no one

以下では、代名詞 no one をできるだけ詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

意味（英語・日本語）

• 英語: “no one”
  


• 日本語: 「誰も～ない」、「どの人もいない」など

「no one」は、「誰もいない」「該当する人がまったくいない」という意味で使われます。たとえば、「No one was at the office.（オフィスには誰もいなかった）」のように使います。「誰も存在しない」というニュアンスを強調したいときにもよく用いられます。

品詞・活用形

• 品詞: 代名詞 (pronoun)


• 活用形: 代名詞のため、動詞のように時制ごとに変形はしません。ただし、文中で単数扱いをします(“No one is …”のように)。
  


• 別の品詞: 「no one」が他の品詞へ変化する形はありませんが、同じ意味を持つ別表現として「nobody」（語形変化は同じくありません）があります。

CEFRレベルの目安

• A2: 初級レベル
  
  「no one」は誰もいないことをシンプルに表す初歩的な単語ですが、「nobody」など類似表現もあり、少し迷うことがあります。ただし、文全体での意味を理解するのは比較的易しいため、A2（初級）程度と考えてよいでしょう。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• “no one” は “no” + “one” に分かれますが、それぞれの意味としては “no” は「全く～ない」、 “one” は「人」という要素を指します。ただし、2つが合わさった状態で慣用的に一つの代名詞として使われます。

派生語や関連語

• nobody: 誰もいない


• none: 何もない、誰もいない（“none of the people”のように「～のうち誰もいない」を表すとき）

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. No one else …（他に誰も…ない）
   


2. No one knows …（誰も…を知らない）
   


3. No one cares about …（誰も…を気にしない）
   


4. No one is here.（ここには誰もいない）
   


5. No one can help …（誰も…を助けられない）
   


6. No one but …（…以外誰も…ない）
   


7. No one ever told me …（誰も…を教えてくれなかった）
   


8. No one wants to …（誰も…したくない）
   


9. Almost no one …（ほとんど誰も…ない）
   


10. Absolutely no one …（完全に誰も…ない）

3. 語源とニュアンス

語源

• “no” は古英語の “nā” に由来し、「ない」という否定を表す語でした。
  


• “one” は古英語の “ān” に由来し、数字の1や単一のものを示す語でした。
  


• それが組み合わさり、「一人もいない」という否定の意味を強調する形で “no one” が用いられるようになりました。

微妙なニュアンス・注意点

• “no one” と “nobody” はほぼ同義ですが、“no one” はややフォーマルなニュアンス、文章でもよく見かけます。
  


• “nobody” は口語的にもよく使いますが、その違いは大きくありません。
  


• 口語・文語両方で使用可能ですが、ビジネス文書などできっちり書く場合は “no one” を使うことが多いです。

4. 文法的な特徴と構文

1. 常に単数扱い
   
   “No one is here.” のように、動詞は単数形をとります。
   


2. 不可算名詞や他動詞・自動詞の区別は関係ありません（代名詞のため）。


3. “No one” は主語になることが多いですが、時には目的語になることもあります。
   
   例: “I trust no one.”（私は誰も信用しない）

一般的な構文・イディオム

• “No one does something”: No one can solve this problem.
  


• “there is no one to do something”: There is no one to blame.（責めるべき人はいない）
  


• イディオムのように固定化されたものは少ないですが、上記の形でよく使われます。

5. 実例と例文

日常会話での例文（3つ）

1. “No one is at home, so let’s come back later.”
   
   （家に誰もいないから、後でまた来よう。）
   


2. “I invited everyone, but no one showed up.”
   
   （みんなを招待したのに、誰も来なかったよ。）
   


3. “No one wants to clean the kitchen, huh?”
   
   （誰もキッチンを掃除したがらないんだね。）

ビジネスでの例文（3つ）

1. “No one in the department can handle this project alone.”
   
   （部署内でこのプロジェクトを単独で扱える人はいません。）
   


2. “It seems no one has updated the data for a week.”
   
   （一週間も誰もデータを更新していないようです。）
   


3. “No one responded to the urgent email.”
   
   （緊急メールに誰も返信がありませんでした。）

学術的・専門的な文脈での例文（3つ）

1. “No one has conclusively proven this hypothesis yet.”
   
   （この仮説はまだ誰も決定的に証明していない。）
   


2. “No one fully understands the complexity of quantum theory.”
   
   （量子論の複雑さを完全に理解している人は誰一人いない。）
   


3. “In this field, no one has attempted a study of this scope.”
   
   （この分野では、これほどの規模の研究に誰も挑戦していない。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. nobody (誰も〜ない)
   
   
   
   • “nobody” より口語的で、ややカジュアルな印象。
     
   
   


2. not a soul (誰一人いない)
   
   
   
   • 文学的な表現で、より感情的に「人っ子一人いない」ことを強調。
     
   
   

反意語

1. someone (誰か)
   


2. anyone (誰でも)
   


3. everyone (みんな)
   

使い方の違い:

• “no one” ＝「誰もいない」
  


• “someone” ＝「誰かいる」
  


• “anyone” ＝「誰でも／誰か」
  


• “everyone” ＝「みんなが」

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA(国際音声記号):
  
  
  
  • イギリス英語: /ˈnəʊ wʌn/
    
  
  
  • アメリカ英語: /ˈnoʊ wʌn/
    
  
  


• アクセント位置: “NO one” のように、“no” に強勢が置かれやすい。
  


• よくある発音の間違い: “no one” を早く発音すると “no-wun” と続けて聞こえますが、一語としてではなく2語としてしっかり区切りましょう。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “noone” と書いてしまうミスがよくありますが、正しくは “no one” の2語、もしくは一部で “no-one” のハイフン表記が見られる場合もありますが、一般的には “no one” です。
  


• 同音異義語: 特にありませんが、発音が早口だと曖昧になりやすいので注意。
  


• 「nobody」との混同: 意味は類似ですが、文脈や書き言葉/口語による好みの違いがある程度です。

試験対策・資格試験

TOEICや英検などで、否定文の代名詞選択問題として “no one” と “anyone” などの混乱によって誤答があるかもしれません。「誰もいない」状態を明確にしたいときに “no one” を使うと覚えておきましょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 覚えやすいイメージ: “No”（いいえ・否定）+ “One”（一人）。合わせて「一人もいない」というイメージ。
  


• スペリングのポイント: 必ず2語で書く。1語にしないこと。
  


• 勉強テクニック: 「誰も〜ない」と言える英単語をいくつかまとめて一緒に覚えると混乱しにくい（nobody, none などとセットで）。

以上が代名詞 “no one” の詳細な解説です。ぜひ参考にしてみてください。