scheme
以下では、英単語「scheme」(名詞)について、学習者向けに詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: scheme
品詞: 名詞 (動詞としての用法もあり)
意味 (英語): a plan or arrangement for doing or organizing something, often with a certain strategy or intention behind it.
意味 (日本語): 計画、企画、構想、あるいは(特に良くない目的の)たくらみを指します。
「scheme」は「計画」「企画」「構想」といった意味でよく使われますが、文脈によっては「陰謀」や「たくらみ」という少し悪いニュアンスを持つこともあります。目的を持った体系的なプロジェクトや制度設計などを指す場合も多いです。
活用形 (名詞形):
- 単数形: scheme
- 複数形: schemes
- 単数形: scheme
動詞形 (to scheme): 「計画する」「策を練る」、あるいは「企む」という意味になります。
- 現在形: scheme / schemes
- 過去形: schemed
- 現在分詞形: scheming
- 過去分詞形: schemed
- 現在形: scheme / schemes
例:
- 動詞として: “They are scheming to take over the company.” (彼らは会社を乗っ取ろうと企んでいる)
CEFRレベル: B2 (中上級)
- 「scheme」は会話や文章で時折出てくる単語であり、特にビジネスや学術的文脈でも登場します。ただし、細やかなニュアンスを使い分けるにはある程度の語彙力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: 特に明確な接頭語は含まれません。
- 語幹: 「schem-」
- 接尾語: こちらも特に明確な接尾語は含まれていません。
関連語や派生語
- schematic (形容詞): 図式的な、概略の
- schemer (名詞): (企みを行う)策士、たくらむ人
- scheming (形容詞): 企てている、陰謀をめぐらしている
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- government scheme(政府の計画)
- pension scheme(年金制度)
- housing scheme(住宅計画)
- marketing scheme(マーケティング計画)
- pyramid scheme(ねずみ講のような詐欺的投資)
- grand scheme of things(全体の大きな枠組み)
- cunning scheme(ずる賢い計略)
- scheme of work(作業計画)
- in the scheme of things(物事の全体像において)
- get-rich-quick scheme(すぐにお金を稼ぐための計画、怪しい儲け話)
3. 語源とニュアンス
- 語源:
「scheme」はギリシャ語の「σχῆμα(skhēma)」=「形、形状、様式」が語源で、ラテン語「schema」を経てフランス語「schème」や中世英語などを通じて英語に入ってきたとされています。 - 歴史的背景:
もともと「形」や「型」という意味合いでしたが、そこから「計画」「組織化された構想」というニュアンスまで広がりました。 - ニュアンスや感情的響き:
- 中立的・ポジティブ: 単に「大きな計画」や「構想」「プラン」を表す場合
- ネガティブ: 「陰謀」「たくらみ」として使われると、ずるい印象があります。
- 中立的・ポジティブ: 単に「大きな計画」や「構想」「プラン」を表す場合
「scheme」はフォーマルな文書(例: ビジネス上の報告書やアカデミックな文献)でも用いられますが、陰謀的なニュアンスを持つ場合は、口語でもポジティブではない文脈で使われがちです。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: 「a scheme」「two schemes」のように数えられます。
- 動詞 (to scheme): 他動詞としても自動詞としても用いられますが、目的語付きで「~を企む」という場合は他動詞的に使われます。
- よくある構文:
- “to devise a scheme to do …” (…するための計画を考案する)
- “to come up with a scheme for …” (…のための策を思いつく)
- “to devise a scheme to do …” (…するための計画を考案する)
イディオム
- “in the grand scheme of things”
(全体を通して見たときに、全般的に見れば)
5. 実例と例文
A. 日常会話での例文 (3つ)
- “I have a scheme to surprise my friend on her birthday.”
(友達の誕生日にサプライズをする計画があるんだ。) - “They’re working on a new scheme to decorate the house for the holidays.”
(祝日のために家を飾る新しいプランを考えているよ。) - “Be careful, I think he has some kind of scheme up his sleeve.”
(気をつけて。彼は何か裏で企んでいると思うよ。)
B. ビジネスでの例文 (3つ)
- “The company launched a new scheme to boost employee satisfaction.”
(その会社は従業員の満足度を高めるための新たな計画を始動させた。) - “We need to propose a clear scheme for the project’s timeline and deliverables.”
(プロジェクトのスケジュールと成果物について、明確な計画を提案する必要がある。) - “They devised a pension scheme that benefits both employees and the organization.”
(彼らは従業員と会社の両方にメリットがある年金制度を考案した。)
C. 学術的な文脈での例文 (3つ)
- “The researchers developed a complex scheme to analyze the collected data.”
(研究者たちは収集したデータを分析するための複雑な枠組みを考案した。) - “This scheme illustrates the relationship between socioeconomic factors and health outcomes.”
(この図式(手法)は社会経済要因と健康結果との関係を示しています。) - “Our proposed scheme for environmental protection involves multiple stakeholders.”
(我々が提案する環境保護のための計画は、複数の利害関係者を含むものです。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- plan(計画)
- 一般的で広い意味の「計画」。陰謀的なニュアンスはありません。
- 一般的で広い意味の「計画」。陰謀的なニュアンスはありません。
- strategy(戦略)
- 目的達成のための体系的プラン。より軍事的・ビジネス的な文脈で用いられやすい。
- 目的達成のための体系的プラン。より軍事的・ビジネス的な文脈で用いられやすい。
- project(プロジェクト)
- 取り組むべき具体的な作業・事業。
- 取り組むべき具体的な作業・事業。
- plot(企み、策略)
- 政治的や犯罪的なニュアンスでの「陰謀」や「企み」。
- 政治的や犯罪的なニュアンスでの「陰謀」や「企み」。
- program(プログラム)
- 継続的な制度などを指すことが多い。公共政策などでよく使われる。
反意語 (Antonyms)
- disorder(無秩序)
- chaos(混沌)
- 「scheme」が整理された計画や仕組みを表すのに対し、「disorder」や「chaos」は秩序立っていない状態を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA (イギリス英語): /skiːm/
- IPA (アメリカ英語): /skim/ (実質同じですが/k/の音がはっきりする)
強勢(アクセント)は「scheme」の一音節全体にあり、語頭の「sk-」をはっきりと発音します。
よくある間違いとして “skeem”のように2音節のように発音する人が稀にいますが、実際は1音節です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “shem”や“scheeme”など、余計な文字を入れたり足りなくなったりしないよう注意。
- 同音異義語との混同: ほぼ同音異義語はありませんが、綴りが似ている “schema” (図式, 枠組み) との混同に注意。
- 語感の捉え方: 「scheme」にはポジティブな文脈とネガティブな文脈があるので、文脈判断が必要。
- 試験対策: TOEICや英検などのビジネスや学術系の長文読解でよく登場しやすい語です。意味が「計画」なのか「陰謀」なのか、文章の雰囲気をよく見ましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「地図や図面 (scheme)」を頭の中で描いているイメージ:
ギリシャ語の “σχῆμα(skhēma)” = “shape” や “form”から派生していることを思い浮かべると、何かを具体的に形にする計画・構想だと覚えやすいかもしれません。 - 語感とスペリング:
“sch” で始まる英単語には “school” / “schema” などがあり、どれも /sk/ と発音します。 - 勉強テクニック:
「scheme」が入った有名なフレーズ(たとえば “pyramid scheme” など)をまとめて覚えておくと、単語のポジティブ/ネガティブ両面を自然に習得できます。
以上が、名詞「scheme」の詳細な解説です。計画や制度、陰謀など、文脈によってニュアンスが変わる単語なので、使う際は前後の意味やトーンを意識するとよいでしょう。
(仕事・活動の)計画,案《+for(of)+名(do*ing*)》
陰謀,策謀,計略