最終更新日:2024/06/13
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in spite of

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元となった辞書の項目

in spite of

...にもかかわらず, ...をものともせず / (やるまいと思っても)思わず《oneself》

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雨にもかかわらず、私たちは散歩に行くことに決めました。

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解説

以下では「in spite of」について、できるだけ詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

英語表記: in spite of

品詞: 前置詞句(prepositional phrase)

日本語訳: 「〜にもかかわらず」「〜であるにもかかわらず」

「in spite of」は、「〜にもかかわらず」という意味を持つ前置詞句です。 例えば、「天候が悪いにもかかわらず、出かける」「反対意見があったにもかかわらず、実行する」など、逆境や障害があっても行動を続けるニュアンスを伝えるときに使われます。

※「in spite of」はイディオム(定型表現)なので、活用形は特にありません

※他の品詞としては単独で「spite(名詞/動詞)」が存在します。名詞の「spite」は「悪意」を指し、動詞でも「(人に)意地悪をする 」といった意味で使われることがあります。

CEFRレベルの目安: B2 (中上級)

・ある程度複雑な文章で前置詞句を使いこなす必要があるため、中上級者レベルで習得が好ましい表現です。


2. 語構成と詳細な意味


  • in + spite + of で構成されています。

  • spite は「悪意」「意地」などの意味を持つ名詞ですが、ここでは固まりとして「〜にもかかわらず」という慣用的な意味になります。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. in spite of the rain → 雨にもかかわらず

  2. in spite of difficulties → 困難にもかかわらず

  3. in spite of everything → 何があっても(すべてにもかかわらず)

  4. in spite of his advice → 彼の忠告にもかかわらず

  5. in spite of the evidence → 証拠があるにもかかわらず

  6. in spite of opposition → 反対意見にもかかわらず

  7. in spite of her protest → 彼女の抗議にもかかわらず

  8. in spite of their efforts → 彼らの努力にもかかわらず

  9. in spite of the risk → 危険を冒してでも(リスクにもかかわらず)

  10. in spite of the warning → 警告を受けたにもかかわらず


3. 語源とニュアンス

語源:

「spite」は中英語で古フランス語 “despit” に由来し、「軽蔑」「侮辱」の意味を持っていました。 その名残りから、元来は「悪意」のニュアンスがありますが、「in spite of」は慣用表現として「障害や反対をものともせずに行う」「何かネガティブな状況があってもそれに影響されない」というポジティブな意志を示すフレーズとして使われるようになりました。

ニュアンスや使用時の注意点:


  • 「despite」と同じような意味ですが、「in spite of」の方がやや口語的で強調感があります。

  • フォーマルな文章でも使えますが、書き言葉では「despite」1語の方が簡潔に表現できるため好まれる場合もあります。

  • 逆境を乗り越える強い態度や意思を示すときに使われることが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  • 「in spite of」は前置詞句なので、後に名詞や名詞句、動名詞(-ing 形)などが続きます。


    • 例) in spite of the rain, in spite of his warning, in spite of failing several times


  • 「in spite of the fact that + 文章」 という形で「〜という事実にもかかわらず」という構文もよく用いられます。


    • 例) In spite of the fact that it was raining, we still played soccer.


他のイディオムや構文


  • in spite of oneself: 「思わず」「自分の意思に反して」という意味

    例) He smiled in spite of himself. (彼は思わず微笑んだ。)

フォーマル/カジュアル:


  • カジュアルな会話でも文章でも幅広く使われますが、よりフォーマルな文章では「despite」が好まれるケースもあります。


5. 実例と例文

日常会話 (カジュアル)


  1. In spite of the heavy traffic, I managed to arrive on time.

    (ひどい渋滞だったにもかかわらず、なんとか時間通りに着いたよ。)


  2. We went to the beach in spite of the bad weather forecast.

    (天気予報が悪かったのにもかかわらず、海に行ったよ。)


  3. In spite of feeling tired, I joined my friends for dinner.

    (疲れていたにもかかわらず、友達との夕食に参加したよ。)


ビジネスシーン


  1. In spite of the recent setbacks, the project is still on schedule.

    (最近の障害があったにもかかわらず、プロジェクトはまだ予定通りに進んでいます。)


  2. She presented her proposal in spite of strong opposition from some team members.

    (チームの何人かの強い反対があったにもかかわらず、彼女は提案を行いました。)


  3. The sales figures grew in spite of the economic downturn.

    (景気の後退にもかかわらず、売上は伸びました。)


学術的な文脈


  1. In spite of numerous studies supporting the theory, some researchers remain skeptical.

    (数多くの研究がその理論を支持しているにもかかわらず、依然として疑念を持つ研究者がいます。)


  2. The experiment was successful in spite of limited resources.

    (限られた資源だったにもかかわらず、実験は成功しました。)


  3. In spite of the complexity of the subject, the researcher explained it clearly.

    (テーマが複雑であるにもかかわらず、その研究者はわかりやすく説明しました。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. despite → 「〜にもかかわらず」


    • よりフォーマルで簡潔。書き言葉で好まれやすい。

    • 例) Despite the rain, we still went hiking.


  2. regardless of → 「〜に関係なく」「〜にもかかわらず」


    • 「何も考慮せずに」というニュアンスが強い。

    • 例) We will proceed regardless of the outcome.


  3. notwithstanding → 「〜にもかかわらず」


    • かなりフォーマルで法律文書などでよく見かける。

    • 例) Notwithstanding the evidence, the jury remained unconvinced.


反意語


  • because of → 「〜のために」「〜が理由で」


    • 「in spite of」の逆で「理由や原因」を示す表現。

    • 例) Because of the rain, the event was canceled.(雨が原因でイベントは中止になった。)



7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA)


  • アメリカ英語: [ɪn spaɪt əv]

  • イギリス英語: [ɪn spaɪt ɒv] (“of”の母音が /ɒ/ に近い音になることもある)

強勢(アクセント)


  • 通常、「spite」にやや強調が置かれます: “in SPITE of”。

  • 早口の場合「in spite of」が一塊に聞こえますが、綴りを崩さないよう注意が必要です。

よくある発音の間違い


  • “spite”の [aɪ] を [ɪ] や [iː] などにしてしまいがちですが、正しくは「スパイト」に近い音。

  • “of” を 強く「オフ」と発音し過ぎないよう注意。「アヴ」「オヴ」に近い音で発音します。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • × inspite of → 正しくは「in spite of」。3語に分けて書きます。


  2. despite と in spite of の混同


    • 「in spite of」の後に “of” を入れ忘れる、または「despite」には “of” をつけてしまうなどの間違いに注意。


  3. TOEICや英検などの試験対策


    • 文章中の逆接を示す問題や穴埋め問題でよく問われる表現。

    • 文法事項としては「in spite of / despite」や「although / even though」との言い換え問題が頻出。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「spite(悪意、意地)」という単語を思い浮かべながら、「悪意があってもしぶとくやる → 〜にもかかわらず」とイメージすると覚えやすいかもしれません。

  • 「despite」は1語、「in spite of」は3語としっかり区別すると混同を防げます。

  • 「in spite of the obstacles」が「障害があっても乗り越える」という強いイメージになるので、前向きさを感じながら覚えると印象に残りやすくなります。


以上が「in spite of」の詳細な解説です。日常会話からビジネスシーン、学術的な文脈でも幅広く使える便利なフレーズなので、ぜひ覚えて活用してみてください。

意味のイメージ
in spite of
意味(1)

...にもかかわらず, ...をものともせず

意味(2)

(やるまいと思っても)思わず《oneself》

頻出英熟語500 / リスニング問題

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