最終更新日:2025/12/02

He always manages to get away with his bad behavior.

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元となった辞書の項目

get away with

(悪事)をしても罰を受けない, ...をしても捕まらない / ...を持って逃げる / ...でその場を切り抜ける

このボタンはなに?

彼はいつも悪い行動をしても罰を受けずに逃げ切る。

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解説

1. 基本情報と概要

単語(句動詞): get away with

品詞: 句動詞(phrasal verb)

意味(英語): to do something wrong or illegal without being caught or punished.

意味(日本語): (悪いこと・違法なことなどを) 罰せられずにやり抜く、うまくやり過ごす。

「何か悪いことをしても、それが見つからずに済んでしまう」というニュアンスで使われます。「ばれずに逃げおおせる、責任を回避する」というイメージです。日常会話でも頻繁に登場し、特に「ズルをしても咎(とが)められない」シチュエーションを表します。

CEFRレベルの目安:B2(中上級)

B2レベルは、日常的な話題に加えて、扱う内容がやや抽象的・専門的になってくる段階です。句動詞を使いこなすと、より自然な英語表現ができるようになります。

活用形について


  • get away with – 現在形

  • got away with – 過去形

  • getting away with – 現在進行形

  • gotten away with – 過去分詞形(主に米) / got away with – 過去分詞形(主に英)

「get」は他にも「to get something」「to get on with」など、多数の句動詞を作ります。

2. 語構成と詳細な意味


  • get:「手に入れる」、「(状態を)得る」、「(ある場所へ)行く」など、非常に多義的な動詞

  • away:「離れて、離れたところへ」

  • with:「~と共に」、「~によって」、「~を使って」などの基本的な前置詞

「get away with」は「(よくない行為をして)離れたところに行ってしまう、それを許される」をイメージした表現です。

関連語や派生表現


  • get away(逃げる)

  • get by(なんとかやっていく)

  • away 自体にも「遠くへ」「退場する」というニュアンスがあるので、「逃げ切る」感覚が強まります。

コロケーション(関連表現例 10個)


  1. get away with murder: 「(比喩的に)何をやっても咎められない」

  2. can’t get away with (something): 「(何か)は許されない」

  3. barely get away with: 「かろうじてばれずに済む」

  4. try to get away with: 「ばれずに済ませようとする」

  5. get away with lying: 「嘘をついても罰せられない」

  6. get away with cheating: 「ごまかしをしても咎められない」

  7. get away with shoplifting: 「万引きしてもばれないでいる」

  8. let (someone) get away with (something): 「(誰か)を(何か)で見逃す/大目に見る」

  9. get away with minimal punishment: 「最小限の罰で済む」

  10. get away with a warning: 「警告だけで済む」

3. 語源とニュアンス


  • 語源的背景: 「get」は古英語の「gettan」に由来し、「取得・獲得」「状態や場所の変化」を広く表す語です。「away」は古英語で「aweg」であり「離れたところに」という意味。「with」は古英語「wiþ」で「~と共に」を表す。

  • 歴史的な使われ方: もともとは「逃げる」「立ち去る」という「get away」に、対象との関連や状況を示す「with」が加わった形で、悪い行為から「逃れられる」ことを指すようになりました。

  • ニュアンスや注意点:


    • 多少カジュアルな響きがあり、日常会話やカジュアルな文章でよく使われます。

    • フォーマルな文書では「escape punishment」や「evade responsibility」といった別表現が使われることが多いです。

    • 誰かを非難したり、羨ましく思ったりする場合にも使われます (e.g. “He always gets away with everything!”)。


4. 文法的な特徴と構文


  • 句動詞 (phrasal verb):他動詞的使い方をしますが、その目的語が「(悪い行為)」であることが多いです。

  • 一般的な構文:


    • 主語 + get away with + 名詞/動名詞

    • 例: He got away with stealing the money.


  • フォーマル度:カジュアル寄り。ビジネスシーンでも、相手との距離が近い場合は使っても差し支えありませんが、正式な書類では避けるのが無難です。

5. 実例と例文

日常会話


  1. “I can’t believe you got away with parking there without getting a ticket!”


    • あんなところに駐車しておいて、罰金取られずに済んだなんて信じられないよ!


  2. “He always tries to cheat on tests, but he never gets away with it.”


    • 彼はいつもテストでカンニングしようとするけど、絶対に見つかるんだよね。


  3. “They managed to get away with breaking the curfew last night.”


    • 昨夜は夜間外出禁止令を破ったのに、結局お咎めなしで済んだんだよ。


ビジネス


  1. “The supervisor will notice if you don’t do the tasks properly, so don’t think you can get away with slacking off.”


    • ちゃんと仕事をしないと上司にバレるから、手を抜いても許されるとは思わないようにね。


  2. “If you try to manipulate the data, you won’t get away with it in this company.”


    • データを操作しようとしても、この会社では絶対に逃れられないよ。


  3. “Sometimes, a competitor might try unethical methods, but they rarely get away with it in the long run.”


    • ライバル企業が不正な手段を使っても、長い目で見れば大抵は逃げ切れない。


学術的/フォーマル


  1. “Researchers who falsify data seldom get away with such misconduct indefinitely.”


    • データを捏造する研究者は、たいていは不正がいつか発覚する。


  2. “No political figure can get away with corruption forever once the media starts investigating.”


    • メディアに調査され始めれば、政治家が腐敗行為を永遠に隠すことはできない。


  3. “A mere technicality cannot enable one to get away with severe legal violations.”


    • ちょっとした法の盲点を突いても、大きな法令違反をうやむやにすることはできない。


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. evade punishment (罰を逃れる)


    • ややフォーマルな響き。


  2. escape blame (責任逃れをする)


    • “blame”は他人からの非難をイメージ。


  3. pull something off (うまくやってのける)


    • 必ずしも「悪い行為」ではなく、「難しいこと」をやり遂げるときにも使う。語感はややポジティブ。


反意語


  1. get caught (捕まる、バレる)


    • 文字通り「捕まる」意味。


  2. face consequences (結果に直面する)


    • 罪などの結果を受け入れる、罰を受ける。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA): /ɡɛt əˈweɪ wɪð/ (米英ほぼ共通)


  • アクセント:「away」の第二音節「-way」に強勢が重くなりやすく、「with」は弱く発音されます。

  • アメリカ英語では「with」の /ð/ を弱く発音し、早口だと /wɪθ/ のように無声音寄りになることもあります。

  • イギリス英語でもほぼ同じだが、人によっては /wɪθ/ が /wɪð/ と有声・無声がやや揺れます。

8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス:「get away with」の3つの単語を1つにまとめて「getawaywith」と書くミスや、「get a way with」と余計なスペースを入れる間違い。

  • 他の表現との混同:「get away」と「get by」は全く意味が異なるので要注意。

  • 試験対策:TOEICや英検などのリスニング・長文読解で、悪いことから「逃れる」文脈で登場することがある。文章の流れが早いと聞き逃しやすいので注意。

9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「Get + away + with」の順番をイメージ:


    1. Get:手に入れる、ある状態になる

    2. Away:遠ざける・離れる

    3. With:(した行為)を持ったまま


「悪い行為」をしたまま逃げるイメージで覚えましょう。

また、“get away with murder”という極端な表現を覚えておくと、「何をやっても罰せられない」という強いイメージが頭に残りやすいです。


以上が「get away with」の詳細解説です。日常会話やビジネスシーンなど、さまざまな場面で活用できるよう、例文やコロケーションとあわせて覚えておくと便利です。

意味のイメージ
get away with
意味(1)

(悪事)をしても罰を受けない, ...をしても捕まらない

意味(2)

...を持って逃げる

意味(3)

...でその場を切り抜ける

頻出英熟語500 / 例文・和訳 / 選択問題

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