man

以下では、英単語「man」について、9つの観点から詳しく解説します。

1. 基本情報と概要

英語表記: man

品詞: 名詞 (noun)

意味（英語）: an adult male human being

意味（日本語）: 成人の男性、または「人間（人類）」を指す場合もある

「man」は主に「成人男性」を表すときに使われる単語です。「He is a man.（彼は男です）」のように、性別的にもはっきり成人男性を指し示すニュアンスがあります。また文脈によっては「人間」を意味する古い表現として使われることもあります（例：When man first discovered fire...＝人類が初めて火を発見したとき...）。

活用形

• 単数形: man


• 複数形: men

他の品詞形

• 形容詞形: manly（男らしい）
  


• 派生語: mankind（人類）、manhood（成人男性であること、男としての成熟）

CEFRレベル目安

• A1（超初心者）
  
  「人」を表す最初の単語の一つとして非常に基本的で重要な単語。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 語幹: man（古英語で「人間」という意味を持っていた）

具体的な意味

1. 成人の男性（主たる意味）
   


2. 「人類」を指して用いる文脈（やや古典的または文語的）

関連・派生語

• mankind: 人類
  


• manly: 男らしい
  


• manhood: 男性としての成熟、成人男性であること

コロケーション（よく使われる表現）10選

1. “a strong man” – 強い男
   


2. “a good man” – 良い男 / 良い人
   


3. “a wise man” – 賢い男
   


4. “the man of the house” – 家長、家で一番の責任者
   


5. “a man’s world” – 男性中心の世界
   


6. “man and wife” – 夫婦 (古い言い回し)
   


7. “no man’s land” – 緩衝地帯、どちらの勢力にも属さない土地
   


8. “superman” – 超人、またはスーパーマン
   


9. “every man for himself” – 自己責任、各自が自分の利益を優先すること
   


10. “a man on a mission” – 目的を持って行動する男

3. 語源とニュアンス

語源

• 古英語 “mann” に由来し、もともとは「人間（男女問わず）」という意味を持っていました。時代とともに「男性」を表す意味が定着し、裁判所や法律文書など公的な場面でも使われてきました。

ニュアンス・使用上の注意

• 現代では「man」は「男性」をはっきり示す単語です。一方で「人類」を総称するときに使われる表現 (“man’s history” など) は、性差への配慮から “humankind,” “mankind,” “humanity” など別の言い回しを使うことが多くなっています。
  


• 口語では「guy」と近いニュアンスで使われることが多いですが、「guy」のほうがよりカジュアルです。
  


• フォーマルな文章でも広く使われる単語ですが、性差を明確にしたくない場合は使わない方がよい場合もあります。

4. 文法的な特徴と構文

• 可算名詞: “a man” (単数)、 “men” (複数)
  


• 「人間全般」を表す場合はやや文語的かつ古い表現になります。


• 慣用的に “man” を普通名詞として使うときは冠詞 (a/an, the) を伴うことが多いです。

一般的な構文やイディオム

• to be one’s own man: 自分の意見をもち自立している
  
  
  • 例: “He is his own man.” (彼は自分の意志で行動するタイプだ)
  
  


• man to man: 腹を割って、率直に
  
  
  • 例: “Let’s talk man to man.” (腹を割って話そうじゃないか)
  
  


• be the man (口語的表現): 「最高だ」「やったね」のニュアンス
  
  
  • 例: “You’re the man!” (あんた最高！)
  
  

5. 実例と例文

日常会話での例文（3つ）

1. “He’s a really nice man. I enjoyed talking with him.”
   
   （彼は本当に素敵な男性だよ。話していて楽しかった）


2. “That man over there looks familiar. Do you know him?”
   
   （あそこにいる男性、見覚えあるんだよね。あなたは知ってる？）


3. “My friend says every man should learn basic cooking skills.”
   
   （私の友達は、すべての男性が基本的な料理スキルを身につけるべきだって言ってるよ）

ビジネスシーンでの例文（3つ）

1. “He is the right man for this project due to his expertise.”
   
   （彼は専門知識があるから、このプロジェクトにぴったりの人物です）
   


2. “We need a finance man who can handle large investments.”
   
   （大きな投資を扱える財務担当者が必要だ）
   


3. “A good sales man is essential for expanding our market.”
   
   （市場拡大には優秀なセールスマンが不可欠です）

学術・フォーマルな場面での例文（3つ）

1. “In ancient times, man depended heavily on nature for survival.”
   
   （古代において、人類は生存のために自然に大きく依存していた）
   


2. “The evolution of man is a central topic in many anthropological studies.”
   
   （人類の進化は、多くの人類学研究で中心的なテーマになっている）
   


3. “Man has developed complex societies through cooperation and communication.”
   
   （人類は協力とコミュニケーションを通じて、複雑な社会を発展させてきた）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. “male” – 男性。「性別」を強調するときに使われる。
   


2. “guy” – 男、男性。よりカジュアルな響き。
   


3. “gentleman” – 紳士的な男性。礼儀正しさや品位を強調する。

反意語

• “woman” – 女性
  


• “female” – 女性（性別を強調するとき）
  

使い分けのポイント

• “man” は最も基本的かつ直接的に「男性」を指す。
  


• “guy” は砕けたニュアンスが強い。カジュアルな会話向け。
  


• “male” は性別としての男性を指す際に使いやすい。論文やフォーマルな場面でもOK。
  


• “gentleman” は品位や敬意を示すとき。特に社交的・フォーマルなシチュエーション。

7. 発音とアクセントの特徴

• IPA: /mæn/
  


• アメリカ英語(AmE) とイギリス英語(BrE) で、母音の微妙な発音の違いはありますが、どちらも /mæn/ が一般的です。
  


• アクセントは第一音節（最初の “man” の部分）に置かれます。
  


• よくある間違いとして、日本人学習者は「マン」ではなく、口を少し横に引いて「メァン」に近いニュアンスで発音すると英語らしく聞こえます。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “man” を “men” （複数形）や “mam” などと書き間違えることがあるので注意。
  


• 同音異義語との混同: 直接の同音異義語はありませんが、“men” と発音が似ているので注意。
  


• 単数形と複数形の混乱: “a man” と “men” の使い分けに注意。“man” は1人、“men” は複数人。
  


• 試験対策（TOEIC・英検など）: リスニングの問題でも、単数・複数形の聞き分けが問われる場合がある。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• スーパーヒーローの「Batman」「Superman」「Iron Man」など、ヒーロー名に「-man」がついていることを思い出すと、「man（男）」のスペリングが印象に残りやすくなります。
  


• 「men」との区別をしっかり覚えるには、「man」は1文字「a」が入っていて1人、「men」は“e”が2つになるイメージ（複数）で覚えると良いでしょう。
  

以上が名詞「man」の解説です。日常会話からビジネス、学術的な文脈まで頻繁に登場する基本的な単語ですので、正確な使用法と発音を身につけておくととても便利です。