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allow for
解説
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): “allow for”
品詞: 句動詞(phrasal verb)
英語と日本語での意味
- 英語: to consider something when making plans or calculations; to make provision or space for something.
- 日本語: 何かを計画や計算において考慮すること、あるいは余裕や猶予を与えることを意味します。
「allow for」は「何か(要因・状況など)を見越して計画する」「考慮に入れる」というニュアンスです。たとえば、予定を立てるときに「交通渋滞を考慮する」「追加の費用を見込む」というような場面でよく使われます。
活用形
- allow for X, allows for X, allowed for X, allowing for X
- 例: “I allowed for traffic.”, “We are allowing for some extra expenses.”
- 例: “I allowed for traffic.”, “We are allowing for some extra expenses.”
他の品詞になった時の例
- 動詞 “allow” (他動詞)
- “I will allow you to enter the room.”
- “I will allow you to enter the room.”
- 名詞形は直接はありませんが、“allowance” (小遣い、手当、許容量など)として派生語があります。
難易度(CEFRレベルの目安: B2)
- B2: 中上級
- 日常会話はもちろん、ビジネスや学術的な文脈でも使われる、やや複雑なニュアンスを含む表現です。
- 日常会話はもちろん、ビジネスや学術的な文脈でも使われる、やや複雑なニュアンスを含む表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- allow + for
- “allow” は「許す」「可能にする」という意味の動詞。
- “for” は前置詞で「〜に対して」「〜のために」「〜を考慮して」などの意味を加えます。
- “allow” は「許す」「可能にする」という意味の動詞。
関連語や派生語
- allow(動詞)
- allowance(名詞)
- allowable(形容詞): 許容される
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- allow for error(誤差を考慮する)
- allow for traffic(交通の混雑を考慮する)
- allow for growth(成長を見込む)
- allow for flexibility(柔軟性を持たせる)
- allow for possibility(可能性を考慮する)
- allow for differences(違いを考慮する)
- allow for inflation(インフレを見込む)
- allow for delays(遅延を見込む)
- allow for overhead costs(諸経費を見込む)
- allow for margin(マージンを確保する)
3. 語源とニュアンス
- 語源
- “allow” の起源はフランス語由来の “alouer”(割り当てる、許可する)からきています。
- 「for」はゲルマン祖語からの前置詞で、目的や対象を示す機能を持ちます。
- “allow” の起源はフランス語由来の “alouer”(割り当てる、許可する)からきています。
- ニュアンス
- 「〜を考慮しておく」「不測の事態を見込む」という微妙な含みがあります。
- 場合によってはフォーマルな文書でも使われますが、日常会話でも自然に用いられます。
- 「〜を考慮しておく」「不測の事態を見込む」という微妙な含みがあります。
使用時の注意点
- カジュアル〜フォーマルまで幅広く対応可能ですが、ビジネスや計画書・レポートなど、詳細な見積や準備をするときに特に多用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法: 句動詞(動詞 + 前置詞)
- “allow for” は他動詞 + 前置詞という形を取り、「〜を考慮に入れる」という意味で使われます。
- 構文: “allow for + 名詞 / 代名詞”
- 例: “We must allow for error in our calculations.”
- 例: “We must allow for error in our calculations.”
- フォーマル/カジュアル
- 場面によっては「take into account」「factor in」などの言い方と置き換えられます。
- 場面によっては「take into account」「factor in」などの言い方と置き換えられます。
- 他動詞/自動詞の使い分け
- “allow” は通常他動詞として「AがBをすることを許す」のように使われますが、“allow for” は特定の前置詞句を伴うため、意味が「考慮する」に変化します。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “We should leave earlier to allow for heavy traffic in the morning.”
- (朝の交通渋滞を考慮して、もっと早く出発したほうがいいね)
- (朝の交通渋滞を考慮して、もっと早く出発したほうがいいね)
- “When cooking, always allow for a bit more time if you’re unsure.”
- (料理するときは、もし分からないなら余分に時間を見ておくといいよ)
- (料理するときは、もし分からないなら余分に時間を見ておくといいよ)
- “I allowed for an extra 30 minutes in case I got lost.”
- (道に迷うかもしれないから、余分に30分を見込んだよ)
ビジネスでの例文(3つ)
- “We need to allow for new regulations in our project timeline.”
- (プロジェクトのスケジュールには新しい規制を考慮に入れる必要があります)
- (プロジェクトのスケジュールには新しい規制を考慮に入れる必要があります)
- “Please allow for potential changes in client requirements when planning.”
- (計画を立てるときには、顧客要件の変更を考慮してください)
- (計画を立てるときには、顧客要件の変更を考慮してください)
- “Our budget must allow for unforeseen expenses.”
- (予算には予期せぬ出費を見込んでおかなければなりません)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “When analyzing data, researchers must allow for sampling errors.”
- (データを分析するときは、研究者はサンプリング誤差を考慮しなければなりません)
- (データを分析するときは、研究者はサンプリング誤差を考慮しなければなりません)
- “We have to allow for demographic variations in the population study.”
- (人口統計研究では人口の構成の変動を考慮する必要があります)
- (人口統計研究では人口の構成の変動を考慮する必要があります)
- “In developing economic models, it’s essential to allow for inflation and market volatility.”
- (経済モデルを策定する際には、インフレや市場の変動を考慮することが不可欠です)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- take into account(〜を考慮に入れる)
- “We must take into account the weather conditions.”
- “allow for” に比べると、ややフォーマル度は似ています。
- “We must take into account the weather conditions.”
- consider(〜を考慮する)
- よりシンプルな言い方。 “consider” の方が幅広い文脈で一般的。
- よりシンプルな言い方。 “consider” の方が幅広い文脈で一般的。
- factor in(〜を要因として組み込む)
- 計算や計画に「数値・要素を組み入れる」というニュアンスが強いです。
- 計算や計画に「数値・要素を組み入れる」というニュアンスが強いです。
- make allowances for(〜を大目に見る/〜を考慮する)
- 少し古風またはフォーマルな響きがあります。
- 少し古風またはフォーマルな響きがあります。
- account for(〜を考慮する/説明する)
- “account for” は「割合を占める」「説明する」という意味もあり、文脈によっては用法が異なります。
- “account for” は「割合を占める」「説明する」という意味もあり、文脈によっては用法が異なります。
反意語
- disregard(無視する、考慮に入れない)
- 例: “He disregarded the advice and made a mistake.”
- 例: “He disregarded the advice and made a mistake.”
- ignore(無視する)
- 例: “We cannot ignore the possibility of errors.”
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音(IPA)
- アメリカ英語: /əˈlaʊ fɚ/
- イギリス英語: /əˈlaʊ fə/
- アメリカ英語: /əˈlaʊ fɚ/
- アクセントは “a-llow” の第二音節 “-llow” にあります。 “for” は弱めに発音されやすいです。
- よくある間違いとして “al-low” の「アロー」と伸ばし気味に発音しすぎるケースがありますが、実際には「アラウ」に近い音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “alow” や “allowe” などがあります。
- 同音異義語との混同: “allowed” (許可された) と聞いただけだと混同するかもしれませんが、スペルが異なります。
- 前置詞の選択ミス: “allow to” と混同してしまう初学者がいますが、「考慮に入れる」と言いたい場合は必ず “for” を伴います。
- TOEICや英検など試験での出題: ビジネス文章や契約書、説明書などにおいて「追加費用を見込む」などの文脈で出題される可能性が高いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “allow for” = “余裕を与える、計画の中に余裕をつくる” というイメージを持つと覚えやすいです。
- “for” は「〜のために」「〜に備えて」というニュアンスを思い出すと、自然と「余裕を持って〜を見込んでおく」という意味が引き出せます。
- 例: “Allow for thunder storm” → 「雷雨に備えておく」
- 実際に自分のスケジュールで「何かを見込む」状況(例:移動時間、待ち時間)をイメージすると使い方を覚えやすいでしょう。
以上が “allow for” の詳細な解説です。計画や見積もりをする際には、ぜひこの表現を使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〜は…を可能にする
意味(2)
(費用など)の余裕を見ておく