元となった辞書の項目
climb
IPA(発音記号)
解説
以下では、名詞としての“climb”をできるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
単語: climb
品詞: 名詞 (countable noun)
英語での意味:
- An upward movement or journey, especially when it involves effort or difficulty.
日本語での意味:
- 「(山・坂などを)登ること、上っていく行為や道のり」を指します。困難を伴う「登り」のイメージが強い名詞です。
「climb」は何かを「登る」という動きに焦点を当てた単語です。登山や急な坂道など、物理的に上っていく場合だけでなく、比喩的にステータスや価値を上げるときにも使われることがあります。
CEFRレベルの目安
- B1 (中級)
簡単な文章や日常表現で「登り」や「上昇」を表すときに使います。
活用形
- 名詞形: a climb (単数形)、climbs (複数形)
- 動詞形: to climb (登る) ~ climbed / climbing (過去形・進行形)
- 形容詞形: climbing (登っている、登山の)
- 他の品詞: なし (主に動詞と名詞が中心)
2. 語構成と詳細な意味
名詞 “climb” は、もともと動詞 “to climb” の名詞形です。
- 接頭語・接尾語: とくに明確な接頭語・接尾語は含まれません。
- 語幹: “climb”
関連語や派生語
- climber (名詞): 登山家、登る人
- climbing (形容詞/名詞): 登ること、登山
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- a steep climb
(きつい登り) - a long climb
(長い登り) - a climbing route
(登山ルート) - the mountain climb
(山登り) - the final climb
(最後の登り) - make the climb
(登りをやり遂げる/登る) - uphill climb
(上り坂) - a tough climb
(つらい登り) - a slow climb
(ゆっくりとした上昇/登り) - start the climb
(登り始める)
3. 語源とニュアンス
“climb” は古英語の “climban” (登る) に由来するとされています。
歴史的には文字通り「身体を使って上へ移動する」ことが中心的な意味でしたが、徐々に「苦労して到達する」「価値の上昇」などの比喩的意味でも使われるようになりました。
使用のニュアンス
- 物理的な行為: 山や坂などを実際に登るイメージ。
- 比喩的表現: キャリアアップや売り上げの上昇のような抽象的な「上昇」を指すこともある。
- 文体: 日常会話からフォーマルな書き言葉まで幅広く使用。カジュアルにもフォーマルにも対応。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞:「1回の登り」を表すときは “a climb” のように冠詞を添えます。
- “climb” を強調したい場合、 “It was quite a climb!” という構文で使われることがあります。
- イディオム的には動詞形の “climb” と組み合わせられることが多く、名詞形としては少し限定的に使われる傾向があります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “That hike was a tough climb!”
(あのハイキングはきつい登りだったね!) - “We took a break halfway through the climb.”
(私たちは登っている途中で休憩を取った。) - “It’s a short climb to the top of the hill.”
(丘の頂上まではちょっとした登りだよ。)
ビジネスシーンでの例文
- “This quarter’s sales show a steady climb.”
(今期の売上は着実な上昇を示しています。) - “Our climb in market share is encouraging.”
(私たちの市場シェアの上昇は喜ばしいことです。) - “We need to maintain this climb in profits.”
(この利益の上昇を維持する必要があります。)
学術的な文脈での例文
- “Data indicate a climb in global temperatures over the past century.”
(データは過去1世紀にわたる世界の気温の上昇を示している。) - “The graph illustrates a significant climb in population density.”
(このグラフは人口密度の著しい上昇を示している。) - “Researchers observed a gradual climb in the species’ numbers.”
(研究者たちはその種の数が徐々に増えていることを観察した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- ascent (アセント) – 「登り;上昇」(ややフォーマル)
- rise (ライズ) – 「上がること、上昇」(もっと一般的)
- hike (ハイク) – 「ハイキング、(やや長く歩く)登り」(日常会話的)
反意語 (Antonyms)
- descent (ディセント) – 「下り;下降」
- drop (ドロップ) – 「落下;減少」
ニュアンス・使い方の違い
- “ascent” は「上昇」をフォーマルに言い表すときに多用されます。
- “rise” は幅広い文脈で「上昇」をカジュアルに表します。
- “hike” は山歩きや旅の「歩き」のニュアンスが強いです。
- “climb” は「登りに伴う苦労や努力」に焦点があるため、多少きついイメージを持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /klaɪm/
- アクセント: “climb” の一音節目“cl-”に自然に強勢があります。
- アメリカ英語 / イギリス英語: 大きな違いはありません。両方とも “/klaɪm/” と発音されます。
- よくある誤り: “b” が発音されない (語末の “mb” で “b” は発音しない)
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “clime” (気候) と混同しないように注意。
- 発音の間違い: 語尾の “b” を読んでしまう。
- 試験対策: TOEICや英検では、グラフの説明問題やビジネスメール内の売上の推移などで “climb” が出てくることがあります。名詞形か動詞形か、文脈に応じて見分けが必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語末の “mb” は「ム」とは読まず、 “m” だけの発音にする点が印象的で覚えやすい。
- 「キャリアなどで上に昇っていくイメージ」と「山を登るフィジカルなイメージ」を結び付けると、使い分けが簡単になります。
- “climb” の中に “limb”(手足)という単語を連想して、手足を使って登るイメージを思い浮かべると覚えやすいかもしれません。
以上が、名詞としての “climb” の詳細解説です。ぜひ参考にしてみてください。
意味のイメージ