元となった辞書の項目
being
解説
1. 基本情報と概要
単語: being
品詞: 動詞(厳密には「be」の現在分詞 / 動名詞形)
※「being」は独立して「動詞」と呼ぶよりも、「be」の一形態として使われることが多いので、その点を押さえておきましょう。
意味(英語 / 日本語)
- 英語:
being
often means “existing” or “the act of existing as something.” It is also used to express a temporary state or behavior. - 日本語: 「存在すること」「~である状態」「一時的に~であること」を表します。
- 例: 「He is being kind.」(彼は今、親切にふるまっている)
- こういうふうに、ある存在や振る舞い、「まさに~している最中」というニュアンスを表現したいときに使います。
- 例: 「He is being kind.」(彼は今、親切にふるまっている)
活用形
- 原形: be
- 三人称単数形: is ・ am ・ are (※ただし「being」は特に三人称単数形の変化という意味ではなく、be動詞の進行形や動名詞形を指す)
- 過去形: was / were
- 過去分詞形: been
- 現在分詞形 / 動名詞形: being
他の品詞になったときの例
- being は名詞として「存在」「生き物(生きとし生けるもの)」という意味でも使われます。
例: human being(人間)
CEFRレベルの目安: A2(初級)~B1(中級)
- 「be」自体は最初期から学ぶ動詞ですが、「being」を使った表現(特に文脈によって「振る舞い」や「状態」を強調する用法)は初級から中級レベルでよく学習します。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: be
- 接尾語: -ing(動名詞・現在分詞を作る接尾辞)
他の単語との関連性
- to be: 不定詞形
- been: 過去分詞形
- being(名詞): 「存在」「生物」
- human being: 人間
- well-being: 幸福、健康状態
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- being honest — 正直であること
- being patient — 我慢強くあること
- being kind — 親切であること
- being polite — 礼儀正しくあること
- being yourself — 自分らしくあること
- being there for someone — (誰かを)支えてあげること
- being a friend — 友人であること
- being in trouble — トラブルにあること
- being late — 遅れていること
- being considerate — 思いやりがあること
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「be」は古英語の「bēon」や「wesan」に由来し、「存在する」という意味を持っていました。そこから派生して「being」は「存在し続ける動作」や「状態」を表す形になりました。
ニュアンス:
- 「being」は「まさに~しているところ」「~であり続けている」という一時的・連続的な状態を強調します。
- 日常会話でも文書でも使える、非常に基本的かつ汎用的な語ですが、「He is being rude.(彼は今失礼な態度をとっている)」のように相手の態度・状態を“今まさにそうだ”と取り立てて言うときに使うイメージがあります。
- 「being」は「まさに~しているところ」「~であり続けている」という一時的・連続的な状態を強調します。
使用シーン: 口語でも文章でもよく使われます。カジュアルからフォーマルまで幅広い場面で見られ、特に進行形や動名詞としての用法が中心です。
4. 文法的な特徴と構文
進行形を構成する「being」
- He is being honest.(彼は今、正直になっている/正直な態度を取っている)
- 「be being + 形容詞/過去分詞」で、普段と違う一時的な状態や振る舞いを強調。
- He is being honest.(彼は今、正直になっている/正直な態度を取っている)
動名詞としての「being」
- Being honest is important.(正直であることは大切だ)
- 文の主語や目的語として使われる。
- Being honest is important.(正直であることは大切だ)
可算・不可算の区別
- 「being」は基本的に動名詞・現在分詞ですので可算・不可算という概念はありませんが、名詞「a being」として使う場合(例: an alien being)、これは可算名詞になります。
- 主なイディオムや構文:
- “for the time being” — 今のところ(今しばらくは)
- “being that...” — ~なので(文語的・少しフォーマル)
- “for the time being” — 今のところ(今しばらくは)
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “He’s being really nice today. I wonder why.”
(彼、今日はすごく親切だね。どうしたんだろう?) - “Stop being so noisy!”
(そんなにうるさくしないで!) - “Being on time is important to me.”
(私は時間厳守を大切にしているんだ。)
ビジネスシーン(ややフォーマル)
- “Thank you for being patient during our meeting.”
(ミーティング中にご辛抱いただきありがとうございます。) - “He is being considered for the position of manager.”
(彼はマネージャー職に検討中です。) - “We appreciate your being part of this project.”
(私たちは、あなたがこのプロジェクトの一員でいてくれることに感謝しています。)
学術的・フォーマルな文脈
- “The concept of a being that transcends physical existence is central to this philosophy.”
(物理的存在を超越する「存在」の概念は、この哲学の中心です。) - “Being an expert in this field requires years of study and research.”
(この分野の専門家であるには、長年の学習と研究が必要です。) - “The essence of human being has been debated by philosophers for centuries.”
(人間の本質については、何世紀にもわたり哲学者たちによって議論が交わされてきました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- existing(存在している):
- 「現に存在している」という点に焦点を当てる表現。やや文語的。
- 例: “The problem existing in our society…”(私たちの社会に存在する問題…)
- 「現に存在している」という点に焦点を当てる表現。やや文語的。
- acting(行動している):
- 行動、振る舞いにフォーカス。
- 例: “He is acting weird.”(彼、おかしな行動をしているね。)
- 行動、振る舞いにフォーカス。
反意語
- 「being(存在すること)の反意語」を直接挙げるのは難しいですが、文脈によっては
not being
やabsence
(欠如)などで対比できます。- absence(不在、欠如)
- 「存在しないこと」を強調。
- absence(不在、欠如)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈbiː.ɪŋ/
- アクセントは冒頭の “be” の部分にあります(/ˈbiː/)。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 基本的に同じ音で発音されます。
- よくある発音の間違い: “ビーイング” のように母音を曖昧にしてしまう場合。しかし実際は /ˈbiː.ɪŋ/ と、 /iː/ の後にあまり強くない /ɪ/ を添えるイメージです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “be” と “being” の混同
- 「He is being hungry.」とは言わない → “He is hungry.” が正解。
“being + 形容詞” は、一時的な振る舞いを表すときに用いられるため、「状態動詞(hungry 等)」には通常使わない。
- 「He is being hungry.」とは言わない → “He is hungry.” が正解。
- スペルミス
- being → b-e-i-n-g の順序に注意。biginや beeing と書いてしまうミスがある。
- being → b-e-i-n-g の順序に注意。biginや beeing と書いてしまうミスがある。
- 同音異義語
- “been” (/bɪn/ や /biːn/) と “being” (/ˈbiː.ɪŋ/) は似ているようで全く違う発音・用法。
試験対策としては、TOEIC や英検の文法問題でも「be動詞 + being + 過去分詞(受動態の進行形)」が出題されたり、動名詞としての使い方を問われたりします。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “being” は “be”+“-ing”
- 「beすること」というイメージで捉えると、“今まさに存在・振る舞いしている” と把握しやすいです。
- 「beすること」というイメージで捉えると、“今まさに存在・振る舞いしている” と把握しやすいです。
- 音のイメージ: 「ビーイング」と伸ばすイメージで、最後を軽く /ɪŋ/ と発音。
- 勉強テクニック: 「He is being 形容詞」で「(一時的に)~のふるまいをしている」という丸ごとのパターンを何度も練習すると感覚がつかめます。
以上が「being」の詳細な解説です。
「be」の進行形や動名詞として「状態・振る舞い」を強調する大切な形ですので、しっかりと使い分けを身につけましょう。
意味のイメージ
意味(1)
存在 (existence); もの; 生存, 人生 (life); 生き物; 人間 (human being); [B#] 神; 本質, 本性