元となった辞書の項目
compartment
解説
1. 基本情報と概要
単語: compartment
品詞: 名詞 (Noun)
CEFR レベル: B2(中上級)
- B2 レベルは日常のさまざまな話題について詳しく理解し、意見を交換できるレベルです。
意味 (英語 & 日本語)
- 英語: A small section of a larger space that is separated off by some kind of partition or divider.
- 日本語: より大きな空間の中に仕切りによって区切られた小さな空間、区画、または部屋を指します。
- 例:電車のコンパートメント(仕切り付きの客室)、カバンのポケットや引き出しの仕切りなど、「特定の区画やスペース」というニュアンスの単語です。
活用形
名詞なので複数形が基本です。
- 単数形: compartment
- 複数形: compartments
ただし、派生語として以下のような形も存在します。
- 動詞(to compartmentalize): 区分けする、区画化する
- 派生名詞(compartmentalization): 区画化、区分け
2. 語構成と詳細な意味
解説:
- com-(接頭語): 「一緒に」「共に」のニュアンスをもつことが多いが、ここでは完全にその意味が残っているわけではなく、ラテン語由来の接頭語として形だけが残っている。
- part(語幹): 「部分」を意味する語幹。
- -ment(接尾語): 「〜する行為や状態、その結果」を表す。
これらが合わさり、「部分を区切ってつくられた空間やその結果としての区画」を表します。
関連語や派生語
- compartmentalize (動詞): 区分けする、区画化する
- compartmentalization (名詞): 区分け・区画化
コロケーション(共起表現)10選
- 駅や乗り物関連
- train compartment(電車の区画・コンパートメント)
- train compartment(電車の区画・コンパートメント)
- 収納や整理関連
- luggage compartment(荷物庫・荷物区画)
- luggage compartment(荷物庫・荷物区画)
- 飛行機内での整理関連
- overhead compartment(頭上の荷物入れ)
- overhead compartment(頭上の荷物入れ)
- 家や部屋の収納関連
- closet compartment(クローゼット内の仕切り)
- closet compartment(クローゼット内の仕切り)
- 汽車・列車の特別席
- first-class compartment(一等客室)
- first-class compartment(一等客室)
- 車の中の仕切り
- engine compartment(エンジンルーム)
- engine compartment(エンジンルーム)
- オフィスや事務用品関連
- filing compartment(書類整理用の仕切り)
- filing compartment(書類整理用の仕切り)
- 財布やカバンのポケット
- compartment for coins(コイン用の仕切り)
- compartment for coins(コイン用の仕切り)
- 冷蔵庫や収納庫
- freezer compartment(冷凍室)
- freezer compartment(冷凍室)
- 生物や化学の文脈
- cellular compartment(細胞内区画)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語で「共同で分ける」などの意味を持つ “compartiri” に由来し、後にフランス語を経て英語に取り入れられました。分割や仕切りといったニュアンスが元々の語源に含まれています。使用時の注意点・ニュアンス:
- 「ある空間を仕切って区切る」というイメージが強いです。
- 電車や飛行機の区切られたスペースにも使われるように、比較的フォーマル~中立的な語で、ビジネス文書でも日常会話でも比較的よく目にする語です。
- 口語でも硬い響きはさほどありませんが、もう少しカジュアルに言うなら “section” や “part” などで置き換えることも多いです。
- 「ある空間を仕切って区切る」というイメージが強いです。
4. 文法的な特徴と構文
名詞 (可算名詞)
「仕切られた空間」を数えることができるため、可算名詞です。- one compartment, two compartments
- one compartment, two compartments
一般的な構文例:
There is a(n) + (形容詞) + compartment + 場所/乗り物/物 + 前置詞…
例:There is a small compartment on the train.
This bag has several compartments for organization.
イディオム・表現:
- 特定のイディオムはあまり多くありませんが、 “in different compartments” で「別々に扱われる・区分される」という比喩的な言い回しがあります。
使用シーン:
- フォーマル・カジュアル両方で使われます。
- ビジネス文書などでは「区画」「仕切り」といった訳語で登場することもしばしばあります。
- フォーマル・カジュアル両方で使われます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I put my wallet in the zipper compartment of my bag so it won’t fall out.”
(財布が落ちないように、ファスナー付きの仕切りに入れたよ。) - “There’s a secret compartment in this drawer, but I’ve never used it.”
(この引き出しには秘密の仕切りがあるんだけど、使ったことはないんだ。) - “Could you please pass me my jacket from the overhead compartment?”
(頭上の荷物入れにある上着を取ってもらえる?)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “The new office cabinets have multiple compartments for better file organization.”
(新しいオフィスのキャビネットには、より効率的に書類を整理できるよう複数の仕切りがあります。) - “Please store the documents in clearly labeled compartments to avoid confusion.”
(混乱しないように、明確にラベルを貼った仕切りに書類を収納してください。) - “We are planning to install overhead compartments for employees to keep their personal belongings.”
(従業員が私物を置けるよう、頭上の仕切り棚を設置する予定です。)
(3) 学術的文脈での例文
- “In biology, each cellular compartment has its own specific function.”
(生物学では、細胞の各区画がそれぞれ特有の機能を担っています。) - “This research focuses on how different compartments within the engine contribute to fuel efficiency.”
(この研究は、エンジン内部のさまざまな区画が燃費向上にどのように寄与するかに焦点を当てています。) - “The archaeological site revealed compartments in the ancient temple for ritual storage.”
(その考古学遺跡では、古代の神殿に儀式用の品を保管するための区画があることが明らかになりました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- section(区分、部分)
- より一般的・カジュアルに区切られた部分を指す。
- より一般的・カジュアルに区切られた部分を指す。
- chamber(部屋、広めの仕切られた空間)
- 内部空間がやや大型のイメージ。フォーマルにも使われる。
- 内部空間がやや大型のイメージ。フォーマルにも使われる。
- partition(仕切り、分割、隔壁)
- 「区切る」行為や仕切り全般を指す。
- 「区切る」行為や仕切り全般を指す。
- segment(部分、区切り)
- 抽象的にも具体的にも使えるが、分割された「一つの断片」を指す。
- 抽象的にも具体的にも使えるが、分割された「一つの断片」を指す。
反意語 (Antonyms)
- はっきりした反意語はありませんが、あえて挙げるなら “whole” や “entirety” (全体)になります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /kəmˈpɑːrtmənt/
- イギリス英語: /kəmˈpɑːtmənt/
- アメリカ英語: /kəmˈpɑːrtmənt/
- アクセント: “com-PART-ment” の「PART」の部分を強めに発音します。
- 発音上の注意: “t” に続く “m” が省略されないように、しっかり /tm/ の音を意識してください。日本人学習者は “compartmen” のように最後の “t” を落としがちなので注意です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- 「compartment」の “a” と “e” の位置を間違えやすい (“compartiment” など)。
- 「com*p*」の後ろに「a」が入り、「t」の前に「r」と「m」が来る。
- 「compartment」の “a” と “e” の位置を間違えやすい (“compartiment” など)。
- 同音異義語:
- 特になし。ただし「apartment」と混同しやすい場合があるので注意。
- 特になし。ただし「apartment」と混同しやすい場合があるので注意。
- 試験対策:
- TOEIC では文章中に“overhead compartment”がよく出てきます。空港や飛行機の説明をするリスニング問題などで登場します。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- ヒント:
- 「PART(部分)を COM(共に) + MENT(結果)」と考えると「部分で仕切られた結果できた区画」というイメージがわきやすいです。
- スペルは “com-PART-ment” と「パート(PART)」を強調して記憶すると覚えやすいでしょう。
- 「PART(部分)を COM(共に) + MENT(結果)」と考えると「部分で仕切られた結果できた区画」というイメージがわきやすいです。
- イメージ:
- 列車の「コンパートメント席」を思い浮かべると覚えやすいです。そこだけ仕切られている特別空間、と連想しましょう。
以上が名詞 “compartment” の解説です。荷物や空間を整理する際や、電車・飛行機の区切られた空間について話すときなど、幅広いシーンで使われる便利な単語です。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
区画,仕切り
意味(2)
(客車の)個室;(船の)隔室