biscuit
1. 基本情報と概要
英単語: biscuit
品詞: 名詞 (countable noun)
活用形:
- 単数形: biscuit
- 複数形: biscuits
意味(英語):
- In British English: a small, flat, usually sweet or savory baked food, similar to a “cookie.”
- In American English: a type of small, soft bread roll made from baking powder or buttermilk dough.
意味(日本語):
- イギリス英語では、平たくて甘い/塩味の焼き菓子を指します。クッキーに似ています。
- アメリカ英語では、ふわふわした小さなパンのような焼き菓子を指すことがあります。
「biscuit」は、国によって指すものが変わる、紛らわしい名詞です。イギリス英語では甘いクッキーのようなもの、アメリカ英語ではパンのように柔らかいものを指します。
CEFRレベル目安: A2 (初級)
- A2レベルの学習者でも、日常でよく使われる食品名なので比較的早い段階で耳にします。
2. 語構成と詳細な意味
語源の構成
- bis = 「二度」
- coctum(ラテン語の coquere) = 「調理する」「焼く」
- 「二度焼いたもの」という意味から「biscuit」という単語が生まれています。
- bis = 「二度」
他の品詞になる例
- “biscuit” は名詞として使われるのが一般的です。形容詞的に “biscuity” と言う場合もありますが(例: “a biscuity aroma”)、非常にまれです。
- “biscuit” は名詞として使われるのが一般的です。形容詞的に “biscuity” と言う場合もありますが(例: “a biscuity aroma”)、非常にまれです。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- chocolate biscuit(チョコレートビスケット)
- biscuit tin(ビスケットの缶)
- dog biscuit(犬用ビスケット)
- biscuit crumbs(ビスケットの砕いたもの/クラム)
- rich tea biscuit(リッチティー・ビスケット)
- custard cream biscuit(カスタードクリームビスケット)
- biscuit barrel(ビスケットを入れる容器)
- digestive biscuit(ダイジェスティブビスケット)
- biscuit dough(ビスケット用の生地)
- savory biscuit(塩味のビスケット)
- chocolate biscuit(チョコレートビスケット)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の“bis”(二度)と“coctum”(焼かれた)から由来し、もともとは「二度焼かれたパン」を意味しました。古くは保存がきくように、実際に二度焼いた硬いパンのような食べ物でした。ニュアンス・使用時の注意:
- イギリス英語: 紅茶のお供に食べる甘いクッキーのような焼き菓子。
- アメリカ英語: パンの一種として食事に添えることが多い。朝食やサイドメニューに出されることが多く、「cookie」とは別物。
- カジュアルで日常的なシーンで使われますが、イギリスとアメリカでは指す食べ物が異なる点に注意する必要があります。
- イギリス英語: 紅茶のお供に食べる甘いクッキーのような焼き菓子。
4. 文法的な特徴と構文
可算名詞(countable noun):
例) “I ate a biscuit.” → 一個のビスケットを食べた
“I bought two packets of biscuits.” → 2パックのビスケットを買った一般的な構文・イディオム
- “take the biscuit” (主にイギリスの口語表現)
- 「あきれる」「呆れ果てる」「最悪の行動をとる」などの意味。
- 例) “Well, that really takes the biscuit!”(それはほんとに呆れたよ!)
- 場面としてはややカジュアルで、口語に使われます。
- “take the biscuit” (主にイギリスの口語表現)
フォーマル/カジュアル:
- 食品に関する会話は日常的・カジュアル。ビジネスの場面だと、茶菓子や軽食のやりとりの文脈で使われる程度。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文(3つ)
“Would you like a biscuit with your tea?”
- (お茶と一緒にビスケットはいかが?)
- (お茶と一緒にビスケットはいかが?)
“I always keep a packet of biscuits in my cupboard.”
- (食器棚にいつもビスケットを常備してるの。)
- (食器棚にいつもビスケットを常備してるの。)
“These chocolate biscuits are my guilty pleasure!”
- (このチョコレートビスケット、大好きなんだけどちょっと罪悪感がある!)
(2) ビジネスでの例文(3つ)
“We’ll have coffee and biscuits ready for the board meeting.”
- (重役会議のためにコーヒーとビスケットを用意しておきます。)
- (重役会議のためにコーヒーとビスケットを用意しておきます。)
“Could you bring some biscuits to the client reception area?”
- (お客様の応接室にビスケットを持ってきていただけますか?)
- (お客様の応接室にビスケットを持ってきていただけますか?)
“Our company’s tea break usually includes a variety of biscuits.”
- (うちの会社のティーブレイクでは、いつも色々な種類のビスケットを用意しています。)
(3) 学術的な文脈での例文(3つ)
“The dietary study focused on the nutritional composition of biscuits.”
- (その食事調査はビスケットの栄養成分に焦点を当てていた。)
- (その食事調査はビスケットの栄養成分に焦点を当てていた。)
“Researchers examined how biscuit consumption correlates with sugar intake.”
- (研究者たちはビスケットの消費が糖分摂取量とどのように関連するか調査した。)
- (研究者たちはビスケットの消費が糖分摂取量とどのように関連するか調査した。)
“In the lab, biscuits were tested for shelf-life stability under various conditions.”
- (研究室では、さまざまな条件下での保存期間の安定性をビスケットを使ってテストした。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- cookie (アメリカ英語で「クッキー」)
- 「biscuit(英)」とほぼ同じ形状の焼き菓子だが、アメリカ英語での呼称。
- 「biscuit(英)」とほぼ同じ形状の焼き菓子だが、アメリカ英語での呼称。
- cracker (クラッカー)
- 塩味の平たい焼き菓子。ビスケットよりもさらに軽い塩味の傾向。
- 塩味の平たい焼き菓子。ビスケットよりもさらに軽い塩味の傾向。
- shortbread (ショートブレッド)
- バターたっぷりの甘いビスケットの一種。
- バターたっぷりの甘いビスケットの一種。
- scone (スコーン)
- ビスケットに似た小型のパン状菓子だが、ややパサっとした食感。
- ビスケットに似た小型のパン状菓子だが、ややパサっとした食感。
- cookie (アメリカ英語で「クッキー」)
反意語:
- 明確な反意語はありませんが、 “bread” のようにしっとりした主食系はビスケットと性質が少し異なります。
- 明確な反意語はありませんが、 “bread” のようにしっとりした主食系はビスケットと性質が少し異なります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈbɪs.kɪt/
- 発音(イギリス英語/アメリカ英語):
- イギリス英語: /ˈbɪs.kɪt/
- アメリカ英語: /ˈbɪs.kɪt/ (ほぼ同じですが、アメリカ人は子音の強調がやや異なる場合があります)
- イギリス英語: /ˈbɪs.kɪt/
- よくある発音の間違い:
- “bis-cuit” のように二音節をはっきり出します。最後の「-uit」を「クィット」と読まないように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “biscut” や “biskit” などと間違えないようにする。
- 同音異義語との混同: 特に同音異義語はありませんが、英語学習者は “basket” (バスケット) と見間違えることがあるため注意。
- イギリス英語とアメリカ英語の違い: “biscuit” が「クッキー」を指すのか「小さなパン」を指すのか文脈で判断する必要があります。
- 試験対策(TOEIC・英検など): 単語としては初歩レベルですが、会話問題で「biscuit」に関するイギリス/アメリカ差を問う可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 二度焼きのイメージ: 語源として “bis + coctum = twice cooked” のイメージを覚えておけば、スペルも記憶しやすくなります。
- 国による違いをイメージ: イギリス風の「紅茶と一緒に食べるクッキーのようなビスケット」と、アメリカ南部の「ブレックファストのパンのようなビスケット」を対比させると印象に残りやすいです。
- スペリングの勉強テクニック: bis + cuit → “ビス” + “キット” と、音を区切って覚えるとスペリングミスを防ぎやすいでしょう。
「biscuit」は比較的初級レベルの食品単語ながら、イギリスとアメリカで意味が変わる面白い単語です。お茶と合わせる姿か、あるいはグレイビーをかけて食べるか、シーンによってイメージを変えて使ってみましょう。
〈C〉《米》小型パン(ふくらし粉かソーダを用いて焼いたもの;《英》scone)
〈C〉《英》ビスケット