最終更新日:2025/10/17
…を終える,を済ます / …を食べ尽くす,使い尽くす《off, up》 / …の仕上げをする,の磨きをかける《off, up》 / 《話》〈人〉を参らせる / 〈物事が〉終わる, 〈人が〉やり終える,終わりにする《off, up》
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元となった辞書の項目
finish
動詞
…を終える,を済ます / …を食べ尽くす,使い尽くす《off, up》 / …の仕上げをする,の磨きをかける《off, up》 / 《話》〈人〉を参らせる / 〈物事が〉終わる, 〈人が〉やり終える,終わりにする《off, up》
解説
1. 基本情報と概要
英単語: finish
品詞: 動詞(名詞形もあり)
意味(英語+日本語)
- 英語: to complete or bring to an end
- 日本語: 「終える」「仕上げる」「完了する」などの意味があります。何かを最後までやり切って終わらせるときに使う動詞です。「もう一度確認して終わりにする」というように、すでに始まっていたことを終わりまで到達させるイメージの単語です。
「finish」は、日常会話やビジネス、学習などあらゆる場面で使いやすい動詞です。「宿題を終わらせる」「仕事を片付ける」のように、すでに始まっていることを無事に収めるニュアンスを含みます。
活用形
- 原形: finish
- 三人称単数現在形: finishes
- 過去形: finished
- 過去分詞形: finished
- 進行形(現在分詞): finishing
他の品詞形
- 名詞 (a finish): 「終わり」「仕上がり」という意味。たとえば「the finish of the race(レースのゴール)」など。
CEFRレベルの目安: B1
- B1(中級): 自分のことや身近な状況について、ある程度の複雑な内容を理解・表現できる段階です。
「finish」は初級レベルからも登場しますが、「I have finished」「finish doing」のような構文を自在に使いこなせるようになる段階をB1と想定しています。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: 「fin」(ラテン語で「終わり」を意味する語源)
- 語尾/接尾語: 「-ish」は、動詞で「~化する」「~にする」といった意味をもたらすこともありますが、ここでは動詞を形成する一部に過ぎません。
関連語・派生語
- final: 「最終的な」(形容詞)
- finalize: 「最終的に仕上げる」(動詞)
- infinite: 「無限の」 (「fin」= end とは反対の概念で「限界がない」というニュアンス)
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- finish the job(仕事を終える)
- finish one’s homework(宿題をやり終える)
- finish a task(タスクを終わらせる)
- finish off a project(プロジェクトを片付ける/仕上げる)
- finish up(何かをやり終える・片付ける)
- finish strong(最後を力強く締めくくる)
- finish line(ゴールライン)
- finish early(予定より早く終わらせる)
- finish in time(時間内に仕上げる)
- finish something completely(完全に終わらせる)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “finis” = “end”(終わり)
ここから「境界」「限界」の意味が派生し、英語では「終える」「完了させる」という意味に発展しました。
ニュアンスと使用注意
- 微妙なニュアンス: 「finish」は、最後の段階まで到達する・完了することを強調します。「complete」より日常的で幅広く使われますが、「complete」のほうがフォーマル・完璧さを強調することが多いです。
- 使用場面: 口語・文章問わずカジュアルにもフォーマルにも使える便利な単語です。プレゼンの締めくくりから、日常の家事や宿題を終える話にまで幅広く使われます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- finish + 目的語
- 例: “I finished the report.”(報告書を終えました)
- 例: “I finished the report.”(報告書を終えました)
- finish + 動名詞 (finish doing something)
- 例: “I finished writing the report.”(報告書を書くのを終えました)
- 例: “I finished writing the report.”(報告書を書くのを終えました)
- finish with + 目的語
- 例: “I finished with the computer.”(コンピューターの使用が終わりました)
- 例: “I finished with the computer.”(コンピューターの使用が終わりました)
- finish up / finish off
- 例: “I’ll finish up here.”(ここでの作業を片付けます)
名詞としての使い分け
- 可算名詞: “the finish” (ゴールや終わりの瞬間を具体的に指す場合)
- 不可算名詞: 物の「仕上がり」の状態などを抽象的に表す場合に使われることもありますが、あまり多くはありません。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I need to finish my homework before dinner.”
- 夕飯の前に宿題を終わらせないと。
- 夕飯の前に宿題を終わらせないと。
- “Have you finished watching that movie yet?”
- あの映画もう見終わった?
- あの映画もう見終わった?
- “I’ll finish up cleaning the kitchen.”
- キッチンの掃除を片付けちゃうね。
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “I hope to finish the project by Friday.”
- 金曜日までにプロジェクトを終わらせたいと思っています。
- 金曜日までにプロジェクトを終わらせたいと思っています。
- “Let’s finish this meeting promptly.”
- この会議は手早く終わらせましょう。
- この会議は手早く終わらせましょう。
- “Please finish updating the sales report before the deadline.”
- 締め切り前に売上レポートの更新を終えてください。
学術的な文脈での例文(3つ)
- “After finishing the experiment, we analyzed the results.”
- 実験を終えた後、私たちは結果を分析しました。
- 実験を終えた後、私たちは結果を分析しました。
- “You must finish reading the assigned articles to participate in the discussion.”
- 議論に参加するには、割り当てられた論文を読み終える必要があります。
- 議論に参加するには、割り当てられた論文を読み終える必要があります。
- “We will finish writing the research paper by the end of this month.”
- 今月末までに研究論文を仕上げる予定です。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- complete(完了する)
- 若干フォーマルで、「完全に仕上げる」というニュアンスが強い。
- 例: “I completed the course.”(そのコースを修了した)
- 若干フォーマルで、「完全に仕上げる」というニュアンスが強い。
- conclude(締めくくる、終わりにする)
- 論文や会議など、フォーマルな場面で使う場合が多い。
- 例: “We concluded the meeting at 5 PM.”
- 論文や会議など、フォーマルな場面で使う場合が多い。
- wrap up(仕上げる、まとめる)
- カジュアルな表現。会話や作業を「まとめて終わりにする」ニュアンス。
- 例: “Let’s wrap up this discussion.”
- カジュアルな表現。会話や作業を「まとめて終わりにする」ニュアンス。
反意語
- start / begin / commence(始める)
「finish」は「終える」に対して、これらは「始める」の意味を持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈfɪnɪʃ/
- アクセントの位置: 最初の音節「fin」に強勢があります。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 基本的に同じ発音ですが、イギリス英語では /ˈfɪnɪʃ/ と、アメリカ英語よりややはっきり子音を発音する傾向があります。
- よくある間違い: 「Finnish(フィンランドの/フィンランド語の)」とスペリングが似ているので混同に注意(“Finnish”は /ˈfɪnɪʃ/ でも意味が全然違う)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- つづりミス: 「finsih」と書いてしまうなど。
- 同音異義語: “Finnish”(フィンランドの)との混同。
- 前置詞との組み合わせ: “finish with” / “finish up” など、表現が少し変わると意味が変わるので注意。
- 試験での使われ方: TOEICや英検では「finish + doing」「be finished with」などの形で、文法・熟語問題として頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “fin”はフランス語の「終わり」でもある → 映画が終わるときに「Fin」と表示されるイメージ。
- 「仕上げの一手」をイメージ: 何かをあと一歩で完成させるときに「finish!」と思うと覚えやすい。
- 「start」と対で覚える: 物事の始まり(start/begin)と終わり(finish)をセットでイメージすると記憶に残る。
「finish」は日常的に使う非常に基本的な動詞なので、例文を声に出しながら何度も使ってみると体感的にも定着しやすいでしょう。ぜひ「finish」の自然な使い方を身につけてください。
意味のイメージ