元となった辞書の項目
a couple of
解説
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): a couple of
品詞: (主に)数量詞的な表現(quantifying phrase)
CEFRレベル: B1(中級)
- 日常会話などでよく使われる、比較的基本的な表現です。
意味(英語・日本語)
- 英語: a small number of things, usually two or a few
- 日本語: 2つ、または2〜3つ程度の少数を示す表現
「a couple of」は直訳すると「2つの〜」という意味ですが、英語では「2つ」という厳密な数以外にも「2〜3個」「数個」などのニュアンスで使われることが多いです。日常会話で、「ちょっとした数」のものを示すときによく使います。
活用形
- フレーズそのものに時制や人称での活用はありませんが、後に続く名詞は複数形になることがほとんどです。(例: a couple of days, a couple of friends)
他の品詞形
- 「couple」で名詞「カップル(恋人同士)」やドロマティックな意味「ペア」などを表すことがあります。
- 例: They are a lovely couple.(彼らは素敵なカップルです。)
- 例: They are a lovely couple.(彼らは素敵なカップルです。)
- 動詞の“to couple”は「連結する」「組み合わせる」を意味しますが、日常ではあまり使われません。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- a + couple + of
- “couple” は本来「二つ」または「一対」を意味する名詞。
- “a couple of” で一つのフレーズとして機能し、「ほんの少しの数」を表す。
- “couple” は本来「二つ」または「一対」を意味する名詞。
派生語・関連語
- Couple(名詞): カップル、ペア、一対など
- Coupling(名詞): 接合、結合
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10例)
- a couple of days(2日、数日)
- a couple of minutes(2分、数分)
- a couple of hours(2時間、数時間)
- a couple of friends(友達2人ほど)
- a couple of questions(2、3の質問)
- a couple of things(2、3のもの、いくつかの用事)
- a couple of books(2、3冊の本)
- a couple of times(2回、数回)
- a couple of reasons(2、3の理由)
- a couple of ideas(いくつかのアイデア)
3. 語源とニュアンス
語源
- “couple”はラテン語の「copula(つなぐもの)」などに由来し、中世フランス語を経て英語に入った言葉です。本来は「二つのものが一緒になっている状態」を意味しましたが、現代英語「a couple of」は厳密な2つに限らず「少しの数」を示す表現として定着しています。
微妙なニュアンス
- 「2」というよりは「2~3」のゆるい数を指す場合が多いため、「ちょっとだけ」「ほんの2、3」というラフな感覚があります。
- 日常会話などカジュアルな場面でよく使われ、厳密な数字を強調したい場合にはあまり使われません。
使用の注意点
- フォーマルな文書では、「a couple of」より「several」「a few」などがより適切な場合がありますが、軽いニュアンスを出したい場合は有効です。
4. 文法的な特徴と構文
名詞の複数形が続く:
- 例: a couple of cars, a couple of people
- 不可算名詞には基本的に使いません。(a couple of waterのようには言いません)
- 例: a couple of cars, a couple of people
文中での位置:
- 数量を表す言葉として、名詞の前に置かれます。
- 例: I need a couple of volunteers.
- 数量を表す言葉として、名詞の前に置かれます。
構文例:
- “a couple of + plural noun”
- “I have a couple of questions about this project.”(このプロジェクトについて2、3質問があります)
- “a couple of + plural noun”
フォーマル/カジュアル:
- 一般的にはインフォーマル〜中程度のフォーマルでも問題なく使える言い回しですが、非常に改まったビジネス文書や法律文書では「two」と書くことが多いです。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “I’ll be back in a couple of minutes.”
(2、3分で戻ってくるね。) - “I bought a couple of shirts on sale.”
(セールで2、3枚シャツを買ったんだ。) - “We have a couple of extra tickets if you want to join us.”
(もしよかったら余分なチケットが2、3枚あるよ。)
ビジネス(ややフォーマル)
- “Could you spare a couple of minutes to discuss the new proposal?”
(新しい提案について少しお時間をいただけますか。) - “We might need a couple of additional resources for this project.”
(このプロジェクトには追加のリソースが少し必要かもしれません。) - “I have a couple of concerns regarding the budget.”
(予算に関して2、3点懸念があります。)
学術的な文脈(ややフォーマル〜中立)
- “A couple of recent studies suggest a link between diet and cognitive function.”
(最近の2、3の研究は、食事と認知機能の関連性を示唆しています。) - “We identified a couple of methods to improve data accuracy.”
(データ精度を向上させる2、3の方法を特定しました。) - “The experiment failed a couple of times before yielding correct results.”
(正しい結果が得られるまでに2、3回実験を失敗しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- a few(2、3、少数):
- “a few”も「少数」「2、3個」という意味を持ちます。
- “a few books”と“a couple of books”は大きくは変わらないですが、ニュアンス的には“a couple of”のほうが「だいたい2個か3個くらい」という数を強く意識します。
- “a few”も「少数」「2、3個」という意味を持ちます。
- several(いくつか):
- “several”は2~5程度の少し多めの数を表す傾向があります。
- “a couple of”よりもやや多い印象を与えます。
- “several”は2~5程度の少し多めの数を表す傾向があります。
- a pair of(一対の):
- 物理的に「2つで1つのセット」を表す際に使われます。(例: a pair of shoes)
- 物理的に「2つで1つのセット」を表す際に使われます。(例: a pair of shoes)
反意語
- 特定の単語での反意語はありませんが、「たくさん」を意味する “many” “a lot of” は「少数」とは対極的な表現として挙げられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- a couple of: /ə ˈkʌp.əl əv/(主にアメリカ英語)
- イギリス英語でもほぼ同様です。
- a couple of: /ə ˈkʌp.əl əv/(主にアメリカ英語)
- “couple”の強勢は先頭の “cu” の部分に置かれます( /ˈkʌp.əl/ )。
- よくある発音の間違い: “couple”を「コウプル」と伸ばしてしまうことがありますが、実際は「カ(ʌ)プル」とうがった発音です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「couple」を「cople」「coupple」などと間違えやすい。
- 数量の厳密さ: “2つ”と使うべきか“2、3個”のニュアンスか判別があいまいになる場合があります。
- 資格試験やテストでの出題例: TOEICなどではリスニングや読解中に「just a couple of minutes」などの表現が出てきて、具体的な数を答えさせる問題が見られます。“couple”は “two” であることが多い一方で、相手が必ず2つだけを指しているとは限らないので、文脈判断が大事です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “couple” = “コップ”くらいのイメージ: “cu”は「カ」または短い「ア」音で覚えると発音がしやすいです。
- 二人のカップルをイメージして覚える: 恋人同士は2人一組なので、「a couple = 2人」。ここから「a couple of things」と使うと「2つか2〜3つ」という漠然としたイメージが湧きやすいです。
「a couple of」は日常会話で頻出する表現なので、「大体2、3個くらいのあいまいな少数」を表す言い方として覚えると自然に使えるようになります。
意味のイメージ
意味(1)
2, 3の, 少数の, いくつかの
意味(2)
一対の,2つの