call
1. 基本情報と概要
単語: call
品詞: 動詞(他動詞/自動詞)、名詞としても使用可(例: “Give me a call.”)
活用形: call - calls - called - calling
英語の意味:
- To shout or cry out (大声で呼びかける)
- To telephone someone (電話をかける)
- To name or consider something as (〜と呼ぶ、みなす)
- To summon or invite (呼び寄せる、召集する)
日本語の意味:
- 「大声で呼ぶ」「呼びかける」
- 「電話をかける」
- 「〜と呼ぶ、名付ける・みなす」
- 「呼び寄せる、召集する」
「call」は、誰かを呼び止めたり、電話をかけたり、物事に呼び名をつけたりする際に使われる便利な動詞です。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われ、カジュアルな場面でもフォーマルな場面でもよく登場する単語です。
CEFRレベル目安: A2(初級)〜B1(中級)
「call」は非常に基本的な単語で、初級レベルの学習者でもよく目にしますが、その多彩な意味や使い方を深く押さえると中級レベルの幅広い表現に繋がります。
- A2(初級): 日常のやり取りで「電話をかける」「呼ぶ」など基本的な意味を使いこなす段階
- B1(中級): 「〜と呼ぶ」「〜を召集する」など周辺意義やイディオム的な表現を習得する段階
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- call は短い語形で、はっきりとした接頭語・接尾語はありません。
- 「call back(折り返し電話する)」「recall(思い出す、呼び戻す)」「callback(名詞としての“折り返しの電話”)」など、他の単語と組み合わせた派生形は数多く存在します。
詳細な意味
大声で呼びかける
- 例: He called out to his friend from across the street. (通りの向こうから友人に声をかけた)
電話をかける
- 例: I’ll call you later. (後で電話するね)
〜と呼ぶ、名付ける
- 例: They called the new project “Sunrise.” (新しいプロジェクトを「Sunrise」と呼んだ)
呼び寄せる、召集する
- 例: The manager called an emergency meeting. (上司は緊急会議を召集した)
他の品詞になったときの例
名詞: a call(電話、呼びかけ)
例: “I got a call from my boss.”形容詞的表現: calling(使命、天職)
例: “He believes teaching is his true calling.”
コロケーション(共起表現)10選
- call off – 「〜を中止する」
- 例: They decided to call off the event. (そのイベントを取りやめることにした)
- call up – 「〜に電話をかける」
- 例: I’ll call up Sarah tonight. (今夜サラに電話する)
- call on someone – 「人に頼む、呼びかける」
- 例: We call on citizens to vote. (市民に投票を呼びかける)
- call out – 「大声で呼びかける」、または「指摘する」
- 例: He called out the mistake in her report. (彼は彼女のレポートの誤りを指摘した)
- call for something – 「〜を要求する、必要とする」
- 例: The situation calls for urgent action. (この状況は緊急の対策を必要としている)
- make a call – 「電話をする」
- 例: I need to make a quick call. (ちょっと電話をかける必要がある)
- call a meeting – 「会議を招集する」
- 例: The CEO called a meeting with all department heads. (CEOは各部署の部長を集めて会議を招集した)
- call someone back – 「折り返し電話をする」
- 例: I’ll call you back in a minute. (すぐに折り返し電話します)
- call in sick – 「病欠の連絡をする」
- 例: She called in sick this morning. (彼女は今朝、病気で休むと連絡した)
- call it a day – 「仕事を切り上げる、今日はここまでにする」
- 例: Let’s call it a day and go home. (今日はここまでにして家に帰ろう)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 古英語の “ceallian” や古ノルド語の “kalla” (大声で呼ぶ、叫ぶ)から派生したと考えられています。もともとは「声を出して相手を呼ぶ」というニュアンスが中心にありました。
ニュアンス・使用上の注意:
- 「call」は日常会話でもビジネスでも幅広く使われ、カジュアルかフォーマルかをあまり問わない便利な単語です。
- 「call someone out」は相手のミスや問題を公然と指摘するニュアンスになるなど、組み合わせる前置詞や副詞によって意味が大きく変わる場合があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として人や物を目的語にとり「〜を呼ぶ」:
- 例: I called my friend.
- 例: I called my friend.
- 自動詞として「叫ぶ、大声で呼びかける」:
- 例: She kept calling for help. (助けを呼び続けた)
- 例: She kept calling for help. (助けを呼び続けた)
- 第5文型(S + V + O + C)で「OをCと呼ぶ」:
- 例: We call him John. (私たちは彼をジョンと呼ぶ)
- 例: We call him John. (私たちは彼をジョンと呼ぶ)
イディオム例:
- call it quits: 「終わりにする」(仕事や物事を打ち切るニュアンス)
- on call: 「待機中で、呼ばれたら対応する状態」
フォーマル/カジュアル
- “call” はどちらにも使えます。ビジネス文書でも「We will call a meeting」というように使うことができますし、カジュアルに「I’ll call you later」とも言います。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “I’ll call you when I get home.”
- 家に着いたら電話するね。
- 家に着いたら電話するね。
- “Can you call the kids for dinner?”
- 子どもたちを夕食に呼んできてくれる?
- 子どもたちを夕食に呼んできてくれる?
- “Don’t forget to call Grandpa on his birthday.”
- おじいちゃんの誕生日に電話するのを忘れないでね。
ビジネスシーン(フォーマル)
- “I will call the client this afternoon to confirm the details.”
- 今日の午後、取引先に電話して詳細を確認します。
- 今日の午後、取引先に電話して詳細を確認します。
- “We should call an urgent meeting to discuss these issues.”
- これらの問題について話し合うため緊急会議を招集する必要があります。
- これらの問題について話し合うため緊急会議を招集する必要があります。
- “Please call me at your earliest convenience.”
- 都合のつく限り早めにお電話ください。
学術的な文脈・フォーマル寄り
- “Some theorists call this phenomenon ‘cognitive dissonance.’”
- 一部の理論家はこの現象を「認知的不協和」と呼びます。
- 一部の理論家はこの現象を「認知的不協和」と呼びます。
- “Experts have been called in to evaluate the effectiveness of the program.”
- 専門家が招集され、そのプログラムの効果を評価することになった。
- 専門家が招集され、そのプログラムの効果を評価することになった。
- “The committee was called to order at 10 a.m.”
- 委員会は午前10時に開会された。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- shout(叫ぶ)
- 「大声で呼ぶ」点は似ていますが、電話や召集の意味はありません。
- 「大声で呼ぶ」点は似ていますが、電話や召集の意味はありません。
- telephone / phone(電話する)
- 同じく「電話をかける」という意味を担いますが、口頭での大声の呼びかけや「〜と呼ぶ」の意味はありません。
- 同じく「電話をかける」という意味を担いますが、口頭での大声の呼びかけや「〜と呼ぶ」の意味はありません。
- summon(召集する)
- 公式に人を呼び出す、というニュアンスが強く、format上ややフォーマル。
- 公式に人を呼び出す、というニュアンスが強く、format上ややフォーマル。
反意語
- ignore(無視する)
- 「呼ばれても応じない、反応しない」の意味合いで反意の関係になります。
- 「呼ばれても応じない、反応しない」の意味合いで反意の関係になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- アメリカ英語: /kɔːl/ または /kɑːl/(地域差あり)
- イギリス英語: /kɔːl/
- アメリカ英語: /kɔːl/ または /kɑːl/(地域差あり)
- いずれも1音節で “call” にストレスがあります。
- アメリカ英語では「カー(lが少し暗いl)」、イギリス英語では「コール」に近い発音。
- よくある間違いは /koul/(「コウル」)のように母音がずれること。口を少し大きめに開いて「コール」と発音すると通じやすいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「coll」や「cal」とつづりを間違えることがあるので注意。
- 同音異義語: “caul” (胎膜) などは非常にまれで混同は少ないですが、発音が近い単語には注意。
- 前置詞・副詞との組み合わせ: call off, call on, call out, call up など、意味ががらりと変わるので、熟語として個別に覚えることが大切です。
- 試験対策: TOEICや英検でも「〜と呼ぶ」「電話する」などの基本的な用法、あるいはフレーズ(call off, call forなど)の理解度を問われることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「call」のもともとの意味は「声を出して呼ぶ」。そこから「電話する」や「〜と呼ぶ」といった関連するイメージが派生しています。
- 語形が短く、印象的なので、電話をかけるときには「call」、人を「呼ぶ」のも「call」と頭に入れると覚えやすいです。
- フレーズ練習: “Call me maybe?”(有名な曲のタイトル)など、フレーズで覚えると自然に身につきます。
- “call” という短い音を思い出しながら「あ、電話の音だ!」とイメージすると記憶に残りやすいです。
「call」は非常に頻繁に登場する一方で、多義的なため混乱しやすい単語でもあります。まずは「呼ぶ」「電話をかける」というところから始め、そこから徐々に「〜を中止する(call off)」「〜と呼ぶ」など他の使い方をマスターしていくと学習がスムーズになるでしょう。
〈会〉'を'召集する
〈人〉‘に'電話をかける
…'を'呼ぶ;〈名簿・リスト〉'を'読み上げる
…'を'命令する 命じる
〈試合〉'を'中止する;〈審判が〉…‘に'判定を下す,宣告する
…'を'呼び寄せる 呼び集める;〈眠っている人〉'を'呼び起こす
呼びかける, 叫ぶ
(…を)ちょっと訪れる, (…に)立ち寄る
〈人〉'を'名づける,称する 《call+名+名(形)〈補〉》(…であると)…'を'思う, 考える