を飼っていました)
- having said that: 「そうは言っても」という決まり文句的な表現
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- having dinner(夕食をとっている)
- having lunch(昼食をとっている)
- having a party(パーティーをしている)
- having fun(楽しんでいる)
- having trouble(トラブルを抱えている)
- having difficulty(困難を感じている)
- having second thoughts(考え直している)
- having a conversation(会話をしている)
- having an argument(口論している)
- having a good time(良い時間を過ごしている)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「have」は古英語の “habban” に由来し、ゲルマン祖語でも “to hold, possess” の意味を持っていました。
- そこから派生して「所有する」「経験する」「食事をする」など、多様な意味を持つようになりました。
ニュアンス・使用時の注意
- 「having」は「何かを持っている・経験している状態」を進行形や動名詞で表すため、日常会話でもかなり頻繁に使われます。
- 口語表現では「I’m having a great time!」のようにカジュアルに使われることが多いです。
- フォーマルな文書では「having said that」のような接続詞的な表現として登場することもあります。
4. 文法的な特徴と構文
動名詞として
- Having good friends is important.
(良い友人を持つことは大切だ) - 主語として動作そのものを名詞扱いする場合に使われます。
- Having good friends is important.
進行形を作る現在分詞として
- I’m having dinner now.
(今、夕食を取っています) - 「~している最中」という進行の意味を強調します。
- I’m having dinner now.
分詞構文として
- Having finished the report, I went home.
(レポートを終えてから家に帰りました) - 先行動作を示すときの分詞構文で使われます。
- Having finished the report, I went home.
フォーマル/カジュアルでの使い分け
- 「I’m having a meeting right now.」→ ビジネスでも普通に使えるカジュアルかつ日常的な表現
- 「Having considered all options, we decided to proceed.」→ フォーマルな書き言葉的要素が強い
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “I’m having a pizza tonight. Want to join?”
(今夜ピザ食べるんだけど、一緒にどう?) - “They’re having a party next door again.”
(お隣さん、またパーティーしてるみたい。) - “I’m having trouble understanding this app.”
(このアプリを理解するのに苦労してるんだ。)
ビジネス(ややフォーマル)
- “We’re having a meeting at 10 AM. Please be on time.”
(10時に会議があります。時間厳守でお願いします。) - “I’m having issues with the database connection.”
(データベース接続に問題が生じています。) - “We will be having a conference call with the client.”
(クライアントとの電話会議を行う予定です。)
学術的・アカデミック(フォーマル)
- “Having reviewed the literature, we propose a new hypothesis.”
(文献を調査した上で、新しい仮説を提唱します。) - “Having established the key variables, we conducted an experiment.”
(主要変数を特定し終えたので、実験を行いました。) - “Having accounted for external factors, the results remain consistent.”
(外部要因を考慮しても、結果は一貫していました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- owning(所有している)
- 「物を持つ」ことだけを強調する場合は “owning” がぴったりですが、ニュアンス的には「所有権」に近いです。
- 「物を持つ」ことだけを強調する場合は “owning” がぴったりですが、ニュアンス的には「所有権」に近いです。
- possessing(所有している)
- ややフォーマルで、物理的所有だけでなく能力や特性を「持っている」意味でも使えます。
- ややフォーマルで、物理的所有だけでなく能力や特性を「持っている」意味でも使えます。
- experiencing(経験している)
- 体験や出来事を主観的に味わっている場合に焦点を当てたいときに使います。
反意語
- lacking(不足している)
- 「持っていない」を表す場合は “lacking” が反意に近いニュアンスになります。
- 「持っていない」を表す場合は “lacking” が反意に近いニュアンスになります。
- without(〜なしで)
- 前置詞ですが、「~を持っていない状態」を示すフレーズとして使用されます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈhæv.ɪŋ/
- アクセント: 最初の音節 “hav-” に強勢があります。
- アメリカ英語・イギリス英語の違い: 大きな差はありませんが、イギリス英語は “a” の音がやや「ア」に近くなる場合もあります。アメリカ英語も同様に「ハヴィング」と発音するのが一般的です。
- よくある発音ミス: “heving” や、“heaving”(持ち上げる・吐く)と似たような音にしてしまわないよう注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “haveing” と “e” を入れてしまうミスがよくあります。正しくは “having” です。
- 別単語との混同: “heaving” (持ち上げる、ときに吐く) や “hearing” (聞こえる) と混同しないように。
- 使いどころの間違い: “I have dinner.” と “I’m having dinner.” のニュアンスの違い(進行形かどうか)に注意します。
- 試験対策: TOEICや英検などの試験では、分詞構文や進行形の文法問題の選択肢として “having” が頻出することがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「have」の “v” の後ろに “-ing” がすぐ続く → “hav + ing” と覚える。
- “Having” という単語は、「いま持っている・経験している最中」を思い浮かべると覚えやすいです。
- スペルを覚えるときは “have + -ing” から “e” をとって “having” になる流れを意識するとミスが減ります。
- 「ハヴィング(ha-ving)」と音で覚えてもよいでしょう。「ハヴィ(ha-vi)」で切っても頭に残りやすくなります。
以上が “having” の詳細解説となります。進行形(be + having)や分詞構文など、多彩な文法項目と絡めて極めて頻繁に現れる単語(表現)なので、ぜひしっかり使いこなせるように練習してみてください。
意味のイメージ