never mind
(おわびやお礼に対して)気にしないで, 心配しないで / (考えを翻して) やっぱり(on second thought) / まして...なんて / 《~ about ...》(人・物・事)は大した問題ではない
「never mind」の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語表記: never mind
品詞: 慣用フレーズ/定型表現(時に命令文や感嘆句の形で使用)
意味(英語)
- “Don’t worry about it.” (心配しないで)
- “It doesn’t matter.” (気にしなくていい / 重要ではない)
- “Forget it.” (忘れて、もういいよ)
意味(日本語)
- 「気にしなくて大丈夫だよ」
- 「大したことじゃないよ」
- 「いいからもう放っておいて」
いずれの意味も、「もうその話題や問題は気にかけなくていい(これ以上続けないでいい)」というニュアンスを持っています。カジュアルな場面でよく使いますが、時にはビジネスのやりとりなどでも「もう大丈夫です」と伝える際に使うことがあります。
活用形
「never mind」は定型表現なので、文法的な活用(時制や人称など)はありません。ほぼそのままの形で用いられます。
他の品詞形
- “never” は副詞
- “mind” は名詞や動詞で使われる(例:名詞「心、精神」、動詞「気にする、注意を払う」)
- 「never mind」はこれらの単語が組み合わさったフレーズとして定着しているため、独立したピンポイントな表現として認識してください。
CEFRレベルの目安
- A2(初級)〜B1(中級)
→ 日常会話の中でよく登場し、短いフレーズとして使いやすいため、A2〜B1レベルの英語学習者にも馴染みやすい表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- never: 「一度も〜ない、決して〜ない」という意味の副詞
- mind: 「心、精神、注意を払う」という意味の名詞・動詞
完全な「接頭語+語幹+接尾語」という構造ではなく、二つの単語が合わさってできた慣用表現です。
派生語や類縁語
- never again: 「二度と〜ない」
- nevermore (文語・詩的表現): 「決して再び〜しない」
- mind を含む表現
- “make up one’s mind” (決心する)
- “change one’s mind” (考えを変える)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(例:英語 / 日本語)
- “Never mind that.” / 「それは気にしなくていいよ」
- “Never mind about the details.” / 「細かいことは気にしないで」
- “Never mind me.” / 「私のことは気にしないで」
- “Oh, never mind.” / 「あ、もういいや」
- “Never mind what happened.” / 「何が起こったかはもういいよ」
- “Never mind the cost.” / 「費用のことは気にしないで」
- “Never mind the mess.” / 「散らかってるのは気にしなくていいよ」
- “Never mind the schedule.” / 「スケジュールのことは置いておいて」
- “Never mind him.” / 「あの人のことは放っておいて」
- “Never mind, I’ll do it.” / 「いいよ、私がやるから」
3. 語源とニュアンス
- never は古英語の “næfre (naefre)” に由来し、「決して〜ない」「一度も〜ない」を意味します。
- mind は古英語の “gemynd” などが語源で、「思考」「意識」などを表します。
- それぞれ「心配する必要はない」「その考え(話題)を心に留めなくていい」というニュアンスから、慣用的に「大丈夫」「気にしなくていい」といった意味になりました。
使用シーンや注意点
- 口語/カジュアル寄り: 「あ、もういいや」と軽く話題を断ち切るときによく使う。
- 文章/メール: ビジネスメールなどで「No worries.」などと同様に「もう大丈夫です」と伝える際に、あまりくだけすぎない表現として使える場合もある。表現は少しカジュアル寄りなので、厳密なフォーマル文書には避けることも多い。
- 微妙なニュアンス: 場合によっては「もういいよ、どうでもいい」と少し冷たい響きになることもあります。言い方や文脈に注意しましょう。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法的には命令文の形で使われることが多く、話し手が相手に「気にしないで」と伝える働きを持ちます。
- 名詞や動詞のように他の語と交互に活用するわけではなく、定型フレーズとして単独または文中で使われます。
使用例(構文)
- 独立した文: “Never mind.”
- 前置き・挿入句: “We had a small problem, but never mind.”
- 他の文に挿入: “Never mind the noise, let’s focus on the presentation.”
フォーマル / カジュアル
- カジュアル: 日常会話やチャットで頻繁に使う
- セミフォーマル: Eメールなどで「問題ありません」「お気遣いなく」のニュアンスで使う場合あり
- 厳粛なフォーマル(公式文書や論文など): 「never mind」はあまり好まれないことが多い
5. 実例と例文
5.1 日常会話
“I forgot to call you back yesterday.”
“Never mind. I wasn’t expecting a call anyway.”
(「昨日、電話するの忘れちゃった。」
「気にしないで。そもそも電話期待してなかったから。」)“Sorry, I accidentally spilled coffee on your table.”
“Never mind. I’ll clean it up.”
(「ごめん、テーブルにコーヒーをこぼしちゃった。」
「大丈夫、私が片付けるよ。」)“Never mind the weather; let’s just go outside and have fun!”
(「天気は気にせず外に行って遊ぼうよ!」)
5.2 ビジネスシーン
“Never mind the delay; just ensure the quality is high.”
(「納期遅れは気にしなくていいので、品質をしっかり確保してください。」)“If you can’t finish the report today, never mind. Tomorrow is fine.”
(「もし今日レポートを仕上げられないようなら大丈夫ですよ。明日でも構いません。」)“Never mind sending me the file again; I’ve found it.”
(「ファイルはもう一度送らなくて大丈夫です。見つかりましたので。」)
5.3 学術・フォーマルな文脈
“Never mind the minor discrepancies in the data; the overall trend remains consistent.”
(「細かいデータの不一致は気にしないでください。大局的な傾向には影響しません。」)“Never mind the typographical errors for the moment and focus on the content first.”
(「まずはタイポミスは気にせず、内容に注目してください。」)“Never mind external factors; the primary concern is the validity of the research method.”
(「外部要因は今気にしなくても大丈夫です。一番重要なのは研究方法の妥当性です。」)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “Don’t worry.” / 「心配しないで」
- 「気にしないで」の意味合いが強い。
- 「気にしないで」の意味合いが強い。
- “Forget it.” / 「忘れて」
- 少しきっぱりと話題を断ち切る印象が強い。
- 少しきっぱりと話題を断ち切る印象が強い。
- “It doesn’t matter.” / 「問題ない」
- 相手に対する配慮というより、客観的に重要でないことを示す表現。
- 相手に対する配慮というより、客観的に重要でないことを示す表現。
- “No problem.” / 「問題ないよ」
- もっとフランクで、ポジティブに「大丈夫!」と回答するときに使う。
- もっとフランクで、ポジティブに「大丈夫!」と回答するときに使う。
反意語
- はっきりした反意語はありませんが、強いて言えば “Pay attention to it.”(「それを気にして」)や “Mind it.”(「それを意識して」) は逆の発想になります。
7. 発音とアクセントの特徴
IPA表記
- アメリカ英語: /ˈnɛvər maɪnd/
- イギリス英語: /ˈnɛvə maɪnd/
強勢(アクセント)の位置
- “NEV-er MIND” のように、“never” の第一音節 “NEV-” と “mind” の冒頭にアクセントが置かれることが多いです。
- ゆっくり話す場合は特に “NEV-er” と “MIND” をはっきり発音します。
よくある発音の間違い
- “never” が “nevah” や “nevuh” のように崩れて発音されることが多い(口語では自然ですが、はっきり伝えたい場合は “nev-er” と発音)。
- “mind” が “maɪn” になってしまうケースもあり、最後の “d” をしっかり発音するのが望ましい。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- “never mind” を “never minds” や “never minded” などと活用してしまう
- 慣用表現なので、動詞としての活用はしません。
- 慣用表現なので、動詞としての活用はしません。
- “mind” のスペルミス: 「mide」「minde」など
- スペルをしっかり“My - n - d” と覚える。
- スペルをしっかり“My - n - d” と覚える。
- 他のフレーズとの混同: “no mind” はあまり使用しません。日本語の直訳で “no mind” にしないように注意。
- ぶっきらぼうに聞こえる場合: 「もういいよ!」という投げやりなニュアンスにもなりかねないので、丁寧に言いたいときは “Don’t worry about it.” などを使ってもよいです。
試験対策など
- TOEICや英検などの日常会話問題にも聞き流す表現や相手を気遣う表現として出題される可能性があります。口語表現として理解しておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- never(決して〜ない)+ mind(気にする、心) → 「心に留めなくていい」というイメージで覚える。
- “NEver MIND” とリズムよく声に出して覚えると印象に残りやすい。
- 「“ごめんね” と言われたら
never mind
と返す」などの場面イメージを作ると記憶の定着が高まります。
以上が「never mind」の詳細解説です。日常会話で気軽に使える簡単で便利なフレーズですが、場合によっては冷淡にも聞こえるため、相手やシチュエーションに合わせて使い分けると良いでしょう。
(おわびやお礼に対して)気にするな, 心配しないで
まして...なんて
《~ about ...》(人・物・事)は大した問題ではない