元となった辞書の項目
dig
IPA(発音記号)
解説
以下では、英単語 “dig” の名詞としての使い方や意味について、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 【英語】“dig” (noun)
- 【日本語】「掘り下げ(場所)」「考古学的発掘現場」「皮肉・嫌味な言葉」など
“dig” は名詞としていくつかの意味があります。代表的には、
1) 考古学の発掘現場 (an archaeological dig)
2) 皮肉や嫌味のこもった発言 (a sarcastic or critical remark)
3) (主に複数形 “digs” で) 住まい・部屋・居場所 を表すスラング
日常会話では、相手に対してちょっとした「チクッとした批判的ニュアンス」を含む発言を指すこともあれば、学術的な文脈では「発掘・調査現場」を意味します。
品詞および活用形
- 品詞:名詞 (noun)
- 名詞として数えられる場合は可算名詞 (a dig, two digs) として扱うことが多いですが、文脈によっては「掘る行為」を抽象的に捉えて不可算的に使われることがあります。
- 派生形:動詞 “to dig” (dig – dug – dug)
- 他品詞:形容詞や副詞形はありませんが、形容詞的には “digging” を形容名詞的に使う場合がごく稀に見られます(ただし専門的用法)。
難易度 (CEFR レベルの目安)
- B1(中級)
日常会話や一般的な文章中にも登場し得る語ですが、特定の文脈(考古学や皮肉表現など)を知っていないと使いにくい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- “dig” は非常に短い語であり、はっきりとした接頭語・接尾語の区別はありません。語幹は “dig” 自体になります。
派生語・類縁語
- “digger” (名詞):掘る人・掘削機など
- “digging” (動名詞/現在分詞):掘っている行為
- “dug” (過去・過去分詞形):動詞の過去形・過去分詞形
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- “an archaeological dig” → 考古学調査の発掘現場
- “a fossil dig” → 化石発掘現場
- “to go on a dig” → 発掘調査に行く
- “a quick dig” → ちょっとした嫌味・批判
- “take a dig at someone” → 誰かに嫌味を言う
- “make a dig” → 皮肉を言う(嫌味を放つ)
- “his new digs” → 彼の新居(スラング)のニュアンス
- “professional dig” → 専門の発掘作業
- “a personal dig” → 個人的な皮肉
- “organized dig” → 公式の発掘(考古学的な文脈)
3. 語源とニュアンス
語源
- “dig” の語源は中英語 (Middle English) の “diggen” に由来するといわれています。元々は「地面を掘る」行為を意味する動詞でしたが、19世紀頃には発掘現場や皮肉の発言など、名詞としても使われるようになりました。
ニュアンス・使用時の注意
- “a dig”(皮肉)として使う場合は、悪意を伴う発言として解釈されることも多いので、場面や相手を選ぶ必要があります。ややカジュアルかつ口語的ですが、文脈によっては失礼に当たることもあります。
- 考古学的文脈での “dig” は学術的・フォーマルな環境でもよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 “dig” の可算・不可算:
- 発掘現場としての “dig” は可算名詞 → “an archaeological dig,” “two digs”
- 皮肉的発言としての “dig” も可算 → “He made a dig at her.”
- 発掘現場としての “dig” は可算名詞 → “an archaeological dig,” “two digs”
- “digs” が「住まい・部屋」を意味するスラングとして使われる場合は、複数形で用いられるのが一般的です。
- 使用シーン:
- フォーマル:考古学分野の発掘現場を指す場合
- カジュアル:嫌味、または「住まい」のスラング
- フォーマル:考古学分野の発掘現場を指す場合
イディオムや表現
- “take a dig at someone” → 誰かに嫌味を言う
5. 実例と例文
ここでは異なる文脈(日常会話・ビジネス・学術)での例文を示します。
日常会話での例文
- “That was a cheap dig. Why are you being so mean?”
(安っぽい嫌味だったよ。なんでそんなに意地悪するの?) - “I love his new digs. It’s such a cozy apartment!”
(彼の新居すてきだね。とても居心地のいいアパートだよ!) - “Did you catch his dig about my haircut?”
(私の髪型についての彼の嫌味、気づいた?)
ビジネスシーンでの例文
- “Let’s not make digs at each other during the meeting.”
(会議中はお互い嫌味を言うのはやめよう。) - “He made a subtle dig at the new policy in his presentation.”
(彼はプレゼンの中で新しい方針に対してさりげない嫌味を言った。) - “Our marketing team visited an archaeological dig site for a promotional video.”
(私たちのマーケティングチームはプロモーションビデオのために考古学の発掘現場を訪れた。)
学術的・専門的な例文
- “The archaeological dig uncovered several ancient pottery fragments.”
(その考古学的発掘調査で、いくつかの古代の陶器の破片が発見された。) - “Participants must register in advance to join the summer dig.”
(夏の発掘調査に参加するには、事前登録が必要だ。) - “He wrote a paper about the methodology used at the Roman-era dig.”
(彼はローマ時代の発掘調査で用いられた方法論について論文を書いた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(意味の近い単語)
- “excavation” (名詞) → 発掘、土地の掘削
- ニュアンス:学術用途などで使う、よりフォーマルな語
- ニュアンス:学術用途などで使う、よりフォーマルな語
- “jab” (名詞) → 当てこすり、ちくりとした言葉
- ニュアンス:軽い皮肉・からかい
- ニュアンス:軽い皮肉・からかい
- “remark” (名詞) → 意見、所見
- ニュアンス:皮肉とは限らず、コメント全般に使う
- ニュアンス:皮肉とは限らず、コメント全般に使う
反意語
- 直接的な“dig”の反意語というより、皮肉の反対は「賞賛」や「称賛」にあたるので、たとえば “compliment” (名詞) が挙げられます。 “He gave her a compliment” のように、全く逆の態度を示す言葉です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 【発音記号(IPA)】/dɪɡ/
- アメリカ英語・イギリス英語とも大きな差はありません。
- アクセントは “dig” の1音節目 (そもそも1音節なので強勢は同じ位置)。
- よくある発音の間違いとしては、語尾の /ɡ/ を弱く発音しすぎる場合があります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス “digg” → 正しくは “dig”
- 同音異義語との混同はあまり多くありませんが、“dig” と “big” などの見間違いには注意。
- “digs” (住まいを意味するスラング) と “dig” (皮肉や発掘) を混同しないように意識するとよいです。
- 試験対策としては、英検やTOEICなどで “archaeological dig” として出題される場合があります。文脈から「発掘現場」をイメージできるようにしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「地面を“掘る (dig)” → 掘り下げた場所 → 発掘現場」や「掘り下げる=相手をえぐる → 嫌味」とイメージすると覚えやすいです。
- スペルは “d-i-g” とシンプルなので、つづりの間違いをしないように意識しましょう。
- 「掘る」動作は結構インパクトがあるため、「チクリと刺す」イメージでも覚えやすいかもしれません。
以上が、名詞 “dig” に関する詳細な解説です。考古学的な文脈から、ちょっとした皮肉に至るまで、さまざまな場面で登場する語なので、ぜひ使い方をしっかり理解してみてください。
意味(1)
(…を)小突くこと《+in+名》
意味(2)
(…に対する)当てこすり《+at+名》
意味(3)
考古学上の発掘地
意味(4)
《複数形で》《英話》下宿