元となった辞書の項目
broaden
解説
1. 基本情報と概要
broaden (動詞)
- 英語での意味: to make something wider or more extensive; to expand in scope
- 日本語での意味: (範囲や幅などを)広げる、拡大する
「broaden」は「何かの幅を広げる」「視野や範囲を拡張する」といった意味合いで使われる動詞です。たとえば「視野を広げる」「選択肢を増やす」などの場面でよく使われます。相手に「より幅広くしてほしい」「もっと拡大したい」というニュアンスを伝えるときに非常に便利な単語です。
品詞と活用
- 品詞: 動詞 (主に他動詞として使われるが、自動詞としても使われる場合があります)
- 活用例:
- 原形: broaden
- 三人称単数現在形: broadens
- 過去形: broadened
- 過去分詞形: broadened
- 現在分詞形: broadening
- 原形: broaden
他の品詞形
- 形容詞: broad (広い)
- 名詞: breadth (広さ、幅)
CEFRレベル目安
- B2(中上級): 「broaden」はやや抽象的な「拡張する」という意味を持つため、中上級レベルの単語として扱われることが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: broad (広い)
- 接尾語: -en (~にする/~をさせる)
- 形容詞「broad(広い)」に動詞化する接尾語「-en」がついた形で、「(広い状態に)する」という意味を表しています。
派生語・類縁語
- broad(形容詞): 広い、大まかな
- breadth(名詞): 幅、広さ
- broadly(副詞): 大まかに、広範囲に
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- broaden one’s horizons(視野を広げる)
- broaden the scope(範囲を広げる)
- broaden perspective(視点を広げる)
- broaden knowledge(知識を拡充する)
- broaden the mind(心の視野を広くする)
- broaden a discussion(議論の幅を広げる)
- broaden a search(検索/探究の範囲を広げる)
- broaden the range(範囲を広げる)
- broaden the appeal(訴求力・魅力を広げる)
- broaden the base(基盤を拡大する)
3. 語源とニュアンス
語源
「broad」は古英語の“brād”に由来し、「広い」を意味しました。そこに動詞化する接尾語「-en」がつくことで、「広くする」「広げる」という意味が生まれました。
ニュアンス
- 物理的な幅だけでなく、精神的・抽象的な「広がり」を表す場合にもよく使われます(例:視野を広げる、経験を拡げる)。
- カジュアルとフォーマルのどちらの場面でも使える便利な単語ですが、特に「自己啓発」や「組織改革」など、前向きに「広げていく」という文脈でよく聞かれます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞的用法: “broaden” は通常、目的語を伴い「~を広げる」という意味で使われます。
- 例: “We need to broaden our approach.”(私たちはアプローチを広げる必要がある)
- 例: “We need to broaden our approach.”(私たちはアプローチを広げる必要がある)
- 自動詞的用法: 場合によっては主語自身が広がる意味で使われることがあります。
- 例: “The road broadened as we drove further into the countryside.”(田舎に入るにつれて道幅が広がった)
一般的な構文例
- broaden + 目的語 (to broaden one’s knowledge, to broaden opportunities)
- broaden + in/into... (The conversation broadened into a general debate.)
フォーマル/カジュアル
- フォーマルにもビジネス文書にも使えます。
- 日常会話でも「視野を広げる」という意味でカジュアルに使う場合があります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I want to broaden my horizons by traveling to new countries.”
(新しい国へ旅行して、自分の視野を広げたいんだ。) - “Reading different genres of books helps broaden your perspective.”
(さまざまなジャンルの本を読むと視点が広がるよ。) - “You should try volunteering; it might broaden your outlook on life.”
(ボランティアをやってみたら?人生観を広げるかもしれないよ。)
ビジネスでの例文
- “We plan to broaden our market reach by advertising on social media.”
(ソーシャルメディアで宣伝して、市場へのリーチを広げるつもりです。) - “The company needs to broaden its product line to stay competitive.”
(競争力を保つために、会社は製品ラインナップを広げる必要があります。) - “Let’s broaden the scope of this project to include emerging technologies.”
(新興技術も含めるように、このプロジェクトの範囲を広げましょう。)
学術的な文脈での例文
- “This research aims to broaden our understanding of climate change impacts.”
(この研究は、気候変動の影響についての理解を広げることを目的としています。) - “By broadening the sampling area, we can gather more diverse data.”
(サンプリング範囲を広げることで、より多様なデータを集めることができます。) - “The study’s findings may help broaden the theoretical framework on language acquisition.”
(この研究結果は、言語習得の理論的枠組みを広げるのに役立つかもしれません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- expand(拡大する)
- “We decided to expand our operations overseas.”(海外への事業拡大を決めた。)
- 物理的・抽象的「拡大」を強調する点で近いが、「broaden」は横方向の幅や範囲に焦点があるニュアンス。
- “We decided to expand our operations overseas.”(海外への事業拡大を決めた。)
- widen(幅を広げる)
- “They need to widen the road.”(道路を広げる必要がある。)
- 物理的な幅によりフォーカスされる場合が多い。
- “They need to widen the road.”(道路を広げる必要がある。)
- enlarge(拡大する、大きくする)
- “We enlarged the photo to see more details.”(詳細が見えるように写真を拡大した。)
- モノのサイズや空間的な拡大を指すことが多い。
- “We enlarged the photo to see more details.”(詳細が見えるように写真を拡大した。)
反意語 (Antonyms)
- narrow(狭める、制限する)
- “We shouldn’t narrow our options prematurely.”(早まって選択肢を狭めるべきではない。)
- “We shouldn’t narrow our options prematurely.”(早まって選択肢を狭めるべきではない。)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈbrɔː.dən/ (イギリス英語), /ˈbrɔː.dən/ または /ˈbrɑː.dən/ (アメリカ英語)
- アクセント位置: 最初の音節 “broa-” に強勢があります。
- イギリス英語では「オー(ɔː)」と発音されることが多く、アメリカ英語では「オー(ɔː)」または「アー(ɑː)」にやや近い音になることがあります。
- 「d」を明確に発音しようとすると「ブローデン」と聞こえやすいですが、実際は「ブロー(ドゥン)」のようにやや繋がって発音されます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “broden” や “broadan” のように書き間違えないよう注意。(“a” は「broad」のタイミングで一度だけ。)
- 同音異義語との混同: “brood(卵を抱く/くよくよ考える)”と混同しないように注意。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、「broaden one’s horizons」などの定型フレーズが出題されることもあります。また、文脈上で“expand”や“widen”との類義語比較問題などが出る可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「broad(広い)+ en(~にする)」で「広くする!」というイメージに結びつけると覚えやすいです。
- 「視野を ‘broad + en’ して、視界が広がるイメージ」と覚えると、単語のイメージもつかみやすいでしょう。
- 勉強テクニックとして、例文と一緒に覚えておくと使い方を実感しやすいです。特に “broaden one’s horizons” は英語学習でよく登場するフレーズなので、フレーズごと覚えてしまうのがオススメです。
以上が動詞 broaden の詳細な解説です。ぜひ参考にして、語彙を「拡大(broaden)」してみてくださいね。
意味のイメージ
意味(1)
…'を'広くする,広げる
意味(2)
広くなる,広がる