元となった辞書の項目
a long way
解説
1. 基本情報と概要
英語表記: a long way
品詞: 名詞句(※「a long way to go」などの形で名詞的に用いられます)
意味(英語・日本語)
- 英語: a great distance or a significant length of space / time
- 日本語: 「かなりの距離」あるいは「長い道のり」や「大きな進歩・過程」のことを指します。
「a long way」は、物理的な距離が長いことを表すだけでなく、比喩的に「大きな進歩」や「あと多くの時間・努力が必要である状態」を表すときにも使われます。
「たとえば『We still have a long way to go.』と言えば、『まだ先は長いね。』というようなニュアンスになります。日常会話やビジネスでも、目的や成果に至るまでの『道のりの長さ』を示すときによく使われます。」
活用形・他品詞化
- 「a long way」は名詞句として扱われるので、厳密な活用はありません。
- 「long」は形容詞や副詞としても使われます。たとえば「long」(形容詞)、「longer」(比較級)、「longest」(最上級)などの形があります。
- 「way」は単独で名詞として使われる場合、「ways」(複数形)も存在しますが、「a long way」は通常固定的に単数として扱います。
- CEFRレベル目安: B1(中級)
- 比喩的な表現を含むので、やや中級レベルの理解が必要になる表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- a : 不定冠詞
- long : 「長い」という意味の形容詞
- way : 「道」や「方向性」「距離」を意味する名詞
「a long way」は、直訳すると「長い道のり」ですが、文脈によっては「大きな進歩(We've come a long way.)」や「時間や努力がまだ大量に必要(We still have a long way to go.)」などの比喩的意味も持ちます。
関連表現・コロケーション(10個)
- come a long way
(大きく進歩する) - go a long way
(大いに役立つ、成功に大きく寄与する) - have a long way to go
(まだまだ先が長い) - a long way from ~
(〜から大いに離れている、または〜とは程遠い) - walk a long way
(長い距離を歩く) - travel a long way
(長い距離を旅行する) - be a long way off
(まだ先のこと[時間的・物理的に遠い]) - it’s a long way to ~
(〜まではまだ遠い) - stretch a long way
(長く伸びている、長い距離にわたる) - a long way around
(遠回り)
3. 語源とニュアンス
語源:
- long: 古英語の「lang」/「long」に由来し、「長い」という概念を表していました。
- way: 古英語「weg」からきており、「道」「方向」「旅程」を示します。
- この二つが組み合わさることで「長い道のり/遠い距離」を表すようになりました。
- long: 古英語の「lang」/「long」に由来し、「長い」という概念を表していました。
ニュアンスと使用時の注意:
- 物理的な距離だけではなく「大きな進歩」や「多くの努力」を要することを示す比喩としても使われます。
- 口語でも書き言葉でもよく使用されますが、カジュアルな表現としては「We've come a long way.」など、少し感慨深いニュアンスが込められることが多いです。ビジネス文書やスピーチでも使われる、比較的汎用的な表現です。
- 物理的な距離だけではなく「大きな進歩」や「多くの努力」を要することを示す比喩としても使われます。
4. 文法的な特徴と構文
文法的特徴:
- 「a long way」は名詞句として扱われ、文中で目的語や補語などに使われます。
- 「We still have a long way to go.」では、「a long way to go」が目的語として機能します。
- 「It’s a long way from here.」では「a long way」が補語となり、主語「it」を説明しています。
- 「a long way」は名詞句として扱われ、文中で目的語や補語などに使われます。
イディオム・一般的な構文:
- “come a long way” (大きく進歩する)
- “have a long way to go” (先が長い)
- “go a long way (towards something)” (〜に大いに役立つ)
- “come a long way” (大きく進歩する)
フォーマル/カジュアル:
- カジュアルシーンからフォーマルシーンまで幅広く使われます。
- ビジネスの場でも「We’ve come a long way in our project.」のように報告等で用いられることがあります。
- カジュアルシーンからフォーマルシーンまで幅広く使われます。
可算・不可算:
- 「way」は可算名詞ですが、「a long way」はほぼ固定フレーズのため、可算名詞として「a long way」または「long ways (口語・ややカジュアル)」が用いられます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “It’s a long way to the station from here, so let’s take a cab.”
(ここから駅まではけっこう遠いから、タクシーに乗ろうよ。) - “We’ve come a long way since we first started learning English.”
(英語学習を始めたころと比べると、私たちはずいぶんと上達したよね。) - “I have a long way to go before I’m ready for the test.”
(テストに備えるには、まだまだやることがたくさんあるんだ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our team has come a long way in developing this new product.”
(私たちのチームはこの新商品開発において大きく進展してきました。) - “We still have a long way to go before reaching our annual sales target.”
(年間販売目標達成までは、まだ先が長いです。) - “This new partnership will go a long way toward expanding our market.”
(この新しい提携は、市場拡大に大いに役立つでしょう。)
(3) 学術・正式な文脈での例文
- “In the field of medicine, we have come a long way in treating rare diseases.”
(医学の分野では、希少疾患の治療において大きく進歩してきました。) - “Our research indicates that we still have a long way to go in understanding climate change fully.”
(我々の研究によると、気候変動を完全に理解するにはまだ多くの課題が残されています。) - “These findings will go a long way toward improving social welfare policies.”
(これらの研究成果は、社会福祉政策の改善に大いに貢献するでしょう。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- a great distance(かなりの距離)
- 物理的な遠さを表すときはほぼ同義ですが、「a great distance」は比喩的表現ではあまり使われません。
- 物理的な遠さを表すときはほぼ同義ですが、「a great distance」は比喩的表現ではあまり使われません。
- far(遠い/遠く)
- 単語「far」は形容詞や副詞として用いられるのが多く、名詞句としては使いにくいので、“a long way”とは文法構造が異なります。
- 単語「far」は形容詞や副詞として用いられるのが多く、名詞句としては使いにくいので、“a long way”とは文法構造が異なります。
- a far cry(大きな隔たり)
- こちらは「まったくかけ離れている」というニュアンスが強く、「残りの道のりや進歩の大きさ」を表す文脈で使う場合もありますが、比喩的には少し意味合いが異なります。
反意語
- 直接的な反意語はあまりありませんが、あえて挙げるとすれば …
- a short distance(短い距離)
- 「まだ先が長い」の反意語としては “we are almost there” がイメージに近い表現です。
- a short distance(短い距離)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ə lɒŋ weɪ/ (英) または /ə lɔːŋ weɪ/ (米)
- イギリス英語では “long” が /lɒŋ/ (ロング、唇をあまり丸めずに発音) となりやすい。
- アメリカ英語では “long” が /lɔːŋ/ (ロォング、口をやや丸めた音) となりやすい。
- イギリス英語では “long” が /lɒŋ/ (ロング、唇をあまり丸めずに発音) となりやすい。
- アクセント:
- “a” は弱く /ə/ で、「long」の母音と「way」の母音をはっきり発音します。
- “way” は /weɪ/(ウェイ)と二重母音で終わる点に注意。
- “a” は弱く /ə/ で、「long」の母音と「way」の母音をはっきり発音します。
- よくある間違い:
- “along” (前置詞)と混同し、「アロング」と1語で発音してしまうケースがある。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “a long way” を “along way” と書く間違いが多いです。
- 同音異義 / 混同: “way” 「ウェイ」と “weigh” 「ウェイ(重さを量る)」は綴りも意味も全然違います。
- ビジネスメールなど formal な場面でもカジュアルに聞こえすぎないことに注意。文脈に応じてより丁寧な言い回し(e.g., “We still have significant progress to make.”)を使う場合もあります。
- TOEICや英検などでは「We have come a long way since …」のように成果や進歩を表す文脈で比較的よく登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「“a long way”=“道のりがまだまだ長い”」とイメージすると覚えやすいです。
- 比喩表現として使う場合は「道のり=過程・プロセス」と考えると理解しやすいでしょう。
- 「“along” という単語との混同」に気をつけ、必ず切って「a + long + way」の3つに分けるよう意識するとスペリングミスを防げます。
以上が名詞句「a long way」の詳細解説です。使う場面をイメージして学習すると、自然に使いこなせるようになるでしょう。ぜひ会話や文章で活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《go ~》遠くまで行く
意味(2)
長もちする
意味(3)
大いに役立つ, とても効果がある
意味(4)
成功する
意味(5)
《 ~ off》今からかなり先で