元となった辞書の項目
at this point
解説
1. 基本情報と概要
英語表記: at this point
品詞: 句(前置詞句、または副詞句として扱われることが多い)
意味(英語・日本語):
- 「at this point」=「(今)この時点で」「この段階で」
- 今何かの状況を説明したり、議論している内容が現在どういうステータスにあるかを表すときに使われます。「現在の状況では」「今のところ」といったニュアンスを持つフレーズです。
CEFRレベル: B1(中級)
- 日常的な会話やちょっとしたレポート、説明などでもよく使います。比較的身近ですが、一歩進んだ英語学習者が使いこなせるようになると便利な表現です。
活用形:
「at this point」はフレーズのため、動詞のように活用しません。
- 派生的に、「at that point(その時点で)」「at some point(いつか/ある時点で)」などがあります。
他の品詞になったときの例:
- こちらは「フレーズ」のため、単独で名詞・動詞・形容詞などへ変化するわけではありませんが、文に対して副詞的・前置詞句的役割を持ちます。
- 例: “at this point in time” → 名前は長くなるだけで同様の意味合いで使われます(ややフォーマル)。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- at (前置詞) + this (指示形容詞) + point (名詞)
- 直訳すると「この点(ポイント)において」という意味になります。
他の単語との関連性(派生語や類縁語)
- at that point(その時点で)
- at some point(どこかの段階で)
- from this point on(ここから先は)
- to the point(要点に達する)※同じ“point”を使った異なる表現
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- at this point in time → 「今、現時点で」
- at this point in the discussion → 「この議論の段階で」
- at this point in the process → 「このプロセスの段階で」
- at this point in our relationship → 「私たちの関係において現時点で」
- get to the point → 「要点に行く(はっきり言う)」
- make a point of 〜 → 「〜を特に強調する/必ず〜するようにする」
- on point → 「的を射ている、正確である」※スラング的に「最高にイケてる」という意味も
- at that point → 「その時点で」
- at this juncture → 「この時点で」※「at this point」のフォーマル版
- a turning point → 「転換点」
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「point」はラテン語起源の“punctum”(突き刺す、小さな点)に由来し、英語では「地点・要点・点数・考え方」などの意味がある単語です。
- 「at this point」は、文字通り「この点(要点)において」を表し、時間や状況の現在地点を強調します。
- 「point」はラテン語起源の“punctum”(突き刺す、小さな点)に由来し、英語では「地点・要点・点数・考え方」などの意味がある単語です。
ニュアンス・使用時の注意点:
- 口語・文章ともに使えるが、カジュアルからフォーマルまで幅広く使えるフレーズです。
- 「話していて、今の状況ではこうだよ」「現段階ではこういう状態だよ」と言いたいときに便利です。
- 口語・文章ともに使えるが、カジュアルからフォーマルまで幅広く使えるフレーズです。
4. 文法的な特徴と構文
- 文法的特徴:
- 前置詞「at」の目的語として「this point」が続き、まとまって「副詞句」として機能することが多いです。
- 前置詞「at」の目的語として「this point」が続き、まとまって「副詞句」として機能することが多いです。
構文例:
- “At this point, we should reconsider our strategy.”
- 「この時点で、私たちは戦略を再考すべきだ。」(副詞句が文頭に来る例)
- 「この時点で、私たちは戦略を再考すべきだ。」(副詞句が文頭に来る例)
- “We should, at this point, reconsider our strategy.”
- 「私たちは今の段階で戦略を再考すべきだ。」(文中に挿入する例)
- “At this point, we should reconsider our strategy.”
使用シーン:
- フォーマル/カジュアルともに問題なく使用可能。会議やレポートなど少し丁寧な場面でもよく使われます。
5. 実例と例文
日常会話(カジュアル)
- “I don’t have any more solutions at this point.”
- 「今のところ、これ以上の解決策はないよ。」
- “At this point, I just want to relax and watch a movie.”
- 「今のところ、ただリラックスして映画を観たいだけなんだ。」
- “We’ve tried everything we can at this point.”
- 「この時点で、私たちができることは全部やり尽くしたよ。」
ビジネス(フォーマル)
- “At this point, we need to finalize the budget proposal.”
- 「この段階で、予算案を確定する必要があります。」
- “It’s challenging to predict the outcome at this point.”
- 「現時点では結果を予測するのは困難です。」
- “We have not received any further instructions at this point.”
- 「今の段階では、追加の指示は受け取っていません。」
学術的な文脈(セミフォーマル〜フォーマル)
- “At this point in the research, only preliminary conclusions can be drawn.”
- 「この研究の現段階では、まだ仮説的な結論しか導けません。」
- “It is clear at this point that further experimentation is required.”
- 「この時点で、さらなる実験が必要であることは明らかです。」
- “The theory, at this point, remains largely untested.”
- 「現段階では、その理論はほぼ検証されていないままです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “at this moment” → 「今、この瞬間に」
- 時間的な“今”を強調する点で似ていますが、瞬間的なニュアンスが強めです。
- 時間的な“今”を強調する点で似ていますが、瞬間的なニュアンスが強めです。
- “currently” → 「現在」
- より形式ばった単語で、文章やビジネスメールなどで使われることが多いです。
- より形式ばった単語で、文章やビジネスメールなどで使われることが多いです。
- “for the time being” → 「当面の間は」
- 一時的に、という感じでやや暫定的なニュアンスがあります。
- 一時的に、という感じでやや暫定的なニュアンスがあります。
- “as of now” → 「今現在の時点では」
- 口語でもビジネスでも使えますが、少し断定的に「今のところ」というイメージ。
反意語
- 厳密な反意語はありませんが、時間的に対比させる場合は “at a later point”「後の段階で」などが対置されます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):
- /ət ðɪs pɔɪnt/(アメリカ英語・イギリス英語共通でほぼ同じ)
- /ət ðɪs pɔɪnt/(アメリカ英語・イギリス英語共通でほぼ同じ)
- アクセントの位置:
- 「this」や「point」がやや強調されやすいですが、基本はフレーズとして流れるように発音します。
- 「this」や「point」がやや強調されやすいですが、基本はフレーズとして流れるように発音します。
アメリカ英語とイギリス英語:
- 大きな違いはほぼありませんが、pɔɪnt の “ɔɪ” の音が地域によって微妙に変化することがあります。
よくある発音の間違い:
- “ð” (th) を /d/ や /z/ で発音しないように注意しましょう。
- “point” の末尾 /t/ が弱くなりすぎて “poin” のように聞こえる場合があるので、意識できるとよいです。
- “ð” (th) を /d/ や /z/ で発音しないように注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- 「this」を「thes」と書いたり、「point」を「ponit」のようによくあるタイプミスに注意する。
- 「this」を「thes」と書いたり、「point」を「ponit」のようによくあるタイプミスに注意する。
- 熟語同士の混同:
- “up to this point” と “at this point” は微妙に意味合いが違うので混同しないように。
- “up to this point” は「ここまでずっと」という経過を包含するニュアンス。
- “up to this point” と “at this point” は微妙に意味合いが違うので混同しないように。
- 試験対策:
- TOEICや英検のリスニングやリーディングで「現在の状況」「議論の段階」を述べる際よく見られます。会話文中の状況説明や、ビジネス文書の変更点を示す箇所などでチェックするとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ:
- 地図やグラフ上で「印をつける点」として想像し、「今ここ!」という感じで頭にイメージすると覚えやすいです。
- スペリングと発音のポイント:
- 「at this point」を一息で言う練習をして、自然な音の連結(リエゾン)を身につけると、リスニングでもスピーキングでも混乱しにくくなります。
- 勉強テクニック:
- 実際の会話で「今どうしようか?」と考えた時に、“At this point, let’s do 〜”と使ってみると、自然に身につきます。
「at this point」は英会話やビジネスシーンでも使い勝手が良い表現です。このフレーズを使いこなすと、状況を的確に表現できるようになります。ぜひマスターしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
現在のところ, 今や
意味(2)
現段階では
意味(3)
この場所で