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in the first place
解説
「in the first place」の徹底解説
1. 基本情報と概要
- 品詞カテゴリー: 連語・フレーズ (慣用的な副詞句、導入表現)
- 意味(英語): “Firstly,” “To begin with,” “Originally,” “Most importantly”
意味(日本語): 「まず第一に」「そもそも」「最初に」
- 「物事を列挙するときの最初の理由や根拠を示すときに使う表現」です。たとえば「まず第一に検討すべきは〇〇だ」「そもそもこの議論の根本は△△だ」というようなニュアンスで使います。
CEFRレベルの目安:
- B1/B2(中級〜中上級): 日常会話や文章でも比較的よく使われる表現ですが、正式な文書よりもやや口語的・会話的な語感があります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「in + the + first + place」という4つの要素からなる決まり文句(フレーズ)です。
- 単語それぞれの直訳では「場所としての一番目に」ですが、まとまって「まず第一に」という意味になります。
関連する派生表現・類縁語
- 「in the second place」「in the third place」など、理由や論点を列挙するときに段階的に使われる表現。
- 「first of all」や「first and foremost」も似た表現です。
よく使われるコロケーション(共起表現)・関連フレーズ(10個)
- In the first place, (I think) …
→ 「まず第一に、(私は思うに) …」 - In the first place, we need to consider …
→ 「まず第一に、〜を考慮すべきだ」 - In the first place, you shouldn’t have …
→ 「そもそも、〜すべきではなかった」 - In the first place, that’s not true.
→ 「そもそも、それは事実ではない」 - In the first place, is this really necessary?
→ 「そもそも、これは本当に必要なの?」 - In the first place, why did you pick this topic?
→ 「まず第一に、なぜこのテーマを選んだの?」 - In the first place, let’s define the problem.
→ 「まず第一に、その問題を定義しましょう」 - In the first place, I’m not even sure if …
→ 「そもそも、〜かどうか確信がない」 - In the first place, can you explain how it works?
→ 「最初に、どうやってそれが機能するのかを説明してくれませんか?」 - In the first place, we should gather information.
→ 「まず第一に、情報を集めるべきだ」
3. 語源とニュアンス
語源
- 「in the first place」はもともと「最初の段階において・第一の観点で」といったニュアンスで、英語の議論や論理を展開する際に用いられる慣用的な言い回しです。
- 古くから、説得や論証の構成で「まずはじめに」という意味合いで使われてきました。
ニュアンス
- 「まず第一に」として理由や根拠を示す際、あるいは「そもそもの話として」と相手に前提を再考させたいときに使われます。
- 口語的にも文章的にも使われますが、論説文やエッセイ、スピーチなどロジックを組み立てる文脈で特によく登場します。
- カジュアルな会話で使うときは「そもそもね…」のような初歩的な疑問や問題点を指摘するときにも便利です。
4. 文法的な特徴と構文
文法的特徴
- 副詞句(adverbial phrase)として、文頭に置くことが多いです。
- 主張や説明の最初のポイントを示すのに使われます。ポイントを列挙する際に「in the second place」「in the third place」と続くこともありますが、現代は「in the first place」以外はあまり多用されない傾向があります。
よく使われる構文・イディオム
- “In the first place, …”で文を始める。(Casual / Semi-formal)
- “But in the first place, …”で話を戻す。(Casual / Semi-formal)
5. 実例と例文
ここでは様々なシチュエーションでの使い方を示します。
日常会話での例文
- “In the first place, why would you even trust him?”
- 「そもそも、どうして彼を信用しようと思うの?」
- “I don’t understand why we bought this so much food in the first place.”
- 「そもそも、どうしてこんなにたくさんの食料を買ったんだろう?」
- “Why are you complaining now? In the first place, you agreed to this plan.”
- 「なんで今さら文句を言うの? そもそも、あなたがこの計画に同意したんでしょ。」
ビジネスシーンでの例文
- “In the first place, we need to clarify our corporate goals before launching this project.”
- 「まず第一に、このプロジェクトを始める前に企業の目標を明確にする必要があります。」
- “In the first place, determining the target market is crucial to avoiding unnecessary costs.”
- 「まず第一に、ターゲット市場を決めることが余計なコストを回避するうえで重要です。」
- “In the first place, we should establish a timeline to keep the team organized.”
- 「まず第一に、チームを整理するため、スケジュールを設定するべきです。」
学術的な文脈での例文
- “In the first place, we must define the key terms used in this research.”
- 「まずはじめに、この研究で使われる主要な用語を定義しなければなりません。」
- “In the first place, the hypothesis needs to be tested with a smaller sample group.”
- 「まず第一に、仮説は小規模なサンプル群を使って検証する必要があります。」
- “In the first place, our findings indicate a significant correlation between the two variables.”
- 「最初に、我々の結果は2つの変数の間に有意な相関があることを示しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- first of all(まず第一に)
- 「in the first place」に似た意味で使えます。やや口語的。
- 「in the first place」に似た意味で使えます。やや口語的。
- to begin with(まず初めに・そもそも)
- 同じように議論の最初に用いますが、「議論の根本」を指すニュアンスがやや強いです。
- 同じように議論の最初に用いますが、「議論の根本」を指すニュアンスがやや強いです。
- first and foremost(何よりもまず)
- 「特に重要なことは〜」というニュアンスが強調されます。
- 「特に重要なことは〜」というニュアンスが強調されます。
反意語
- 「in the last place」などは「一番最後に」と直訳的には反意の表現になりますが、あまり頻繁には使われません。むしろ文脈により「ultimately」や「finally」が「最後に」を表すことのほうが多いです。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ɪn ðə ˈfɝːst pleɪs/ (米音), /ɪn ðə ˈfɜːst pleɪs/ (英音)
- アメリカ英語では“first”の “r” がはっきりと巻き舌気味に発音されます。
- イギリス英語では “r” のアプローチはやや弱めになります。
- アメリカ英語では“first”の “r” がはっきりと巻き舌気味に発音されます。
- アクセント: “FIRST”の部分に強勢が置かれることが多いです。
- よくある発音の間違い:
- “first”の “i” をあまり短くしすぎないこと。
- “place”を /pleɪs/ と、音をはっきり上げて発音する。
- “first”の “i” をあまり短くしすぎないこと。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: それぞれの単語がくっついて “inthefirstplace” のようにならないように注意してください。
- 同音異義語との混同: 「place」は「プレイス」ですが、「please(プリーズ)」とは音が似て非なるものですので注意が必要です。
- 使いすぎ注意: 文章や会話であまりに多用するとしつこい印象になります。列挙する場合は “in addition,” “also,” “moreover” など別の表現と併用すると自然に響きます。
- 文頭でのカンマ: “In the first place,” の後はコンマを打つと読みやすくなります。
- 試験対策: 英検やTOEICなどでも文章論旨のつかみとして登場する可能性があります。特に読解問題で「最初のポイント」を示すシグナルとして理解しておくと役立ちます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「最初の場所に立つ」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 「ソモソモ (in the first place) の話から始める」など、日本語で「そもそも」と置き換えると分かりやすいでしょう。
- 話し始めの合図や書き出しのテンプレートとして、「何かを論じるときはまず“in the first place”」と思い出してください。
以上が「in the first place」の詳細な解説です。「何かを論じるときや話を始めるときの第一のポイント」を示す便利なフレーズとしてぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《順序》まず第一に, まず始めに
意味(2)
《非難・いらだち》そもそも, 元はといえば