discuss

1. 基本情報と概要

単語: discuss

品詞: 動詞 (verb)

意味（英語）: to talk about something with someone, exchanging ideas and opinions.

意味（日本語）: 「何かについて話し合う、意見を交わす」という意味の動詞です。「みんなでアイデアを出し合う」とか「問題点を検討する」という場面でよく使われます。カジュアルな状況でもビジネスや学術的な場面でも、広く使われます。

活用形

• 現在形: discuss (三人称単数: discusses)


• 過去形: discussed


• 現在分詞・動名詞: discussing


• 過去分詞: discussed

他の品詞への変化例

• discussion (名詞): 話し合い、討論
  
  
  
  • 例: We had a long discussion about the plan. (私たちはその計画について長い話し合いをしました。)
  
  

CEFRレベル

• B2: 中上級
  
  
  
  • 日常会話でもビジネスでも処理できるレベルです。複雑な話題について話し合うために使いやすい単語です。
  
  

2. 語構成と詳細な意味

「discuss」は、ラテン語の「discutere（打ち砕く、調べる）」に由来します。

• 接頭語：dis- 「分解する、離す」というニュアンスを持つことが多い接頭語
  


• 語幹：cuss 元の語源では「cutere（振動させる、打つ）」に近い意味合いですが、現在の英語では独立した要素としては使われません。

関連語・派生語

• discussion (名詞): 話し合い、検討
  


• discussant (名詞): 討議者、討論者
  


• disputable (形容詞): 議論の余地がある

よく使われるコロケーション（共起表現）10選

1. discuss the issue → 「その問題について話し合う」
   


2. discuss a topic → 「ある話題について話し合う」
   


3. discuss the matter → 「その件について話し合う」
   


4. discuss a plan → 「計画について話し合う」
   


5. discuss in detail → 「詳細に話し合う」
   


6. discuss the future → 「将来について話し合う」
   


7. discuss openly → 「率直に話し合う」
   


8. discuss further → 「さらに話し合う」
   


9. discuss the pros and cons → 「利点と欠点を話し合う」
   


10. discuss possible solutions → 「可能な解決策を話し合う」

3. 語源とニュアンス

「discuss」はラテン語の “discutere”（dis-: 離す、cutere: たたく）から来ており、「問題を分解してあれこれ検討する」というニュアンスがあります。昔は「分析する、吟味する」というニュアンスが強い言葉でしたが、現代では「情報や意見をやり取りする」という意味に広がっています。

使用時の注意点

• 口語・文章どちらでも幅広く使われます。
  


• ビジネスやフォーマルな場面でも「discuss」はよく使われるため、丁寧に意見交換するイメージです。
  


• カジュアルなシーンでも、「Let’s discuss this later.」（後でこの件を話し合おう）など気軽に使われます。

4. 文法的な特徴と構文

discuss は「他動詞 (transitive verb)」であり、後ろに「目的語」を取ります。

• 正式な正しい形: discuss + 目的語
  
  
  
  • 誤用例: × discuss about the plan → 〇 discuss the plan
    
  
  

主な構文

• We need to discuss + 「名詞」: (私たちは〜について話し合う必要があります)
  


• Let’s discuss + 「名詞」: (〜について話し合おう)
  

イディオムや注意点

• 「discuss about」は誤用です。正しくは「discuss」の後に直接目的語を置きます。

5. 実例と例文

日常会話 (カジュアル) 3例

1. “Let’s discuss our weekend plans over dinner.”
   
   （夕飯を食べながら週末の予定について話し合おうよ。）
   


2. “We should discuss the movie we just saw. It was so interesting!”
   
   （今見た映画について話し合おうよ。とても面白かったね！）
   


3. “Can we discuss this later? I’m a bit busy right now.”
   
   （これ、後で話してもいい？ 今ちょっと忙しいんだ。）

ビジネス (フォーマル) 3例

1. “We need to discuss the budget allocation in tomorrow’s meeting.”
   
   （明日の会議で予算配分について話し合う必要があります。）
   


2. “Before we proceed, let’s discuss the project requirements thoroughly.”
   
   （進める前に、プロジェクトの要件をしっかり話し合いましょう。）
   


3. “Our team will discuss the proposal and get back to you with feedback.”
   
   （私たちのチームで提案を検討し、フィードバックをお伝えします。）

学術的な文脈 3例

1. “In this paper, we will discuss the implications of climate change on agriculture.”
   
   （本稿では、気候変動が農業に与える影響について検討します。）
   


2. “The professor wants us to discuss the main theories in the next seminar.”
   
   （教授は次のゼミで主要な理論について討論するように求めています。）
   


3. “They plan to discuss new findings from the latest research project.”
   
   （彼らは最新の研究プロジェクトから得た新たな発見について話し合う予定です。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)

1. talk about: 「（カジュアルに）話す、話し合う」
   
   
   
   • discuss よりカジュアルで、あまり深く検討するニュアンスは薄いです。
     
   
   


2. debate: 「（対立意見などを）討論する」
   
   
   
   • discuss より意見の対立や正式な討論会などの場面でよく使われます。
     
   
   


3. consider: 「検討する」
   
   
   
   • discuss は「複数人で話し合う」感じですが、consider は「個人的に考慮する」場合も多いです。
     
   
   


4. examine: 「詳しく調べる、吟味する」
   
   
   
   • discuss は口頭で意見交換、examine は分析的に調べて評価するニュアンスが強いです。
     
   
   


5. deliberate: 「熟考する、慎重に議論する」
   
   
   
   • じっくり考えたり議論したりする、ややフォーマルな表現です。
   
   

反意語 (Antonyms)

1. ignore: 「無視する」
   


2. avoid: 「避ける」
   


3. neglect: 「放っておく、軽視する」
   

7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA): /dɪˈskʌs/

• 強勢は「scuss」の部分 (後ろの音節) に置かれます。 /dɪ-SKʌs/ のイメージです。
  


• アメリカ英語もイギリス英語も、ほぼ同じ発音です。
  


• “dis-cuss” のように区切って考えると、アクセント位置を間違えにくいでしょう。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “discuss” の最後は “-cuss”。“-cuss” と -cuse などを混同しがちです。
  


• 誤った前置詞: “discuss about” は誤り。正しくは “discuss 〜 (直接目的語)”。
  


• TOEIC/英検などの出題傾向: ビジネスの場面や意見交換の文脈で登場しやすい語です。「discuss the topic, discuss the issue」などの形で問われることがあります。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• dis + cuss で「意見を交わし、物事を分解して整理する」イメージ。
  


• “cuss” の部分が「カス(t)」の発音に近いので、 “dis” と “cuss” を分けて覚えやすくするとよいでしょう。
  


• 「discuss」は前置詞 “about” をとらない、というポイントを強く意識してください。
  


• フレーズで覚えると効果的: “discuss the plan”, “discuss the issue”.

上記を把握すれば、「discuss」は「話し合う」だけでなく「議論して深める」というニュアンスがあるとイメージしやすくなります。