元となった辞書の項目
irrigation
解説
1. 基本情報と概要
意味(英語 & 日本語)
- 英語: “irrigation”
- 日本語: 「灌漑(かんがい)」。作物を育てるために人工的に水を供給することを指します。農業で畑や田んぼに水を引くイメージです。乾燥地帯や雨の少ない場所で行われることが多いです。
「irrigation」は、農業や園芸などで用いられる専門的な単語で、水を効率よく土地に行き渡らせるニュアンスがあります。
CEFRレベルの目安としてはB2(中上級)〜C1(上級)程度です。学術的な文脈でも使用されるため、英語学習者にとってはやや高度な単語かもしれません。
品詞
- 名詞(noun)
活用形
- 単数: irrigation
- 複数: irrigations(あまり一般的ではありませんが、学術論文等で複数形が使われる場合があります)
他の品詞形(例)
- 動詞: irrigate(かんがいする)
- 例: “Farmers irrigate their fields in summer.”
- 例: “Farmers irrigate their fields in summer.”
- 形容詞: irrigational(あまり一般的ではありませんが、「灌漑の」という意味で使われることがあります)
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源的にはラテン語の “irrīgāre” から来ています。
- 前半の “ir-” は「中に」「~へ」という意味をもつ接頭語 “in-” の変形とも言われます。
- 語幹部分の “rig” は「水を供給する、湿らせる」という意味を持っています。
- 接尾語 “-ation” は名詞化を表し、「~の行為、状態」を意味します。
関連/派生語
- irrigate (v) : 灌漑する
- irrigational (adj) : 灌漑の(あまり一般的ではない)
- irrigation system : 灌漑システム
- irrigation canal : 灌漑用水路
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- irrigation system(灌漑システム)
- irrigation canal(灌漑用水路)
- irrigation project(灌漑事業)
- sprinkler irrigation(スプリンクラー灌漑)
- drip irrigation(点滴灌漑)
- flood irrigation(冠水灌漑)
- expand irrigation network(灌漑ネットワークを拡大する)
- ensure proper irrigation(適切な灌漑を確保する)
- agricultural irrigation(農業用の灌漑)
- irrigation efficiency(灌漑の効率性)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語“in + rigare”(中へ+潤す)から派生した“irrīgāre”が英語に入り、“irrigation”という形になりました。もともと「水で満たす」というイメージをもっています。
ニュアンスや使用時の注意点
- 灌漑は主に学術的・専門的な文脈(農業技術や環境学など)で使われることが多いです。
- 日常会話ではほとんど登場しませんが、農業や環境問題について話す際には耳にする機会があります。
- フォーマルな文脈、専門的な文章でよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- “irrigation” は名詞で、基本的に不可算名詞として扱われることが多いです。
- 前置詞 “of” と共に使われることが多く、“the irrigation of farmland” のように表現されます。
イディオムや構文例
- “the irrigation of + 場所/土地”:~(場所/土地)の灌漑
- 例: “The irrigation of desert areas requires substantial infrastructure.”
- 例: “The irrigation of desert areas requires substantial infrastructure.”
- “an irrigation system for + 作物”:~(作物)のための灌漑システム
- 例: “They built an irrigation system for rice fields.”
5. 実例と例文
日常会話(3例)
- “I heard the new farm uses a drip irrigation method to save water.”
- 「あの新しい農場は、水を節約するために点滴灌漑を使っているらしいよ。」
- “They’re discussing irrigation problems during this drought.”
- 「干ばつの間、灌漑の問題について議論しているんだ。」
- “My uncle works in irrigation, so he travels to rural areas often.”
- 「私の叔父は灌漑の仕事をしているから、よく地方へ行くんだ。」
ビジネス(3例)
- “Our company specializes in designing irrigation systems for large-scale agriculture.”
- 「弊社は大規模農業向けの灌漑システムの設計を専門としています。」
- “We need a reliable irrigation plan to improve crop yield.”
- 「作物の収量を上げるために信頼できる灌漑計画が必要です。」
- “The government is investing heavily in irrigation projects in this region.”
- 「政府はこの地域の灌漑事業に多額の投資を行っています。」
学術的(3例)
- “Irrigation plays a critical role in sustaining agricultural development in arid zones.”
- 「灌漑は乾燥地帯における農業発展を支える上で非常に重要な役割を担っています。」
- “Recent studies show that drip irrigation significantly reduces water waste.”
- 「最近の研究によると、点滴灌漑は水の浪費を大幅に削減することがわかっています。」
- “The sociopolitical impact of irrigation systems in developing countries has been widely documented.”
- 「灌漑システムが発展途上国に与える社会政治的な影響は広く記録されています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “watering”(水やり)
- 日常的・一般的な水やり。庭や植物に使用するニュアンス。
- 日常的・一般的な水やり。庭や植物に使用するニュアンス。
- “hydration”(水分補給)
- 人や動物、植物への水分補給という観点。灌漑よりも広範な概念。
- 人や動物、植物への水分補給という観点。灌漑よりも広範な概念。
- “sprinkling”(散水)
- スプリンクラーなどで散水する行為。家庭や庭レベルでも使われる。
→ “irrigation”は大規模・計画的に水を供給するニュアンスが強く、日常的な「水やり」とは異なります。
反意語
- “drainage”(排水)
- 水を取り除くという点で「灌漑」とは反対の行為。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˌɪr.ɪˈɡeɪ.ʃən/
- アクセント(強勢)は “geɪ” の部分に置かれます。
- アクセント(強勢)は “geɪ” の部分に置かれます。
- アメリカ英語とイギリス英語で大きな違いはありませんが、
- 米: イリゲイション /ˌɪr.əˈɡeɪ.ʃən/ に近い発音
- 英: ɪリɡeɪション /ˌɪr.ɪˈɡeɪ.ʃən/ のように聞こえることもある
- 米: イリゲイション /ˌɪr.əˈɡeɪ.ʃən/ に近い発音
- よくある間違いとしては、アクセントを前に置いたり、/ɪ/ を /iː/ と伸ばしたりすることです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “irgation” “irigation” などの誤りが起きやすいので注意してください。
- 同音異義語との混同はあまりありませんが、“irritation” (いらだち、刺激)とスペルが似ているため、一字違いに注意が必要です。
- 試験対策(TOEIC・英検など)では、農業や環境保護に関する文章で「灌漑」「水資源管理」の話題の中で登場する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “irrigation” は “irri- = in + water supply” とイメージすると覚えやすいです。
- 「イリゲーション」は「(r)イリ + ゲーション」と区切って、ラテン語の “in + rigare” を思い出せるようにするとよいかもしれません。
- 灌漑システム(canals, sprinklers, drip tubesなど)のイメージを写真や図で確認すると、単語のイメージが定着しやすいでしょう。
以上が “irrigation” の詳細な解説です。農業や環境学でよく使われる「灌漑」という専門性の高い単語ですが、覚えておくと環境・農業・水資源管理の話題で役立ちます。
意味のイメージ
意味(1)
潅漑(かんがい)
意味(2)
(傷口などの)洗浄