元となった辞書の項目
sum
解説
1. 基本情報と概要
単語: sum
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英語・日本語)
- 英語: “sum” … the total amount resulting from the addition of two or more numbers or things / an amount of money
- 日本語: 「合計」「総計」「金額」などを表します。たとえば、数値の加算結果を「sum」と言ったり、あるお金のまとまった額を「a sum of money」と言います。「合計」という計算をした結果を指すほか、比喩的に「全体」という意味でも使われます。
「sum」は、主に数学的な文脈や金銭の話で「合計」「総額」を指す単語です。日常会話からビジネスまで幅広いシーンで使われます。学習者にとっても使いやすい単語ですが、少しフォーマルな響きになる場合もあります。
CEFRレベル: B1(中級)
日常・ビジネスで「合計」「小計」「まとまった金額」を表現する場面に広く応用でき、文法も比較的簡単なので、中級の学習者にとって理解しやすい語彙です。
活用形
英語の名詞としての「sum」は、数えられる名詞(加算名詞)です。
- 単数形: sum
- 複数形: sums
他品詞への変化例
- 動詞: sum (up)
- 例)to sum up (要約する、合計する)
- 例)to sum up (要約する、合計する)
- 派生語: summation (名詞) … “the process of adding things together.”
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- 語幹: “sum”
- 特別に接頭語・接尾語がついてできた単語ではありませんが、ラテン語の“summa”(頂点、合計)に由来すると言われています。
派生語や類縁語
- summation (名詞) … 「総和」「要約」の意味
- sum up (句動詞) … 「要約する」「合計する」の意味
- summary (名詞/形容詞) … 「要約」「概要」
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- a large sum of money(多額のお金)
- the total sum(総合計)
- sum total(全体の合計)
- the sum of X and Y(XとYの合計)
- in sum(要するに)
- for a small sum(少額で)
- a lump sum(まとまった一括払い)
- the sum required(必要とされる合計額)
- to work out the sum(合計を算出する)
- the grand sum(大きな合計)
3. 語源とニュアンス
語源
「sum」はラテン語の“summa”(頂点、最も高いところ、最終的な結論)を起源とし、「ものごとの最終結果や集大成」を表すようになりました。のちに英語で、主に「加算」「合計」などの数量的な意味へと確立されました。
ニュアンスや使用時の注意点
- 数学的な文脈: d(部分)を集めて最終的な答えを示す「合計」というイメージ。
- 金銭的な文脈: 「(多い/少ない)」金額として使われる場合が多い。
- 比喩的表現: 全体、全貌を指すことがある(“the sum of one’s experience”など)。
- 日常会話からビジネス・学術まで幅広く使えますが、あまり口語的に砕けた印象ではなく、ややフォーマルに聞こえる場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文やイディオム
- the sum of … :「…の合計」
- 例)The sum of 2 and 3 is 5.
- 例)The sum of 2 and 3 is 5.
- in sum :「要するに」(ややフォーマル)
- 例)In sum, we made the right decision.
- 例)In sum, we made the right decision.
- sum total :「合計」や「全体像」
使用シーン
- フォーマル度: “sum”は比較的ニュートラル〜フォーマル。カジュアルに言いたい場合は“total”を使うことも多いです。
- 可算名詞: 「a sum」「sums」として数えられる。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “What’s the sum of your grocery bill?”
(買い物の合計はいくら?) - “I only have a small sum in my wallet right now.”
(今、財布の中には少ししかお金がないんだ。) - “Could you help me calculate the sum of these numbers?”
(これらの数字の合計を出すのを手伝ってもらえますか?)
ビジネスシーンでの例文
- “We need to confirm the sum allocated for the project.”
(そのプロジェクトに割り当てた合計金額を確認する必要があります。) - “Our total sum of expenses far exceeded the budget.”
(支出額の合計が予算を大きく上回りました。) - “Please provide a lump sum payment by the end of the week.”
(今週末までに一括払いをお願いします。)
学術的・専門的な文脈での例文
- “The sum of the series diverges to infinity.”
(その数列の総和は無限大に発散します。) - “We analyzed the sum of these factors to determine the outcome.”
(結果を導くために、これらの要因の合計を分析しました。) - “When calculating statistical data, the sum of the values must be precise.”
(統計データの計算では、各数値の総計を正確にしなければなりません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- total(合計、総計)
- “sum”よりもう少しカジュアルに使える。
- 例)The total of 2, 3, and 4 is 9.
- “sum”よりもう少しカジュアルに使える。
- amount(量、金額)
- 金額や数量の「量」に重点が置かれる。合計とは限らない。
- 例)The amount of money we need is quite large.
- 金額や数量の「量」に重点が置かれる。合計とは限らない。
- aggregate(総計、総体)
- 数学・研究などフォーマルな文脈で使われることが多い。
- 例)The aggregate of the data suggests a strong correlation.
- 数学・研究などフォーマルな文脈で使われることが多い。
反意語
- difference(差)
- 足し算の結果=sum、引き算の結果=difference。数学的には対義的関係。
- 足し算の結果=sum、引き算の結果=difference。数学的には対義的関係。
- fraction(部分、一部)
- 全体の一部のみを指すので「合計」の反意的概念として対置される場合がある。
- 全体の一部のみを指すので「合計」の反意的概念として対置される場合がある。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /sʌm/
- アクセント: 「サム」の1音節のみです。
- アメリカ英語/イギリス英語:
- アメリカ英語: /sʌm/(カタカナでは「サム」に近い)
- イギリス英語: /sʌm/(ほぼ同じ発音)
- アメリカ英語: /sʌm/(カタカナでは「サム」に近い)
- よくある間違いとして “some” (/sʌm/ または /sʌm/と同様) と混同されやすいですが、つづりが異なるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “sum”と“some”の書き間違い。
- 発音の混同: “sum”と“some”は発音が似ていますが、文脈で判断する必要があります。
- テストでの注意: TOEICや英検などでは、金額や合計値を問う文脈や、sum upなどの熟語表現が出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “算数”の「サン」と“sum”の「サム」が似ている → 「計算」「足し算」「合計」をイメージしやすいでしょう。
- 短いスペリング: “s-u-m”の3文字に「数字を合計するもの」というイメージを結びつけると覚えやすいです。
- サッとすませる「サム」という語感で「合計をパッとまとめる」イメージを持つとよいかもしれません。
以上が名詞「sum」の詳細な解説です。数学的な文脈だけでなく、金額や要約としての意味でもよく使われる便利な単語なので、ぜひ覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈U〉《時に a sum》(抽象的なことの)全体《+of+名》
意味(2)
〈C〉《形容詞をつけて》(…の)額《+of+名》
意味(3)
〈C〉《話》算数,算数の問題
意味(4)
〈U〉《the》(…の)要約,要旨《+of+名》
意味(5)
〈C〉《the》(数・量の)合計,総計(sum total)《+of+名》