最終更新日:2025/12/01

I will help you to the extent that I can.

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元となった辞書の項目

to the extent

【前置詞】〜の程度まで / 【成句】〜の範囲内で

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解説

「to the extent」の徹底解説


1. 基本情報と概要

単語(フレーズ): to the extent

品詞: 慣用表現(句)

※「extent」は名詞ですが、ここでは「to the extent」というフレーズとしての紹介です。

意味(英語): “so far as,” “as far as,” or “to the degree/level that …”

意味(日本語): 「…の範囲で」「…の程度まで」という意味です。

「to the extent」は、「ある条件や範囲においてのみ、あることが当てはまる」というニュアンスを強調するときに使います。特にフォーマルな文脈(ビジネス文書や学術的な文章など)で見かける表現です。

活用形

• フレーズ自体が慣用句のため、活用は変化しません。

• 中心となる名詞 “extent” としては以下の形が存在します:


  • 単数形: extent

  • 複数形: extents (複数形で使われることはあまり多くありません)

他の品詞の例


  • extend (動詞): 「拡張する」「延長する」

  • extensive (形容詞): 「広範囲の」「大規模な」

  • extension (名詞): 「拡張」「延長」

  • extensively (副詞): 「広範囲にわたって」

CEFR レベル: B2 (中上級)

ややフォーマルな場面で使用され、ビジネスやアカデミック文章でよく見られるため、中上級レベルの学習者にとって役立つ表現です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • to: 前置詞

  • the: 冠詞

  • extent: 名詞(「範囲」や「程度」という意味)

「extent」はラテン語の “extendere” (広げる)から派生した語で、「(ものごとの)範囲や広がり」を意味します。

「to the extent」は、そこに「その範囲まで」というニュアンスが付け加わった形となります。

関連語・派生語


  • extent(名詞)

  • extend(動詞)

  • extension(名詞)

  • extensive(形容詞)

  • extensively(副詞)

よく使われるコロケーション(10選)


  1. to some extent(ある程度まで)

  2. to a large extent(大部分は)

  3. to a certain extent(ある程度は)

  4. to the fullest extent(最大限に)

  5. to the same extent(同じ程度に)

  6. to the extent possible(可能な範囲で)

  7. to the extent necessary(必要な範囲で)

  8. to the extent permitted by law(法が許す範囲で)

  9. to the extent feasible(実行可能な範囲で)

  10. to a considerable extent(かなりの程度まで)


3. 語源とニュアンス

語源

「extent」はラテン語の “extendere”(伸ばす、拡張する)に由来し、中世英語を経て “extent” となりました。「範囲」「広がり」「程度」という意味が中心となっています。

ニュアンスと注意点


  • フォーマル: ビジネス文書や契約書、論文など、少し硬い印象を与える表現です。

  • 主張を限定・制限する: 「~という範囲でのみ、~した」というように、自分の主張がとり得る範囲を限定的に示す用途によく使われます。

  • 「to the extent that …」の形をとると、「…する範囲では」「…する限りでは」という、条件節を導く機能も持ちます。


4. 文法的な特徴と構文


  • 文法的機能: 副詞句的に扱われることが多い。文章内で条件を限定したり、程度を示す役割を果たします。

  • イディオム/一般的な構文:


    • to the extent that + [節] … (…する限りで / …という程度まで)

    • only to the extent that + [節] … (…する場合にのみ)


使用シーン


  • フォーマル: 契約書、法的文書、ビジネスレポート、学術論文など

  • カジュアルな会話ではあまり頻出しませんが、意味を強めるため、スピーチなどでは使うことがあります。


5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I can help you to the extent that I have time, but I’m quite busy today.”


    • 「時間がある範囲でなら手伝えるけど、今日はかなり忙しいんだ。」


  2. “I’ll go along with your plan to the extent it doesn’t cost too much.”


    • 「あまりお金がかからない範囲でなら、あなたの計画に賛成するよ。」


  3. “I enjoy spicy food to the extent that it doesn’t burn my mouth!”


    • 「口がヒリヒリしすぎない範囲でなら、辛いものを楽しめるよ。」


ビジネスでの例文(3つ)


  1. “We are prepared to invest further, but only to the extent that the project meets our goals.”


    • 「われわれはさらなる投資を行う用意がありますが、そのプロジェクトが当社の目標を満たす範囲でのみです。」


  2. “These resources are available to the extent permitted by our annual budget.”


    • 「これらのリソースは、年度予算で許される範囲において利用可能です。」


  3. “To the extent that employee safety is ensured, we can consider flexible working hours.”


    • 「従業員の安全が確保される範囲でなら、フレックスタイム制を検討できます。」


学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “Data was collected to the extent possible under the current ethical guidelines.”


    • 「データは、現行の倫理ガイドラインで可能な範囲内で収集されました。」


  2. “To the extent that the hypothesis is confirmed by further experiments, we can proceed with our research.”


    • 「追加の実験によって仮説が立証される範囲で、研究を進めることができます。」


  3. “The results are reliable only to the extent that the sample size is representative.”


    • 「結果は、サンプル数が代表的である範囲においてのみ信頼できます。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. “insofar as” / “in so far as”


    • 日本語: 「…する限りにおいて」「…する範囲では」

    • 比較: 「to the extent that」と同様、条件・程度を示す表現。やや文語的。


  2. “as far as”


    • 日本語: 「…する限り」

    • 比較: カジュアルでも使われるが、「to the extent」と比べると口語的。


  3. “to the degree that”


    • 日本語: 「…する程度まで」

    • 比較: 意味的には非常に近いが、契約書や学術文書では「to the extent」が多用される。


反意語

「程度・範囲を限定しない」表現には、明確な反意語という形はありませんが、 “without limitation” や “regardless of extent” などは「範囲を問わず」という意味で対立的に使われることがあります。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • to /tuː/ (または/tə/ と弱音化)

  • the /ðə/ (文脈やリダクションによっては/ðiː/)

  • extent /ɪkˈstent/ または /ekˈstent/

アクセントの位置


  • “extent” の第二音節 “-tent” に強勢があります: ex-TENT

アメリカ英語とイギリス英語の違い


  • 発音記号はほぼ同じです。英語圏全体で意味も大きく変わりません。

  • 若干、/ɪk/ と /ek/ の違いがある程度。

よくある発音ミス


  • “extent” の最後を /-dent/ と誤って発音してしまう

  • “extend” (エクステンド) と混同してしまう


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 「extend」と「extent」の混同


    • extend (動詞) と extent (名詞) はつづりが似ており、「to the extend」と誤って書きがちなので注意。


  2. スペルミス


    • “extent” のつづりを “extant” としてしまう例などに注意。


  3. 同音異義語


    • 特にはありませんが、発音上 “extent” の前半が /ɪk/ か /ek/ かの違いで混乱しやすい。


  4. 試験での出題傾向


    • TOEIC や英検準1級程度の長文読解/リスニングセクションで、条件や範囲を限定する文脈表現として出題されることが多い。文法問題ではあまり見ないが、読解時に契約文書や論説文で遭遇する可能性が高い。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「extend(広げる)」から生まれた「extent(広がり、範囲)」という語源をイメージすると、 “to the extent” は「その広がりの中において」というイメージにつながるため覚えやすくなります。

  • 「extent」という単語を「エクステンション(extension)」と同じ仲間と捉えましょう。どこまで広げられるか(広げた範囲)=程度・範囲、と考えると理解が深まります。

  • 実際のビジネス文書や学術論文でよく見る表現なので、目にしたらあえて音読し、使い方のパターンを反復すると記憶に定着しやすいです。


以上が「to the extent」の詳細解説です。条件や範囲を限定して述べたいときに、とても便利でフォーマルな印象を与える表現なので、ぜひ使いこなしてみてください。

意味のイメージ
to the extent
意味(1)

...の限度まで, ...の限界まで《of ...》

意味(2)

…するほど, それほど…なので 《that ...》

頻出英熟語500 / 例文・和訳 / 選択問題

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