…を投げる,をほうる / 《…に》…を投げつける,〈ミサイル・弾丸など〉を発射する《at ...》 / 《…に》〈光・影〉を浴びせる《on, over ...》
throw
1. 基本情報と概要
単語: throw
品詞: 動詞 (Verb)
活用形:
- 現在形: throw
- 過去形: threw
- 過去分詞: thrown
- 現在分詞/動名詞: throwing
- 3人称単数現在形: throws
意味(英語): to send something from your hand through the air by moving your arm
意味(日本語): 物を腕を使って投げること
たとえば、「ボールを投げる」「パーティーを開く(throw a party)」のように「投げる」の基本的な動作から、比喩的に「捨てる」や「パーティーを開催する」など幅広いシーンでも用いられます。
難易度目安(CEFR): B1(中級)
B1レベルは、日常会話はある程度できるが、まだ複雑な話題は難しい人向けのレベルです。英語学習を進めるうえで、「throw」は早めに覚えておきたい基本的動詞の一つです。
他の品詞の例
- 名詞形: throw(まれに「投げる動作」の意で名詞として使われることがあります。例: “He made a strong throw.”)
- 形容詞形: 特にはありませんが、慣用的に使われる派生語として「throwaway (形容詞)」=「使い捨ての」があります。 “This is a throwaway product.”
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 「throw」は明確な接頭語や接尾語がついている形ではなく、1語として成立しています。
関連する派生語
- thrower (名詞): 投げる人
- throwaway (形容詞/名詞): 使い捨ての/投げ捨てること
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- throw a ball
- (ボールを投げる)
- (ボールを投げる)
- throw a party
- (パーティーを開く・催す)
- (パーティーを開く・催す)
- throw away
- (捨てる)
- (捨てる)
- throw up
- (吐く)
- (吐く)
- throw back
- (投げ返す/元に戻す)
- (投げ返す/元に戻す)
- throw in
- (おまけとして加える/差し込む)
- (おまけとして加える/差し込む)
- throw a fit
- (かんかんに怒る・激情を爆発させる)
- (かんかんに怒る・激情を爆発させる)
- throw a punch
- (殴りかかる)
- (殴りかかる)
- throw doubt on
- (~に疑いを投げかける)
- (~に疑いを投げかける)
- throw someone off
- (相手を面食らわせる/混乱させる)
- (相手を面食らわせる/混乱させる)
3. 語源とニュアンス
「throw」の起源は古英語の“thrāwan”(ねじる・曲げるなどの意)に遡るといわれています。
「投げる」という直接的な動作だけでなく、捨てる・開催する・(精神状態を)投げ込む といった比喩的な使い方は、もともとの「ねじる、曲げる」といった動きのイメージが広がりを持った形と考えられます。
使用の際の微妙なニュアンス
- 「throw away」はゴミを捨てるときなど、かなり直接的な行為を表すカジュアルな表現です。
- 「throw a party」は口語的なカジュアル表現で、フォーマルな場では「host a party」と言い換えることもあります。
- ビジネスレターや正式な文面では「throw」は比較的カジュアルに聞こえることが多いため、文脈に応じて「discard」「organize」「arrange」などを使い分けることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
文法上のポイント
- 他動詞(transitive verb): 目的語をとることが多いです。
例: “He threw the ball.” (彼はボールを投げた) - 自動詞(intransitive verb)としてはあまり使われませんが、句動詞(phrasal verb)としての「throw up(吐く)」などは、むしろ自動詞的に使われる場合があります。
一般的な構文やイディオム
- throw someone off: 「人をまごつかせる/混乱させる」
- throw something together: 「急いで作る」(特に料理や書類を急いで準備するニュアンス)
- throw oneself into: 「~にのめり込む/全力を注ぐ」
5. 実例と例文
(1) 日常会話
“Could you throw me the car keys?”
- (車の鍵を投げてくれる?)
- (車の鍵を投げてくれる?)
“I’m going to throw away these old magazines.”
- (この古い雑誌を捨てるつもりです。)
- (この古い雑誌を捨てるつもりです。)
“He threw a party last weekend and it was really fun.”
- (彼は先週末パーティーを開いて、それがすごく楽しかったんだ。)
- (彼は先週末パーティーを開いて、それがすごく楽しかったんだ。)
(2) ビジネスシーン
“Let’s throw some ideas around before finalizing the proposal.”
- (提案をまとめる前にいくつかアイデアを出し合いましょう。)
- (提案をまとめる前にいくつかアイデアを出し合いましょう。)
“Could you throw together a quick summary for the meeting?”
- (ミーティング用に、手短にサマリーをまとめてもらえますか?)
- (ミーティング用に、手短にサマリーをまとめてもらえますか?)
“We can’t just throw away important documents without properly archiving them.”
- (ちゃんと保管せずに大事な書類をただ捨てるわけにはいきません。)
- (ちゃんと保管せずに大事な書類をただ捨てるわけにはいきません。)
(3) 学術的・フォーマルな文脈
“The new study throws light on the causes of climate change.”
- (新しい研究は気候変動の原因を解明する一助となっています。)
- (新しい研究は気候変動の原因を解明する一助となっています。)
“His theory has thrown the previous assumptions into question.”
- (彼の理論はこれまでの仮定に疑問を投げかけました。)
- (彼の理論はこれまでの仮定に疑問を投げかけました。)
“The experiment aims to throw new insights into the mechanism of gene expression.”
- (その実験は遺伝子発現のメカニズムに新たな洞察をもたらすことを目的としています。)
- (その実験は遺伝子発現のメカニズムに新たな洞察をもたらすことを目的としています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- fling(放り投げる)
- 「投げる」動作だが、より勢いや衝動的なニュアンスが強い。
- 「投げる」動作だが、より勢いや衝動的なニュアンスが強い。
- toss(軽く投げる)
- ボールや小さな物を軽く放るイメージ。カジュアルなニュアンス。
- ボールや小さな物を軽く放るイメージ。カジュアルなニュアンス。
- hurl(勢いよく投げる)
- 大きいものまたは強い力で投げるときに使われる。
- 大きいものまたは強い力で投げるときに使われる。
反意語 (Antonyms)
- catch(受け取る・つかむ)
- hold(手に持つ、握る)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(米音): /θroʊ/
- IPA(英音): /θrəʊ/
- いずれも 「th」 の無声歯摩擦音 [θ] から始まります。「スロー」ではなく、舌を上の歯に軽く当てて息を出す音で始めます。
- 強勢は1音節しかないので、word stress の概念はありませんが、日本人学習者は “th” の音と “r” の音に注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミスで “through” (スルー: 前置詞/副詞) や “though” (ゾウ/ドウ: 接続詞/副詞) と混同しやすいので注意してください。
- 過去形 “threw” と「~を通り抜けて」の意味の前置詞 “through” も音が似ていて綴りが異なるので要注意。
- 試験(TOEICなど)では句動詞(throw away, throw upなど)の意味が問われることがあります。文脈に応じて意味が変わるので、日ごろから実際の用例を確認しておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「投げる」ときには「しっかり構えてから “スロー” する」イメージを持つと音(throw)を思い出しやすいです。
- スペルの最後の “-ow” は、投げる勢いで「おっ」と声をあげるようなイメージで覚えると記憶に残りやすいかもしれません。
- さまざまな句動詞(throw away, throw up, throw inなど)と一緒に覚えると、実践で役立ちます。文脈ごとの意味変化を一括で頭に入れておくとスムーズです。
以上が動詞「throw」の詳細な解説です。日常会話からビジネス、学術的な文脈に至るまで幅広く使われる、非常に重要な単語ですので、例文や句動詞とあわせて覚えてみてください。
…‘を'投げる,ほうる
(…に)…‘を'投げつける,〈ミサイル・弾丸など〉‘を'発射する《+名+at+名》
《副詞[句]を伴って》〈相手〉‘を'投げ倒す,振り落とす
(…に)〈光・影〉‘を'投げかける,浴びせる,向ける《+名+on(over)+名》
〈視線・言葉など〉‘を'投げる,投げかける
《副詞[句]を伴って》(ある場所・位置・状態に)…‘を'投げ込む;…‘を'急に(…の)状態に落とし込む
…‘を'急いで着る(脱ぐ)《+on(off)+名,+名+on(off)》;(…に)…‘を'さっと掛ける《+名+over+名》
《副詞[句]を伴って》〈手・足など〉‘を'ぐいと動かす
〈声〉‘を'張り上げる;(腹話術で)〈声〉‘を'別の場所から聞こえてくるように思わせる
〈スイッチ・連結レバー〉‘を'動かす
〈陶器〉‘を'ろくろにかけて形造る
〈家畜が〉〈子〉‘を'産み落とす
《話》〈パーティーなど〉‘を'催す
《米話》〈試合・勝負事〉‘を'投げる,わざと負ける,八百長で負ける
《俗》〈人〉‘を'仰天させる,めんくらわせる
投げる,ほうる