元となった辞書の項目
when it comes to
解説
1. 基本情報と概要
英語表現: when it comes to
日本語訳: ~に関して、~について言うと
「when it comes to ~」は、ある特定のトピックや話題を取り上げて、「その話題に関していえば…」「~となると…」という文脈を導入するための表現です。カジュアルな会話からビジネス文章まで、幅広い場面で使われるフレーズです。
- 品詞: イディオム(句動詞や前置詞句のように機能する表現)
- 活用形: この表現自体は活用しません。中に含まれる動詞 “comes” は come - came - come と活用しますが、このイディオムとしては「when it comes to」のまま固定した形で使われます。
他の品詞: 「when it comes to」は品詞変化しないため、他の品詞としては出てきません。
CEFRレベル目安: B1(中級)
- B1(中級): 日常会話で自然なやり取りができるレベル。文章で「~に関しては」と話を始めたい時に使える。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹:
- この表現はイディオムであり、特定の接頭語・接尾語・語幹の組合せではありません。
- 構造的には “when + it + comes + to + (名詞/動名詞)” となります。
- この表現はイディオムであり、特定の接頭語・接尾語・語幹の組合せではありません。
関連性(派生語や類縁表現など)
- 「As far as ~ is concerned」(~に関していえば)
- 「Regarding ~」(~に関して)
- 「With respect to ~」(~に関して、~に関する限り)
- 「As far as ~ is concerned」(~に関していえば)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(例示10個)
- when it comes to money(お金のこととなると)
- when it comes to cooking(料理のこととなると)
- when it comes to decision-making(意思決定のこととなると)
- when it comes to relationships(人間関係のこととなると)
- when it comes to technology(テクノロジーに関して言えば)
- when it comes to teamwork(チームワークについて言うと)
- when it comes to time management(時間管理となると)
- when it comes to studying(勉強のことになると)
- when it comes to leadership(リーダーシップのこととなると)
- when it comes to health(健康について言えば)
- when it comes to money(お金のこととなると)
3. 語源とニュアンス
- 語源: “when it comes to” は、直訳すると「それ(話題)がやってきたとき」という表現が含意するように、「話題がここにやってきたときにはどうか」というニュアンスがあります。
- 歴史的用法: 会話表現として、19世紀頃から文献にみられるイディオムと考えられています。
- 微妙なニュアンス: 「~のことになると」「~に関しては」と、あるテーマに焦点を合わせて話を始める際のほのかな強調を含みます。カジュアルからフォーマルまで広く使われますが、くだけた会話で頻出です。
- 使用シーンの注意: 特に口語で日常的に使われることが多いですが、ビジネス文書やスピーチで使うことも可能です。フォーマルでも失礼にはならない表現です。
4. 文法的な特徴と構文
- 基本構文:
“When it comes to + 名詞/動名詞, (主節) …”
例: When it comes to cooking, I prefer simple recipes. - フォーマル/カジュアルな特徴:
- カジュアル: 日常会話の導入として頻出。
- フォーマル: ビジネス文章などでも使用可能だが、「Regarding~」や「Concerning~」のほうが硬い印象。
- カジュアル: 日常会話の導入として頻出。
- 可算・不可算: 話題を導入する役割なので、名詞の可算・不可算に関わらず使えます。
- 自動詞・他動詞: このフレーズは「come」の部分が自動詞的に使われていますが、全体でイディオムとして機能するため、他動詞/自動詞の区別はあまり意識されません。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- When it comes to movies, I prefer comedies.
(映画のことになると、コメディが好きです。) - When it comes to traveling, I always choose budget airlines.
(旅行となると、いつも格安航空を利用しています。) - When it comes to cooking dinner, my dad is the best in our family.
(夕食を作ることになると、うちの父が一番上手です。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- When it comes to project management, we should always consider potential risks.
(プロジェクト管理となると、常に潜在的なリスクを考慮すべきです。) - When it comes to client satisfaction, timely communication is crucial.
(顧客満足のことを考えると、迅速なコミュニケーションが不可欠です。) - When it comes to budget allocation, we have to be very strategic.
(予算配分となると、非常に戦略的に考える必要があります。)
(3) 学術的な文脈での例文
- When it comes to quantitative research methods, statistical accuracy is paramount.
(定量的研究手法について言えば、統計的正確性が最重要です。) - When it comes to historical analysis, primary sources are invaluable.
(歴史的分析となると、一次資料は極めて価値があります。) - When it comes to philosophical inquiries, clarity of definition is essential.
(哲学的探求においては、定義の明確さが非常に重要です。)
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語
- “As far as ~ is concerned”
- ~に関して言えば、~の点では
- ニュアンス: “when it comes to” よりややフォーマルな響き。
- ~に関して言えば、~の点では
- “Regarding ~”
- ~に関して
- ニュアンス: 文書や会社のメールなど、より正式な文章でよく使われる。
- ~に関して
- “With regard to ~” / “With respect to ~”
- ~に関して
- ニュアンス: フォーマルな文脈に多い。
- ~に関して
- “As far as ~ is concerned”
- 反意語
- 直接的な反意語はありませんが、話題を始めるのではなく、話題を切り替える表現として “On a different note,”(別の話題だけれど)などが存在します。ただ、「when it comes to ~」そのものを反対意味にする例はありません。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- アメリカ英語: /wɛn ɪt ˈkʌmz tu/
- イギリス英語: /wen ɪt ˈkʌmz tu/
- “comes” の /ʌ/ の音に注意し、唇を中途半端に開いた短い「ア」音(アメリカ英語)で発音します。
- アメリカ英語: /wɛn ɪt ˈkʌmz tu/
- 強勢(アクセント)の位置
- “when ÍT cómes to” のように「it」や「comes」に自然に強勢が置かれることが多いです。
- “when ÍT cómes to” のように「it」や「comes」に自然に強勢が置かれることが多いです。
- よくある発音ミス
- “come” を「カム」ではなく「コーム」や「カメ」と誤って発音してしまう。
- “to” を「トゥ」ではなく「タ」や「テュ」とあいまいに発音してしまう。
- “come” を「カム」ではなく「コーム」や「カメ」と誤って発音してしまう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス・混同: このフレーズ自体にスペルが難しい単語は含まれませんが、「when」や「comes」のスペリングミスに注意。
- 同音異義語との混同: 特に “to” は “too / two” との混同に注意。
- 試験対策での出題傾向
- TOEICや英検などでは、穴埋め問題や読解において「~に関して」の意訳が問われることがあります。
- “when it comes to” を “when it come to” と誤って書かないように注意。
- TOEICや英検などでは、穴埋め問題や読解において「~に関して」の意訳が問われることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「~について話すとき」というイメージで、「when」 という接続詞 + 「it(その話題)」 + 「comes(やってくる)」 + 「to(~へ)」と順序で覚えると、記憶に残りやすいです。
- 「話題がこちらに向かって来る」と想像しながら「~の番になると」というイメージで捉えると覚えやすいでしょう。
- 勉強テクニック: いろいろな名詞を当てはめてオリジナルの文をつくってみると運用しやすくなります。
例: When it comes to gaming / When it comes to teaching / When it comes to marketing, …
以上が「when it comes to」の詳細な解説です。日常会話からビジネスまで幅広く役立つ表現なので、日々の会話で自然に使う練習をすると身につきやすいでしょう。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《くだけて》...のこととなると, ...に関しては
意味(2)
...を処理するとなると