元となった辞書の項目
come over
解説
1. 基本情報と概要
英語: come over
日本語: (人の家や場所に)来る、訪ねる、やって来る
「come over」は「相手の家や場所に行く」「相手のところに立ち寄る」という意味の句動詞です。「遊びに来る」「訪ねに来る」といった日常会話でよく使われる言い回しです。たとえば、「Why don’t you come over to my house this weekend?(今週末、うちに来ない?)」のようにカジュアルな場面で用いられます。
- 品詞: 句動詞(phrasal verb)
- 主な活用形:
- 現在形: come over
- 過去形: came over
- 過去分詞形: come over
- 進行形: coming over
- 現在形: come over
「come」は動詞で、「come over」は句動詞として一まとまりで意味を成します。
- もし名詞形の例を挙げるとしたら、直接の名詞形はありませんが、関連して「coming over (訪問すること)」のような使い方はあります。
CEFRレベル: A2(初級)〜B1(中級)程度
(「come」「over」自体はいずれも基本単語ですが、句動詞として特定の意味を覚える必要があるのでややレベルが上がります。)
2. 語構成と詳細な意味
- come: 動詞。「来る」という基本的な意味。
- over: 副詞・前置詞。「越えて」「こちら側へ」「上方へ」など、いくつかのニュアンスを持つ。
これらが組み合わさることで「訪問・移動してこちら側へ来る」というイメージが生まれます。
他の単語との関連性/派生語
- come by: 立ち寄る
- come along: 一緒に行く、やって来る
- come across: ~に出くわす
よく使われるコロケーション(10例)
- come over to my place
- (私の家に来る)
- (私の家に来る)
- come over for dinner
- (夕食を食べに来る)
- (夕食を食べに来る)
- come over from abroad
- (海外からやって来る)
- (海外からやって来る)
- come over sometime
- (いつか来る)
- (いつか来る)
- come over and see me
- (私のところへ来て会う)
- (私のところへ来て会う)
- can you come over?
- (来てくれますか?)
- (来てくれますか?)
- come over tomorrow
- (明日来て)
- (明日来て)
- come over if you can
- (都合がつけば来て)
- (都合がつけば来て)
- come over to your side
- (あなたのほうへ行く、味方になる)
- (あなたのほうへ行く、味方になる)
- come over for coffee
- (コーヒーでも飲みに来る)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「come」は古英語の “cuman” (到達する、来る) に由来するとされます。「over」は古英語の “ofer” (越えて、上方へ) が元になり、そこから「越えてやってくる・こちら側に来る」という意味が作られました。
- ニュアンス:
- カジュアルな響きが強く、友達同士や家族間で「家に招く・遊びに行く」という状況でよく使われます。
- ビジネスシーンでも「come over to the office (オフィスに来る)」などと使う場合がありますが、多少砕けた印象になるため、よりフォーマルな場では「visit」や「stop by」が使われることもあります。
- また、「(考えや気持ちが)人に襲ってくる」という比喩表現でも使われる場合があります(例: A strange feeling came over me.「奇妙な感覚が私を襲った」)。
- カジュアルな響きが強く、友達同士や家族間で「家に招く・遊びに行く」という状況でよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 句動詞 (phrasal verb): 「come+副詞(前置詞)」で一つの動詞として機能します。
- 他動詞/自動詞: 一般的には自動詞として使われることが多いですが、目的語として誰かの場所を補足することがあります(例: Come over to my house. )。
- 構文例:
- S + come over + (to + 場所/人)
- 命令形で「Come over!」もよく使われます。
- S + come over + (to + 場所/人)
フォーマル/カジュアル:
- カジュアル寄りの表現。ビジネスメールなどでは「visit」や「come and see us」などに言い換えることが多いです。
5. 実例と例文
(1) 日常会話
- “Why don’t you come over for lunch tomorrow?”
- 「明日ランチを食べにうちに来ない?」
- 「明日ランチを食べにうちに来ない?」
- “Feel free to come over anytime.”
- 「いつでも気軽に来てね。」
- 「いつでも気軽に来てね。」
- “If you’re bored, just come over and hang out.”
- 「退屈してたら、うちに来て遊ぼうよ。」
(2) ビジネス
- “Could you come over to the main office this afternoon for a quick meeting?”
- 「今日の午後、少し打ち合わせをしたいので本社に来てもらえますか?」
- 「今日の午後、少し打ち合わせをしたいので本社に来てもらえますか?」
- “I’ll come over once I finish these documents.”
- 「この書類を仕上げたらそちらに伺います。」
- 「この書類を仕上げたらそちらに伺います。」
- “The clients came over from overseas to discuss the new project.”
- 「顧客が新しいプロジェクトの打ち合わせのために海外から来社しました。」
(3) 学術的な文脈
- “Several researchers have come over to observe our laboratory’s new procedures.”
- 「何人かの研究者が、私たちの研究室の新しい手順を観察しに来ました。」
- 「何人かの研究者が、私たちの研究室の新しい手順を観察しに来ました。」
- “Dr. Smith plans to come over next month to give a lecture.”
- 「スミス博士は来月、講義をするために来訪予定です。」
- 「スミス博士は来月、講義をするために来訪予定です。」
- “A delegation from the university came over to review our collaboration proposal.”
- 「大学の代表団が、私たちとの共同研究の提案を審査しに来ました。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- visit(訪問する)
- よりフォーマルで一般的。「訪問する」という意味。ビジネス文脈含め幅広く使える。
- よりフォーマルで一般的。「訪問する」という意味。ビジネス文脈含め幅広く使える。
- drop by / drop in(短時間立ち寄る)
- カジュアルな表現。ふらっと立ち寄るニュアンスが強い。
- カジュアルな表現。ふらっと立ち寄るニュアンスが強い。
- stop by(立ち寄る)
- 「drop by」とほぼ同義。「come over」よりも「ついでに寄る」ニュアンスがある。
- 「drop by」とほぼ同義。「come over」よりも「ついでに寄る」ニュアンスがある。
反意語
- go away / leave(去る、離れる)
- 「その場から立ち去る」という反対の動作を表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA:
- アメリカ英語: /kʌm ˈoʊvər/
- イギリス英語: /kʌm ˈəʊvə/
- アメリカ英語: /kʌm ˈoʊvər/
- アクセント: “come”と“over”どちらも比較的しっかり発音されますが、「over」の “o” が伸びやかに発音されることが多いです。
- よくある間違い:
- “come”を /kəm/ と弱く発音し過ぎて聞き取れなくさせる人もいます。
- “over”の“v”を/b/のように発音してしまう間違いにも注意。
- “come”を /kəm/ と弱く発音し過ぎて聞き取れなくさせる人もいます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “come”を「com」と書いてしまう、「cmoe」のように文字順を間違えるなど。
- 同音/類似表現: “come on”, “go over”, “get over” は似ているが意味が異なるので区別が必要。
- TOEICや英検などでも、日常英会話のフレーズとして出題されることがあります。「友人を招く」「訪問する」という文脈の短いリスニング・リーディング問題に登場しやすいです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “come (来る) + over (越えて)” = 「境界を越えて来る → 人の家や会社などに“わざわざ来る”」というイメージを結びつけると覚えやすいです。
- “Why don’t you come over?” = 「家に来ない?」という、友達からの誘いフレーズとしてよく耳にする定番表現ですね。
- 発音の際は「カムオウヴァー」のように区切って練習してみると自然に覚えられます。
以上が「come over」の詳細な解説です。カジュアルに人を inviting(招待)するときによく使う表現なので、日常会話でぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
【句動】やって来る,近づいてくる,近づいていく、訪ねてくる