最終更新日:2024/06/13

《接続詞的に》…するまでには

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元となった辞書の項目

by the time

《接続詞的に》…するまでには

このボタンはなに?

彼が戻ってくる頃には夕食を終えているだろう

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解説

1. 基本情報と概要

◼︎ 英語表現: by the time

◼︎ 日本語訳: 〜する頃には、〜するまでに

「by the time」は、特定の時点までに何かが起こる、または起こっていることを表すフレーズです。たとえば、「By the time I got home, it was already dark.(家に着く頃には、すでに暗くなっていた。)」というように、「いついつまでに〜している」「いついつまでには〜しているだろう」というニュアンスを伝えます。時制を合わせながら、未来・過去どちらにも使える表現なので、会話でも文章でもよく使われます。


  • 品詞: フレーズ(従属接続詞句として用いられ、接続詞的な役割を果たします)

  • 活用形: 単独の動詞ではないので活用形はありません

  • 他の品詞になった例: 「by」や「time」はそれぞれ前置詞・名詞として用いられますが、「by the time」は句として特定の用法をとります。

CEFRレベル目安: B1(中級)

→ 具体的な文脈で時間的条件を表す表現として、よく使われる単語(表現)です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • by: 前置詞で「〜のそばに」「〜までに」「〜経由で」などの意味を持ちます。

  • the: 定冠詞。

  • time: 名詞「時間、時刻、時期」。

これらが組み合わさることで、「ある時刻・時期に至るまでに」という意味を表します。

コロケーション(共起表現)・関連フレーズ(例と日本語訳)


  1. By the time I arrive(私が到着する頃には)

  2. By the time we finish(私たちが終える頃には)

  3. By the time this meeting is over(この会議が終わる頃には)

  4. By the time you wake up(あなたが起きる頃には)

  5. By the time it gets dark(暗くなる頃には)

  6. By the time I realized(気づいた時には)

  7. By the time we get there(私たちがそこに着く頃には)

  8. By the time you return(あなたが戻る頃には)

  9. By the time the movie starts(映画が始まる頃には)

  10. By the time the deadline comes(締め切りになる頃には)


3. 語源とニュアンス


  • 「by」は古英語の bi(〜の近くに)に由来し、「〜のそばに、〜までに」などの幅広い意味を持ちます。

  • 「time」はラテン語 tempus を源流とする語で、「時間」を意味します。

「by the time」は主に文語にも口語にもよく使われる接続的フレーズです。フォーマル・カジュアルいずれも問題なく使えますが、学術的な文章では「by the time that ...」のように「that」が入る場合もあります。ニュアンスとしては「ちょうどその時点(またはそれ以前)にはすでに何らかの状況が成立している・していた」という強調があります。


4. 文法的な特徴と構文

主な構文パターン


  1. By the time + 主語 + 動詞(現在形/過去形/未来形) + 〜, ...


    • 例: By the time she arrives, he will have left.

      (彼女が到着する頃には、彼はすでに出発しているだろう。)


  2. または文中に挿入して使われることも多いです。


    • 例: I will be done by the time you come back.

      (あなたが戻ってくる頃には終わっているよ。)


「by the time」は時を表す従属節を導く表現なので、後ろに接続する節の時制を合わせる必要があります。未来の文脈なら「will have + 過去分詞」がよく用いられます。


  • 可算・不可算の区別: 「time」は不可算名詞ですが、句として使われる場合は接続詞句のように扱います。

  • フォーマル/カジュアル: どちらでも使用可能。会話でも文章でも使える無難な表現です。


5. 実例と例文

日常会話(カジュアルな場面)


  1. “By the time you get home, dinner will be ready.”

    (あなたが家に帰る頃には、もう夕食ができているよ。)

  2. “It rained so hard that by the time we arrived, we were soaked.”

    (大雨が降っていたから、到着した頃にはびしょ濡れだったよ。)

  3. “By the time I noticed my phone was missing, I was already on the train.”

    (携帯がなくなっていることに気づいた時には、もう電車に乗っていたよ。)

ビジネスシーン(ややフォーマル)


  1. “By the time the project is complete, we will have saved 20% on costs.”

    (プロジェクトが完了する頃には、コストを20%節約できているでしょう。)

  2. “By the time you receive this email, I will be on my way to the conference.”

    (このメールを受け取る頃には、私はもうカンファレンスへ向かっているはずです。)

  3. “By the time we review the final draft, we should have all stakeholders’ feedback.”

    (最終稿をレビューする頃には、すべての関係者のフィードバックが集まっているはずです。)

学術的・フォーマル(論文やレポートなど)


  1. “By the time the data collection phase concluded, a total of 500 samples had been analyzed.”

    (データ収集段階が終了するまでに、合計500のサンプルが分析された。)

  2. “By the time the theory gained acceptance, numerous studies had already supported its validity.”

    (その理論が受け入れられるようになった頃には、多くの研究がすでにその妥当性を裏付けていた。)

  3. “By the time the policy was implemented, several pilot studies had demonstrated its feasibility.”

    (政策が実施される頃には、いくつかの試験的研究がその実現可能性を示していた。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. when(〜するとき)


    • 「By the time」と比べると「when」は単に同時点を示し、「そのころまでに完成/状態が成立している」ニュアンスは弱い。


  2. until(〜するまで)


    • 「by the time」は「その時間帯 に起こる」ことを示すのに対し、「until」は「継続の終点」を強調。


  3. once(いったん〜すると)


    • 「by the time」は「その時までに完了」という意味合いが強いが、「once」は「〜した後はすぐに」や「一度〜すれば」のニュアンス。


反意表現の例


  • 直接的な反意語はないが、「after」や「later than」は「〜の後で/〜以降に」という点で対照的な概念。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA):


    • イギリス英語: /baɪ ðə taɪm/

    • アメリカ英語: /baɪ ðə taɪm/


  • アクセント:


    • 個別の単語にアクセントがあり、「by」は /baɪ/、「the」は /ðə/、「time」は /taɪm/。強勢は文内の流れに左右されますが、多くの場合「time」に少し強めのイントネーションが置かれます。


  • よくある間違い: 「by the time」を続けて「bythetime」のように書いてしまうスペルミスがあるので注意。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. 時制の組み合わせ


    • 未来の文脈で「By the time + 現在形」で従属節を書く場合がある(例: By the time I arrive, he will have left.)。この時制のずれが初心者には混乱しがち。


  2. スペルミス


    • “by the time”は3 語であり、くっつけて書かないように注意。


  3. 混同表現


    • “until”や“when”と混同しやすいので、状況に合わせて適切に使うこと。


  4. TOEIC・英検などでの出題


    • 接続表現や副詞節の整序問題で頻出するパターンです。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「by the time」は、「その時点に到達する前に何が起こるのか」をイメージすると覚えやすいです。

  • 未来表現では、従属節が現在形、主節が未来形や完了形になる点が重要な特徴です。

  • 覚えるときは「by(〜までに)」+「time(時間)」の組み合わせをしっかり意識すると、「その時間までには〜となる」とイメージしやすくなります。


以上が、「by the time」の詳細な解説となります。ぜひ参考にしてみてください。

意味のイメージ
by the time
意味(1)

《接続詞的に》…するまでには

頻出英熟語500 / スペリング問題

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