元となった辞書の項目
servant
解説
1. 基本情報と概要
英単語: servant
品詞: 名詞 (countable noun)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- 「servant」は、主に家事や身の回りの世話など、人に仕える仕事をする人を指す英語の名詞です。
- 日本語では「召使い」「使用人」「家来」などと訳され、主に家庭内や宮廷など、ある特定の主人や雇用主のために働く人を意味します。
- 一般には歴史的な場面や格式ばった文脈で使われるイメージがありますが、現代でも家政婦や執事などを含め、雇用主に仕える形の仕事を示すことが多いです。「雇われている」「仕える」というニュアンスがあります。
活用形
- 名詞なので、複数形は servants となります。
- 名詞以外の品詞としては、動詞の serve(仕える、給仕する)が関連語です。形容詞形に「servile (卑屈な、奴隷のような)」などがあります。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: 「serve」(仕える)
- 接尾語: 「-ant」(~する人、~するもの)
- 「-ant」は「agent」「assistant」などでも使われる接尾語で、「~する人」を意味します。
関連語・派生語
- serve (動詞) : 仕える、給仕をする、役立つ
- servile (形容詞) : 奴隷のような、へりくだった
- servitude (名詞) : 奴隷状態、隷属状態
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- domestic servant (家事使用人)
- loyal servant (忠実な召使い)
- royal servant (王室に仕える使用人)
- faithful servant (誠実な召使い)
- household servant (家事全般を行う使用人)
- humble servant (謙虚な召使い)
- public servant (公務員・公僕)
- live-in servant (住み込みの使用人)
- personal servant (個人に仕える召使い)
- servant girl / servant boy (若い女中・若い従僕)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の「servire」(仕える)に由来し、フランス語を経由して中英語に取り入れられました。
- 歴史的背景: 中世では封建社会などで主人と従者の関係が重要だったため、封建用語として広く使われました。
- ニュアンス:
- 歴史や格式を感じさせるイメージが強いですが、現代の口語ではやや古風や堅い響きをもつことがあります。
- 「public servant(公務員)」のように、公共に仕える人というポジティブなニュアンスでも使用されます。
- 歴史や格式を感じさせるイメージが強いですが、現代の口語ではやや古風や堅い響きをもつことがあります。
使用シーン:
- 歴史小説や時代物ドラマ、格式ばった場面でよく登場します。
- フォーマルな文書では、役職における「servant」という単語を使用する場合があります。
- カジュアルな会話ではあまり一般的ではないものの、「I’m at your service.(ご用命に対応します)」のような表現で残っています。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: “one servant” / “two servants” のように数えられます。
- 一般的な構文の例:
- “He worked as a servant in that mansion.”
- “She hired a new household servant last week.”
- “He worked as a servant in that mansion.”
- イディオム的用法:
- 「public servant」= 公務員(文字通り「公の召使い」)
- 「public servant」= 公務員(文字通り「公の召使い」)
フォーマル / カジュアル
- 「servant」はややフォーマルかつ昔ながらの響きがあります。口語では「domestic worker」や「housekeeper」などの表現を使うことも多いです。
5. 実例と例文
A. 日常会話(カジュアル)
- “My grandmother grew up in a household with several servants.”
- 「私の祖母は何人もの召使いがいる家で育ったんだ。」
- 「私の祖母は何人もの召使いがいる家で育ったんだ。」
- “I read in a novel about a loyal servant who saved his master’s life.”
- 「ある小説で、主人の命を救った忠実な召使いの話を読んだよ。」
- 「ある小説で、主人の命を救った忠実な召使いの話を読んだよ。」
- “It’s rare to see live-in servants nowadays.”
- 「最近では住み込みの使用人は珍しいね。」
B. ビジネスシーン(ややフォーマル)
- “The government hired more public servants to improve public services.”
- 「政府は行政サービスを向上させるために、より多くの公務員を採用しました。」
- 「政府は行政サービスを向上させるために、より多くの公務員を採用しました。」
- “He took pride in being a servant of the company for over 20 years.”
- 「彼は20年以上、会社に仕える身であることに誇りを持っていた。」
- 「彼は20年以上、会社に仕える身であることに誇りを持っていた。」
- “A personal servant was assigned to the visiting dignitary.”
- 「訪問中の高官には専属の召使いが付けられた。」
C. 学術的な文脈(フォーマル)
- “In feudal societies, servants often occupied a distinct social class.”
- 「封建社会では、召使いはしばしば独特の社会階級を形成していた。」
- 「封建社会では、召使いはしばしば独特の社会階級を形成していた。」
- “Historical records show that servants played critical roles in aristocratic households.”
- 「歴史記録によると、召使いは貴族の家の中で重要な役割を担っていたことが分かる。」
- 「歴史記録によると、召使いは貴族の家の中で重要な役割を担っていたことが分かる。」
- “The term ‘servant leadership’ is widely discussed in contemporary organizational studies.”
- 「『サーバント・リーダーシップ』という用語は、現代の組織論で広く論じられている。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- maid(メイド)
- 主に女性の家事使用人を指す。家事全般や掃除などを担当するイメージ。
- 主に女性の家事使用人を指す。家事全般や掃除などを担当するイメージ。
- butler(執事)
- 大きな家や豪邸で管理役を担う男性使用人。より格式の高い響きがある。
- 大きな家や豪邸で管理役を担う男性使用人。より格式の高い響きがある。
- attendant(付添人、係員)
- イベントや公共施設などで補助する人。必ずしも家の主に仕えるわけではない。
- イベントや公共施設などで補助する人。必ずしも家の主に仕えるわけではない。
- housekeeper(家政婦)
- 家事全般を管理・実行する人。住み込みの場合が多いが、“servant”より職業色が強い。
- 家事全般を管理・実行する人。住み込みの場合が多いが、“servant”より職業色が強い。
反意語
- master(主人、支配者)
- 仕えられる側を意味する語。
- 仕えられる側を意味する語。
- employer(雇用主)
- 雇用関係で召使いを雇う側。
- 雇用関係で召使いを雇う側。
類義語・反意語ともに、関係性や場面に応じて使い分けが必要です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- イギリス英語: /ˈsɜː.vənt/
- アメリカ英語: /ˈsɝː.vənt/
- イギリス英語: /ˈsɜː.vənt/
- アクセント: 第1音節「ser」に強勢があります。
- よくある間違い:
- 「サーバント」とカタカナ読みで引きずられ、/r/ の音が弱くなったり、強勢位置を間違えたりすることがあります。
- イギリス英語では母音が少し長め(ɜː)、アメリカ英語では r の音がより強調される傾向があります。
- 「サーバント」とカタカナ読みで引きずられ、/r/ の音が弱くなったり、強勢位置を間違えたりすることがあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “servant” → “servent” と書いてしまうミス
- 同音異義語との混同: とくにはありませんが、動詞 “serve” と混同しやすい場合があるので注意
- 文脈的誤用: 現代では「召使い」を指す言葉としてはやや古風に響く場合があるので、カジュアルな文脈には「housekeeper」や「domestic worker」の方がよいことも。
- 試験対策: 「feudalism」「servitude」「public servant」など、歴史や社会的文脈での用語としてTOEFLやIELTS、英検などで出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「serve」=「仕える」という単語に「-ant」がついて「~する人」というイメージを持ちましょう。
- 「ser-」から始まるため、「サー(sir)」との関連を思い出せば、「誰かに敬意を払って仕えるイメージ」を連想しやすいかもしれません。
- 昔の映画やドラマに登場する「召使い」を思い浮かべると覚えやすいでしょう。
以上が「servant」の詳細な解説です。歴史的な文脈が強い単語ですが、公務員を指す「public servant」など、現代でも広く使われる場面があります。自分の立場や文脈に合わせて、類似の単語や言い換えも検討するとよいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
(家事をする)召使,使用人
意味(2)
公務員,官吏,役人
意味(3)
(…に)仕える者,(…の)下僕(しもべ)《+of+名》