最終更新日:2025/12/05

【句動】(うわさなどが)広まる, (次々と)回る, 動き回る

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元となった辞書の項目

go around

【句動】(うわさなどが)広まる, (次々と)回る, 動き回る

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小さな町ではうわさがすぐに広まる。

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解説

1. 基本情報と概要

単語(フレーズ): go around

品詞: 句動詞 (phrasal verb)

CEFR レベル: B1(中級)


「go around」は日常会話でよく使われる句動詞で、「回る」「巡回する」「広まる」「行き渡る」などの意味を持ちます。例えば、「何かが世間に広まる」「何かをぐるっと回りながら進む」「十分に行き渡る」など、場面に応じてさまざまなニュアンスが含まれる表現です。


活用形・その他の品詞


  • go の原形 → go

  • 三人称単数現在形 → goes around

  • 進行形 → going around

  • 過去形 → went around

  • 過去分詞形 → gone around

「go」は動詞の原型として、さまざまな時制で活用しますが、「around」と組み合わせることで句動詞(phrasal verb)となり、特定の意味を持つフレーズとして使われます。

「go round」と表記されることもありますが、主にイギリス英語で用いられます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • go: 「行く」や「動く」という基本動詞。古英語の “gān” (行く) に遡る。

  • around: 「周りに」「巡って」「あちこちに」という意味を持つ前置詞/副詞。

詳細な意味


  1. 物理的に回る・巡回する

    例: 「地球を一周する」「テーブルを一周する」など。

  2. 十分に行き渡る

    例: 「ケーキがみんなに行き渡る」

  3. (うわさ・病気などが)広がる

    例: 「インフルエンザが流行している」

  4. あちこちを訪れる・出歩く

    例: 「町をぶらぶら歩き回る」

よく使われるコロケーション(共起表現)10個


  1. go around the world(世界を回る)

  2. go around the table(テーブルを一周する)

  3. go around in circles(同じことを繰り返す、堂々巡りをする)

  4. go around the neighborhood(近所を歩き回る)

  5. rumors go around(噂が広まる)

  6. a virus going around(ウイルスが流行している)

  7. not enough to go around(十分な量がない/行き渡らない)

  8. go around the problem(問題を迂回する/回避する)

  9. go around with friends(友達とあちこち出歩く)

  10. go around to each student(生徒一人ひとりに回る)


3. 語源とニュアンス


  • 語源:


    • 「go」は古英語の “gān” に由来し、「進む」「行く」の意。

    • 「around」は古英語の “aroundan” がもとで、「周囲に」「取り囲むように」という意味。


  • 歴史的背景・ニュアンス:

    もともと「go (行く) + around (周りを)」の組み合わせで、直接的に「物の周りを行く(回る)」という物理的なイメージを表しますが、派生的に「広まる」「出回る」「行き渡る」などの意味へと拡大していきました。


  • 使用時の注意点:


    • カジュアル: 日常会話でよく使われます。「There’s a bug going around.(風邪がはやっているよ)」など、会話で非常によく登場します。

    • フォーマル/ビジネス文書: “circulate” や “distribute” などの、よりフォーマルな語に置き換えることもありますが、口語的なニュアンスで「go around」がそのまま使われることもあるため、状況に応じて使い分けが必要です。



4. 文法的な特徴と構文


  • 句動詞の取り扱い:

    「go around」は多くの場合、自動詞的に使われますが、前置詞として「go around something(何かの周りを回る/迂回する)」という形で他動詞的に使われることもあります。

  • 典型的な構文:


    • “Someone goes around (doing something)”(人があちこちで〜する)

    • “Rumors/disease go around” (噂/病気が広まる)

    • “There is enough cake to go around.”(ケーキがみんなに行き渡るだけある)


  • イディオム的表現:


    • “go around in circles” :同じ問題に取り組んで前に進まない状態

    • “go around the houses (英)” :遠回りした説明をする(やや口語・イギリス英語寄り)



5. 実例と例文

① 日常会話


  1. “I heard there’s a bad cold going around at school.”

    (学校でひどい風邪が流行っているみたいだよ。)

  2. “Let’s go around the park for some fresh air.”

    (公園をぐるっと散歩して、気分転換しよう。)

  3. “Is there enough pizza to go around?”

    (ピザはみんなに行き渡るだけあるかな?)

② ビジネスシーン


  1. “The memo has been going around the office all morning.”

    (そのメモがオフィスでずっと回覧されているんだ。)

  2. “There’s a rumor going around that our team will be restructured.”

    (私たちのチームが再編成されるっていう噂が広まっているね。)

  3. “Make sure the instructions go around to all departments.”

    (この指示がすべての部署に回るようにしてください。)

③ 学術的・フォーマルな文脈


  1. “Recent studies suggest a new strain of flu is going around.”

    (最近の研究によると、新型のインフルエンザが流行しているらしい。)

  2. “Several theories have been going around regarding the origin of the artifact.”

    (その遺物の起源について、いくつかの仮説が世間で流布している。)

  3. “We need enough handouts to go around for all attendees.”

    (参加者全員に行き渡るだけの配布資料が必要です。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. circulate(循環する、広まる)


    • 例: “Rumors began to circulate that he might resign.”

    • よりフォーマルな響きで、ビジネス文書や公的な文章でも用いられる。


  2. spread(広がる、広める)


    • 例: “The virus spread quickly throughout the city.”

    • 移動や広まりのイメージが分かりやすい。


  3. move around(動き回る)


    • 物理的に「動き回る」意味が強い。


反意語 (Antonyms)


  • stay put(その場に留まる)

  • remain(とどまる)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA)


    • アメリカ英語: /ɡoʊ əˈraʊnd/

    • イギリス英語: /ɡəʊ əˈraʊnd/


  • アクセント・強勢


    • “go a-ROUND” のように “around” の “round” 部分にやや強調が来るが、人によっては “GO a-round” と言うこともある。口語では前置詞部分を弱く発音することが多い。


  • よくある発音間違い


    • “go” を “ga” のように短く発音しすぎる

    • “around” の “a” を「ア」ではなく「エア」のように伸ばしてしまう



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルの区別


    • 「go around」か「go round」か:イギリス英語では “go round” と表記されることもあり、混乱しやすい。


  2. 句動詞の意味の幅


    • 「広まる」「回る」「行き渡る」など、文脈によって意味が変わるため、例文に触れて意味をつかむ必要がある。


  3. 固定表現との混同


    • “go around in circles” や “go around the houses” はイディオム的表現で、直訳と実際の意味が異なるので注意。


試験対策でのポイント


  • TOEIC などでは、パート3や4の会話文中で「噂や情報が広まっている状況の表現」として登場する可能性がある。

  • 英検の面接などでも「風邪が広まっている」などの状況を説明するのに役立つ。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • “行って(go)、周りを(around)” という直訳のイメージを活かすと、物理的に回るだけではなく「情報やモノがあちこちに広がる」感覚もつかみやすい。

  • 「円をイメージする」:周囲をぐるっと回る様子や、噂などが輪のように人々の間を回っていくイメージを思い浮かべると覚えやすい。

  • スペリング暗記法: “go” + “a” + “round” を「ゴー・ア・ラウンド」のように区切って読んでみると意外と定着しやすい。


以上が「go around」の詳細解説です。日常会話からビジネス、学術的な文章まで幅広く使われ、文脈によって多様な意味を持つ便利なフレーズです。ぜひ例文を声に出して練習してみてください。

意味のイメージ
go around
意味(1)

【句動】(うわさなどが)広まる, (次々と)回る, 動き回る

意味(2)

行き渡る

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頻出句動詞150 / 英訳 / 4択問題

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