元となった辞書の項目
vend
解説
1. 基本情報と概要
単語: vend
品詞: 動詞 (to vend)
英語の意味:
“Vend” means “to sell something,” often in a somewhat formal or business-related context.
日本語の意味:
「vend」は、「売る」という意味です。主に、商業やビジネスの文脈など、少しフォーマルな場面で使われる動詞です。日常会話ではあまり登場しませんが、vending machine
(自動販売機)などに関連して見たりします。
- 「商品を販売する」といった意味で、商取引などで使うときに少し正式・ビジネスライクなニュアンスがあります。
活用形:
- 現在形: vend
- 三人称単数現在形: vends
- 現在分詞/動名詞: vending
- 過去形・過去分詞: vended
他の品詞形(例):
- vendor (名詞) 「売り手、販売業者」
- vending (形容詞的に使われることあり: vending machine など)
CEFRレベル: B2 〜 C1
- B2(中上級): 自分の意見をはっきり伝えたり、学術的・ビジネス文脈でも使う表現をある程度理解できる段階
- C1(上級): ビジネスや議論の場面でも自然に使いこなせるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語根 (root): vend (売る・販売する)
※ラテン語の “vendere” (“to sell”) に由来しています。
よく使われる派生語・関連語
- vendor (名詞): 販売者、販売会社
- vending machine (名詞): 自動販売機
- vending (動名詞/形容詞的用法): 販売すること / 自動販売の
10個のよく使われるコロケーション
- vend goods(商品を売る)
- vend items(品物を売る)
- vend through a machine(自動販売機を通じて売る)
- vend licenses(ライセンスを販売する)
- vend property(不動産を売る)
- vend souvenirs(お土産を販売する)
- vend services(サービスを販売する)
- vend at fairs(見本市や催し物で販売する)
- vend online(オンラインで販売する)
- vend on the street(街頭で販売する)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “vendere” (売る)から派生し、古フランス語を経由して中英語に取り入れられました。
- 歴史的使われ方: 古い文献で “to vend” の形で「売る」という意味で使われ、その後“vendor”などの形で広がりました。現代では “sell” が一般的な表現ですが、「vend」はフォーマル・公式な文脈や “vending machine” など一部の慣用的な表現で用いられます。
- 微妙なニュアンス・注意点:
- 口語的には「sell」のほうが圧倒的に多用されます。
- “vend” はやや硬い印象を与えるため、書き言葉やビジネス文書で使われがちです。
- 口語的には「sell」のほうが圧倒的に多用されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞として使われることがほとんどです。目的語として「売る対象(商品やサービスなど)」が続きます。
例: “They vend various goods at the festival.” - 形式:
- (主語) + vend + (目的語) + (場所/方法)
- “They + vend + food + at the stall.”
- (主語) + vend + (目的語) + (場所/方法)
- イディオムや定型表現: 特になし(“vend” 自体があまり日常頻度が高くないため)。
使用シーンの特徴:
- フォーマルな文章やビジネス文書で使用されることが多い
- 口語での使用はまれ
5. 実例と例文
A. 日常会話
- “I saw a machine that vends hot coffee in seconds.”
(数秒でホットコーヒーを販売してくれる機械を見たよ。) - “He tried to vend homemade cookies in front of the school.”
(彼は手作りクッキーを学校の前で販売しようとした。) - “This old snack bar used to vend sodas for just 50 cents.”
(この昔ながらのスナックバーは、たった50セントでソーダを売っていたんだ。)
B. ビジネス
- “Our company plans to vend software solutions internationally.”
(当社はソフトウェアソリューションを海外に販売する予定です。) - “We entered into an agreement to vend our products under a new brand.”
(新しいブランドのもとで製品を販売する契約を結びました。) - “They aim to vend high-quality components to automotive companies.”
(彼らは自動車メーカーに高品質の部品を販売することを目指しています。)
C. 学術的/専門文脈
- “In the study of medieval marketplaces, many merchants vended spices and fabrics.”
(中世の市場に関する研究では、多くの商人がスパイスや布地を販売していました。) - “The license allows the holder to legally vend restricted materials.”
(そのライセンスを所持することで、規制対象となる資材を合法的に販売できます。) - “The paper examines how digital platforms vend user data to advertisers.”
(この論文は、どのようにデジタルプラットフォームが広告主へユーザーデータを販売しているかを調査しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- sell(売る)
- 最も一般的で幅広い「売る」の動詞。日常会話からビジネスまで頻繁に使う。
- 最も一般的で幅広い「売る」の動詞。日常会話からビジネスまで頻繁に使う。
- market(市場に出す)
- 市場展開をする、商品やサービスを宣伝し売り込むニュアンス。
- 市場展開をする、商品やサービスを宣伝し売り込むニュアンス。
- retail(小売する)
- 小売店など、商品を消費者に直接売る場合に使われる。
- 小売店など、商品を消費者に直接売る場合に使われる。
反意語
- buy(買う)
- 売るの反対。
- 売るの反対。
- purchase(購入する)
- よりフォーマルな「買う」。
- よりフォーマルな「買う」。
- ニュアンス比較: “vend” は「売る」の中でも特にフォーマルでやや文語調。日常では “sell” が自然。マーケティングの文脈では “market”、小売なら “retail” など、シーンに応じて使い分けましょう。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /vɛnd/
- アクセント: 単音節語のため、特別な強勢の移動はなく、単一の音節全体にストレスがあります。
- アメリカ英語 / イギリス英語: ほぼ同じ [vɛnd] ですが、イギリス英語では少しだけ /vɛnd/ の母音が [e] と [ɛ] の中間になることもあります。
- よくある間違い: [vend] と読めない人が “bend” や “wend” と混同するケースがあります。v の音をはっきり意識しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 綴り: “vend” の後に余計な “e” を入れて “vended” や “vender” と混乱しがちですが、正しい形を覚えましょう。
- 同音異義語との混同: “bend”、「曲げる」と混同しないように。
- TOEIC・英検などの試験対策: あまり頻出ではないですが、英検などでは“vending machine”関連や“vendor”の単語で問題に登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ベンダー(vendor)」という名詞はよく聞くが、その動詞形が「vend」だと覚えておく。
- 「自動販売機」が“vending machine”であるように、「vend = 売る」というつながりをイメージすると記憶しやすい。
- 「販売する」という概念を「ベンダー」「自販機」に結びつければ、スペルや発音を混同しにくくなるでしょう。
以上が “vend” の詳細解説になります。「vending machine」や「vendor」のイメージから覚えておけば、意味とスペルをセットで確実に身につけられます。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(特に)〈小さな品物〉‘を'売る,行商する
意味(2)
(法律で)〈土地など〉‘を'売却する