bring in
1. 基本情報と概要
単語(熟語): bring in
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
意味(英語):
- To introduce or to bring someone or something into a situation.
- To earn or generate (revenue, profit, etc.).
- To involve someone, especially as an expert or consultant.
- To arrest or take someone to a place (e.g., to the police station).
意味(日本語):
- ある場面や状況に「持ち込む」「導入する」。
- (収益・利益などを)「もたらす」。
- (専門家などを)「招く」。
- (容疑者などを)「連行する」「連れてくる」。
「bring」は「運ぶ」や「連れてくる」という基本的な意味を持つ動詞ですが、後ろに“in”を伴うことで「中に入れる・呼び入れる」などのニュアンスが強まります。収益をもたらす意味や、人を連行する意味など、文脈によって多様な使われ方をします。
活用形:
- 原形: bring in
- 現在形: brings in (He/She/It brings in)
- 過去形: brought in
- 過去分詞形: brought in
- 現在分詞形: bringing in
他の品詞への派生例:
- bring (他動詞)
- bringing (動名詞・現在分詞)
- brought (過去形・過去分詞)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
- A1: 超初心者
- A2: 初級
- B1: 中級
- B2: 中上級
- C1: 上級
- C2: 最上級
“bring”自体のレベルはもう少し下でも学習できますが、特定の意味を持つ句動詞「bring in」は文脈を理解しながら使いこなす必要があるため、中上級レベル (B2) 程度と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- bring: 「運ぶ、連れてくる」という動作を表す動詞。
- in: 「(中に)入る」を示す前置詞/副詞。
この組み合わせで「何かを中に連れてくる・導入する・収益をもたらす」といった意味を持ちます。
派生語や類縁語
- bring about: (物事を) 引き起こす
- bring up: (話題などを) 持ち出す、(子供を) 育てる
- bring on: (特に悪い結果を) 引き起こす
- bring out: (製品などを) 市場に出す、(性質を) 引き出す
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(例10個)
- bring in revenue → 収益をもたらす
- bring in profit → 利益を生む
- bring in new business → 新規ビジネスを呼び込む
- bring in a consultant → コンサルタントを招く
- bring in new ideas → 新しいアイデアを導入する
- bring in evidence → 証拠を提出する
- bring in the harvest → 収穫物を取り込む
- bring in more customers → さらなる顧客を呼び込む
- bring in a verdict → (裁判で)評決を下す
- bring in for questioning → 取り調べのために連行する
3. 語源とニュアンス
語源
- bring は古英語「bringan」に由来し、「運ぶ」という意味を持ちます。
- in はゲルマン系の前置詞・副詞として「内側」を示します。
これらを組み合わせた “bring in” は、「中に連れてくる」あるいは「何かを導入する」という原初的なイメージがあります。そこから比喩的に「利益をもたらす」「新たな考えを取り入れる」などのバリエーションが発展しました。
使用時のニュアンス・注意点
- 文脈によって多義的です。特に「収益を生む」「専門家を雇い入れる」「逮捕する」といった意味があり、前後の文・状況からどの意味で使われているかを判断します。
- カジュアルな日常会話では「取り入れる」「呼び込む」といった意味でよく使われ、ビジネスでは「利益をもたらす」のニュアンスでよく用いられます。
- フォーマルな文脈でもビジネスや法律用語として用いられるため、場面を選ばず比較的幅広く使われます。
4. 文法的な特徴と構文
bring in + 目的語:
“目的語”を呼び入れる、連れてくる、導入するなどの意味で用いられる他動詞的な用法です。
例: “We need to bring in a specialist to solve this problem.”受動態:
“be brought in” の形で「連れられる、導入される」などを表現できます。
例: “A new system was brought in last year.”句動詞なので、目的語が代名詞の場合は、in の前に代名詞が入ることが一般的です。
例: “We brought him in to help us.”フォーマルかカジュアルかの区別:
- ビジネス文脈や公式の設定でも頻繁に使用します(ややフォーマルにも可)。
- 日常会話でも「呼び込む・導入する」くらいの意味で十分使われます。
- ビジネス文脈や公式の設定でも頻繁に使用します(ややフォーマルにも可)。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Can you bring in the groceries from the car?”
→ 車から食料品を運んできてくれる? - “Let’s bring in more board games for the party.”
→ パーティーのためにもっとボードゲームを持ち込もうよ。 - “I think we should bring in some snacks for the movie night.”
→ ムービーナイトにはお菓子をいくつか持ち込むべきだと思うよ。
ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our new marketing strategy is expected to bring in more customers.”
→ 新しいマーケティング戦略はより多くの顧客をもたらすと期待されています。 - “We plan to bring in an external consultant to streamline our processes.”
→ プロセスを合理化するために、外部のコンサルタントを呼ぶ予定です。 - “The company managed to bring in a record profit last quarter.”
→ その企業は前四半期に過去最高の利益を上げることができました。
学術的な文脈での例文(3つ)
- “Bringing in multiple perspectives can enrich the research findings.”
→ 多面的な視点を取り入れることで、研究成果を豊かにすることができます。 - “The institute decided to bring in social scientists to collaborate on the study.”
→ その研究所は、社会科学者を共同研究に招くことを決めました。 - “Bringing in new theoretical frameworks often leads to innovative analyses.”
→ 新しい理論的枠組みを導入することは、しばしば革新的な分析につながります。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- introduce(導入する)
- “introduce” は「新しい考えや物を初めて取り入れる」意味が強く、フォーマルな場面で好まれます。
- “introduce” は「新しい考えや物を初めて取り入れる」意味が強く、フォーマルな場面で好まれます。
- bring on(引き起こす)
- 「好ましくない結果を引き起こす」というニュアンスが濃いです。
- 「好ましくない結果を引き起こす」というニュアンスが濃いです。
- bring about(引き起こす)
- “bring about” は変化や大きな結果を「もたらす」意味で、ややフォーマル。
- “bring about” は変化や大きな結果を「もたらす」意味で、ややフォーマル。
- bring up(話題にする・育てる)
- “bring in” とは文脈が異なり、話題を取り上げる・子育てに使う表現。
反意語
- 直接的な反意語はありませんが、「持ち出す」というニュアンスを表すのに take out が使われる場合もあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /brɪŋ ɪn/
- アクセント: 「bring」の /brɪŋ/ が強めに発音されます。
- アメリカ英語とイギリス英語: どちらも大きな違いはありませんが、イギリス英語では /ɪ/ の発音がやや短くなる傾向があります。
- よくある間違い: “bring” の最後の /ŋ/(鼻音)を不明瞭にしないように注意すると自然になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “bring in” で2語のセットで覚えるようにしましょう。特に「brang」などと書き間違えないよう注意。
- 同音異義句動詞: “bring on”, “bring about”, “bring up” など、紛らわしい表現が多数あるので、意味の違いを理解して使う必要があります。
- 試験対策: TOEICや英検などで「もたらす」「導入する」の意味でよく出題されます。文脈から適切に判別する力が求められます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “bring” は「持ってくる」のイメージ。これに “in” を足すと「中へ持ち込む・導入する」という図式的なイメージをしっかり思い浮かべましょう。
- ビジネスでは “bring in profit” のように「利益を ‘中に’ 呼び入れる」という感覚で想起できると、すぐに意味をつかみやすくなります。
- 勉強テクニックとしては、「bring + 前置詞」の組み合わせごとにイメージマップを作成して覚えると便利です(bring in, bring on, bring about, bring up など)。
以上が “bring in” の詳細解説です。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる表現なので、上手に使い分けられると表現力がアップします。ぜひ活用してみてください。
【句動】を持ち込む,を持ってくる
(仕事などのために)を招き入れる,に依頼する