ordinary
1. 基本情報と概要
単語: ordinary
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベルの目安: B1(中級)からB2(中上級)
- B1: 生活や身の回りのことを理解・表現できるレベル
- B2: 抽象的な話題や複雑な内容もある程度理解・表現できるレベル
英語での意味: “normal, usual, or common; not special or different in any way.”
日本語での意味: 「普通の」「ありふれた」「特別ではない」といったニュアンスを持ちます。日常的な会話では、「特別ではない, 一般的な状態」を指し、「他と比べて取り立てて特徴がない」というイメージで使われる形容詞です。
【活用形】
- 形容詞: ordinary (比較級: more ordinary, 最上級: most ordinary)
- 副詞: ordinarily (「ふつうは」「通常は」)
- 名詞形: ordinariness (「普通であること」「平凡さ」)
ほかの品詞としては、会話の中でordinarily(副詞)を用いて「通常は」「普段は」という言い方をすることも多いです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: なし
- 語幹: “ordin”(ラテン語で順序・秩序を意味する“ordo”に由来)
- 接尾語: “-ary”(形容詞化する接尾語のひとつ)
派生語や類縁語
- ordinarily (副詞: 「通常は」「ふつうは」)
- ordinariness (名詞: 「平凡さ」「普通であること」)
- order (名詞: 「順番」「秩序」) – 語源を共有
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- ordinary people → 普通の人々
- ordinary life → 普通の生活
- ordinary day → 普通の日
- ordinary circumstances → 通常の状況
- ordinary task → ありふれた作業
- ordinary job → 平凡な仕事
- ordinary experience → ありきたりの経験
- seem ordinary → 普通に見える
- nothing out of the ordinary → 変わったことは何もない
- very ordinary → まったく普通の
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語 “ordinarius” (「順序にかなった」「普通の」) → フランス語 “ordinaire” を経て英語 “ordinary” に。
- “order” (秩序) と関連があり、「特別に際立った要素がなく、一定の秩序や規範に従っている物事」を表す。
ニュアンスと使用時の注意点
- 日常会話では“ordinary”はカジュアルにもフォーマルにも幅広く使えます。
- ややネガティブに「平凡でつまらない」と捉えられることもあれば、「気取らず親しみやすい」と好意的に使われる場合もあります。文脈次第でポジティブにもネガティブにもなり得る単語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので、名詞を修飾したり、補語として主語の状態を説明したりするのに使われます。
例: “You look ordinary today.”(今日は普通だね) → “look” の補語 - フォーマル・カジュアルどちらでも使用でき、文書やスピーチ、日常会話いずれにも登場します。
- 可算・不可算の区別は必要ありません(形容詞のため)。
イディオムや一般的な構文例
- out of the ordinary → 「普通ではない」「異常な」「並はずれた」
- nothing ordinary about ~ → 「~には普通のところが何もない(特別だ)」
5. 実例と例文
以下では、日常会話・ビジネス・学術的文脈など、さまざまな場面での例文をそれぞれ3つ紹介します。
日常会話
“I had an ordinary day; nothing exciting happened.”
→ 「普通の日だったよ。特に面白いことはなかったね。」“She’s just an ordinary person trying to make a living.”
→ 「彼女は生計を立てようとしている、ただの普通の人だよ。」“I’d prefer something more exciting than an ordinary movie.”
→ 「平凡な映画より、もうちょっと刺激的なものが観たいな。」
ビジネス
“Under ordinary circumstances, we would finalize the budget by Friday.”
→ 「通常であれば、金曜日までに予算案を確定するところです。」“It was an ordinary meeting, focusing on the quarterly results.”
→ 「これは四半期ごとの結果に焦点を当てた、普通の会議でした。」“Let’s not settle for ordinary solutions; we need innovative ideas.”
→ 「平凡な解決策で妥協するのはやめよう。革新的なアイデアが必要だ。」
学術的・フォーマル
“The data presented an ordinary pattern in the initial stage of the experiment.”
→ 「実験の初期段階では、ごく一般的なパターンが見られました。」“Her work in the field is far from ordinary, as it redefines existing paradigms.”
→ 「彼女の研究は現状のパラダイムを再定義するもので、普通とは程遠いです。」“Ordinary language philosophy examines the nuances of everyday speech.”
→ 「日常言語哲学は、日常的な話し言葉のニュアンスを探求します。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- common → 「よくある」「一般的な」
- “ordinary”よりも「多数が共有する」というニュアンスが強い
- “ordinary”よりも「多数が共有する」というニュアンスが強い
- usual → 「いつも通りの」「普通の」
- 習慣性・頻度が高いイメージ
- 習慣性・頻度が高いイメージ
- normal → 「正常な」「標準的な」
- 「基準から外れていない」というニュアンスがある
- 「基準から外れていない」というニュアンスがある
- typical → 「典型的な」
- 典型例を示す意味合いが強い
- 典型例を示す意味合いが強い
反意語 (Antonyms)
- extraordinary → 「並はずれた」「異常な」
- unusual → 「普通でない」「まれな」
- exceptional → 「例外的な」「優れた」
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- イギリス英語 (BrE): /ˈɔː.dɪ.nər.i/
- アメリカ英語 (AmE): /ˈɔːr.dən.er.i/ または /ˈɔr.dɪ.ner.i/
アクセント
- 第1音節 “or” にストレスがあります (OR-di-na-ry)
よくある発音の間違い
- r の発音がはっきりせずに「オディナリー」のようになってしまう
- “-ary” 部分を「エアリー」と伸ばしすぎる
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルは “ordinary” です。まれに “ordinery” などと書き間違えることがあるので注意。
- “ordinately” という副詞形は存在しないので、誤用しないようにしましょう(正しくは “ordinarily”)。
- 同音異義語は特に多くありませんが、発音に注意する必要があります。
- 英検やTOEICなどの試験でも、「普通の」「一般的な」といった形容詞を問う問題で登場することがあります。意味と用法をしっかり理解しておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源の “order” (秩序) とつながっていると覚えると、「秩序や普通の範囲内で、特別に際立ったところがない」イメージを思い浮かべやすいです。
- 綴りのポイントは「ordin + ary」。真ん中の「din」をしっかり記憶しておけば、書き間違いを防げます。
- 「out of the ordinary (普通じゃない)」をセットフレーズとして覚えておくと、逆の意味も押さえられて便利です。
以上が、形容詞 “ordinary” の詳細な解説です。特別ではない状態を指す基本的な単語ながら、文脈や言い回し次第で肯定的・否定的なニュアンスを帯びることがありますので、表現したい内容に合わせてうまく活用してみてください。
いつもの(usual)
普通の,平凡な