元となった辞書の項目
the other day
解説
1. 基本情報と概要
単語・表現: the other day
品詞: 副詞句(慣用句)
英語の意味: a few days ago, recently
日本語の意味: 「先日」「この前」「数日前」
「the other day」は、少し前の出来事(数日前)をカジュアルに示すフレーズです。具体的な日にちをはっきり言わず、「この前ちょっと前に」というニュアンスで会話に頻繁に登場します。
- CEFRレベル: B1(中級)
→ 日常会話でよく使われる表現ですが、使い方に慣れが必要なため、中級程度と考えてください。 - 活用形: フレーズなので活用はありません。
- 他品詞例: 「other」は形容詞や代名詞として使われることがありますが、「the other day」はあくまでひとかたまりのフレーズとして扱います。
2. 語構成と詳細な意味
- the: 定冠詞
- other: 「他の」という意味の形容詞(または代名詞)
- day: 「日」という意味の名詞
ただし、「the other day」とまとめて「数日前に」「この間」という意味になる慣用句です。
関連語や派生表現
- other: 形容詞や代名詞単独で「他の人」「他のもの」などを表す
- the next day: 「翌日」
- the day before yesterday: 「おととい」
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “the other day, I saw…”
(この前、~を見た) - “the other day, I heard…”
(この前、~を聞いた) - “the other day, I went to…”
(この前、~に行った) - “I was talking with him the other day.”
(この前、彼と話していた) - “I met her the other day by chance.”
(この前、偶然彼女に会った) - “Remember I told you about that the other day?”
(この前話していたことを覚えてる?) - “He mentioned it the other day.”
(彼はこの前それについて言及していた) - “We had dinner together the other day.”
(この前、一緒に夕食を食べた) - “I bumped into Sarah the other day.”
(この前、サラに偶然会った) - “I was just thinking about that the other day.”
(この前ちょうどそのことを考えていた)
3. 語源とニュアンス
もともと “other” は「別の」という意味ですが、“the other day” は「別の日」という感覚から派生し、「最近のある日」「先日」というややあいまいな区間を表現します。
歴史的にも、古くから「数日前に」という意味の慣用句として使われてきました。具体的に「3日前」「5日前」のようなはっきりした日程ではなく、数日以内をざっくり示すニュアンスです。カジュアルな会話や日常的な文章で広く使われ、あまりフォーマルな響きではありません。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞句として機能します。過去形か現在完了形と組み合わせて、「~したんだよね」という近い過去の出来事を述べるときに使われることがほとんどです。
- フォーマルというより、話し言葉やカジュアルな文脈で頻出します。公的なレポートやビジネス書類では “the other day” より “recently” や “a few days ago” のほうが好まれる場合もあります。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I saw Tom the other day. He looked really happy.”
(この前トムを見かけたよ。すごくうれしそうだった。) - “The other day, I tried that new café downtown. It was great!”
(この前、街の新しいカフェに行ってみたんだ。すごくよかったよ!) - “Do you remember what we talked about the other day?”
(この前の話、覚えてる?)
ビジネス (ややフォーマル)
- “We discussed the new project the other day, and I think we need more data.”
(この前、新しいプロジェクトについて話し合いましたが、より多くのデータが必要だと思います。) - “I met with the client the other day to review the proposal.”
(先日、提案書の確認のためにクライアントと会いました。) - “The other day, we received some feedback from our partners.”
(先日、パートナー企業からフィードバックをいただきました。)
学術的・公的 (やや硬め)
- “The other day, the research team announced preliminary results.”
(先日、研究チームが予備的な結果を発表しました。) - “I attended a conference the other day focusing on renewable energy.”
(先日、再生可能エネルギーに焦点を当てた学会に参加しました。) - “The other day, we finalized the methodology for our latest experiment.”
(先日、最新の実験の方法論を最終決定しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- recently(最近)
- より広範囲の「最近」を指し、文語・口語問わず使われます。
- より広範囲の「最近」を指し、文語・口語問わず使われます。
- a few days ago(数日前)
- やや直接的に「数日前」と言いたいときに使われます。
- やや直接的に「数日前」と言いたいときに使われます。
- not long ago(それほど前ではない昔)
- 過去形とも使われ、フォーマルにもカジュアルにも使えます。
反意語
- 厳密な反意表現はありません。将来を示すときには soon(間もなく)や in a few days(数日後に)を使いますし、はっきり「今日の後の話」をする場合は the next day(次の日)を使います。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ði ˈʌð.ər deɪ/(米音) /ðə ˈʌð.ə deɪ/(英音)
- アメリカ英語では “r” の発音がやや強く、イギリス英語では “r” の発音が弱めになります。
- 先頭の “the” は次の単語 “other” が母音で始まる(o)ので、ふつう /ði/ の発音となりますが、日常的には /ðə/ と発音されることもあります。
- “other” の /ʌ/ 音は「ア」に近い音で、つづりをまちがえやすいので注意して発音とスペルを結びつけて覚えましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「the oter day」「the otherdy」などと書き間違える人がいます。
- 混同: “the other day” と “the day before yesterday” を混同しがちですが、後者は「おととい」と「特定の2日前」です。 “the other day” はもっと漠然とした「先日」。
- 試験対策: TOEIC や英検のリスニングで出てくる場合があり、「先日起こった出来事」を聞き取るシグナルになることがあります。書き言葉よりも会話表現でよく登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「数日前の“他の日”だから “the other day”」というイメージで覚えると理解しやすいです。
- 明確さよりも「ちょっと前のことだよ」というニュアンスを大事にすると、実際の会話でスムーズに使えます。
- 「the other day」は「済んだ日のこと」を指している、とビジュアルでイメージすると覚えやすいでしょう。
以上が “the other day” の詳しい解説です。日常英会話ではとてもよく出てくる表現なので、ぜひ自分の経験メモを話す時などに活用してみてください!
意味のイメージ
意味(1)
《くだけて》 先日, 先だって, この間