最終更新日:2025/12/03
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元となった辞書の項目

rough

形容詞

(表面が)粗い,ざらざらした,きめの粗い / でこぼこの / (動きなどが)荒っぽい;(空・海などが)荒れた / (人・態度などが)粗野な,荒々しい,無作法な / おおよその,あらましの / (ダイヤモンドなど)自然のままの,未加工の / 《話》困難な,つらい,ひどい;(…に)ひどい,むごい《+on+名》 / (生活が)非文化的な,不便な / 毛深い,毛むくじゃらの,毛が刈ってない

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解説

以下では、形容詞「rough」について、学習者向けに詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

意味(英語/日本語)


  • 英語: “rough”

  • 日本語: 「表面が粗い」「大まかな」「荒っぽい」「乱暴な」「厳しい」など

「rough」は、表面の状態(粗い、ザラザラしている)を表すこともあれば、値や計画などが大雑把であることなど、幅広いニュアンスを持つ形容詞です。たとえば、触ったときに滑らかではないものを「rough」と言ったり、正確ではない「おおよその計画」を「rough plan」と言ったりします。状況によって、「荒々しい」「乱暴な」という雰囲気を与える言葉にもなります。

品詞


  • 形容詞 (adjective)

活用形


  • 原級: rough

  • 比較級: rougher

  • 最上級: roughest

他の品詞形


  • 副詞: roughly(大まかに)


    • 例: “He roughly estimated the cost.”(彼はおおよその費用を見積もった。)


  • 名詞: roughness(粗さ、乱暴さなど)


    • 例: “The roughness of the surface makes it hard to paint.”(表面が粗いので、ペンキを塗るのが大変だ。)


  • 動詞 (稀に): “to rough it”(簡素な状況で過ごす)


    • 例: “We decided to rough it by camping in the mountains.”(山でキャンプをして質素な生活を送ることに決めた。)


CEFRレベルの目安


  • B2(中上級)


    • 元々の意味に加えて、「大まかな」「乱暴な」など多義的な用法があるため、かなり語彙が増えてきたレベルで習得することが多い単語です。



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「rough」は明確に分解できる接頭語や接尾語を持ちませんが、派生形(roughly, roughnessなど)を作る際に -ly(副詞化)、-ness(名詞化)などの接尾辞が加わります。

派生語・類縁語


  • roughly(副詞)

  • roughness(名詞)

  • to rough it(動詞句/イディオム的表現)

よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10選)


  1. rough surface(粗い表面)

  2. rough estimate(大まかな見積もり)

  3. rough idea(漠然とした考え)

  4. rough draft(下書き、粗い草案)

  5. rough outline(大まかなアウトライン)

  6. go through a rough patch(つらい時期を過ごす)

  7. rough seas(荒れた海)

  8. rough day(つらい一日)

  9. rough-and-tumble(乱暴な、荒っぽい)

  10. rough up(〜を乱暴に扱う、痛めつける)


3. 語源とニュアンス

語源


  • 「rough」は古英語の “rūh” (荒い、ザラザラした) に由来し、さらにゲルマン語系の語源を持ちます。元々は、自然の状態で未加工のものを指していたと考えられています。

使用上の微妙なニュアンス


  • “rough” は表面や動作が「なめらかではない」感じを指し、そのまま「荒っぽい」「粗野な」という印象を与えることがあります。

  • 「大ざっぱな」や「劇的な状況を含む荒っぽい」の両方のニュアンスがあるため、文脈次第でポジティブにもネガティブにもなり得ます。

使用場面


  • カジュアルからフォーマルまで幅広く使われますが、「荒っぽい」「暴力的な」場面ではカジュアルな会話やニュース報道でよく目にします。

  • 「大まかな」見積もりなどのビジネスシーンでも使われますが、やや口語よりの印象です。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文


  • “(Subject) + is + rough.”


    • 例: “The surface is rough.”


  • “(Subject) + seems + rough.”


    • 例: “That plan seems rough.”


  • “(Subject) + had a rough + (time/day).”


    • 例: “He had a rough day at work.”


イディオム


  1. “rough it”


    • 「不便な状況で過ごす」

    • 例: “We decided to rough it for a week in the woods.”


  2. “take the rough with the smooth”


    • 「物事の良い面も悪い面も受け止める」

    • 例: “You have to take the rough with the smooth in life.”


文法上のポイント


  • 形容詞として名詞を修飾する場合は、基本的に名詞の前に置かれます(e.g., “a rough estimate”)。

  • 名詞的用法「the rough」(特にゴルフでラフゾーンを指す)など例外的用法もありますが、通常は形容詞として使われます。


5. 実例と例文

日常会話


  1. “The road is quite rough, so drive carefully.”


    • (この道路はかなり凸凹しているから、気をつけて運転してね。)


  2. “I had a rough day at school today.”


    • (今日は学校で大変だったんだ。)


  3. “I only have a rough idea of what happened.”


    • (何が起こったのか、大まかにしかわからない。)


ビジネス


  1. “We need a rough estimate of the budget by tomorrow.”


    • (予算の大まかな見積もりが明日までに必要です。)


  2. “Let me give you a rough outline of the project plan.”


    • (プロジェクト計画の大まかな概要をお伝えしますね。)


  3. “The data is still rough, so we’ll refine it later.”


    • (データはまだ荒いので、後で精査します。)


学術的/フォーマル


  1. “A rough calculation suggests that the population increased by 20%.”


    • (大まかな計算によると、人口は20%増加したと示唆される。)


  2. “The preliminary findings are rough; further research is required.”


    • (初期の調査結果はまだ粗いので、さらなる研究が必要だ。)


  3. “He presented a rough draft of his dissertation for peer review.”


    • (彼は論文の下書きを同僚たちの批評にかけた。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語(似た意味を持つ単語)


  1. coarse(粗い、きめが荒い)


    • 「生地や粒子のきめが荒い」といったときに使われることが多い。


  2. harsh(厳しい、耳障りな)


    • 大きな音や厳しい状況などを表現するときに使う。


  3. crude(雑な、未加工の)


    • まだ洗練されていない「未熟な」状態を表す。


  4. approximate(大まかな、近似の)


    • 正確な数値ではないことを表すが、「rough」に比べるとフォーマルな印象。


反意語(反対の意味を持つ単語)


  1. smooth(滑らかな)

  2. refined(洗練された)

  3. exact / precise(正確な)

たとえば、表面なら “rough surface” の反対は “smooth surface”。計画や推定なら “rough plan” や “rough estimate” の反対は “precise plan” や “exact estimate” となります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA): /rʌf/

  • アメリカ英語: [rʌf](「ラフ」に近い音)

  • イギリス英語: [rʌf](ほぼ同じだが、英国英語の “r” がやや弱い音になる傾向)

  • アクセント: “rough” は一音節であり、特別な強勢の位置はありません。

  • よくある間違い: “gh” を発音しようとして “ラフグ” のように発音してしまうことに注意。「gh」は基本的に無声音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “ruf” や “rought” などと間違えることがありますが、正しくは “r-o-u-g-h”。

  • 同音異義語: “ruff”(犬の吠える声“ruff ruff”、または鳥の一種)とは綴りが違います。

  • 試験対策: TOEICや英検などでは「rough estimate」や「roughly one-third」のように副詞形も含めて頻出です。正確さと対比して「大まかに」の意味を問う問題に出やすいです。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • スペリングの“gh”の部分は、昔は喉音のように発音されていた名残です。現在は発音しないので「ラフ」と読むように覚えておくとよいでしょう。

  • 「ザラザラした」「ガサガサした」など触ったときのイメージを思い浮かべ、そこから「雑」「大まか」「荒い」などに派生する感覚を結びつけると覚えやすくなります。

  • “rough” のつづりを「r + ou(アウ) + gh(無音)」と意識して書き取り練習しても良いでしょう。


以上が、「rough」の詳細な解説です。表面や性格、数値の正確さなど、さまざまな領域で「荒さ」や「大まかさ」を表せる便利な単語です。ぜひ用法を覚えて、会話や文章で使ってみてください。

意味のイメージ
rough
意味(1)

(生活が)非文化的な,不便な

意味(2)

(動きなどが)荒っぽい;(空・海などが)荒れた

意味(3)

(人・態度などが)粗野な,荒々しい,無作法な

意味(4)

おおよその,あらましの

意味(5)

(ダイヤモンドなど)自然のままの,未加工の

意味(6)

《話》困難な,つらい,ひどい;(…に)ひどい,むごい《+on+

意味(7)

毛深い,毛むくじゃらの,毛が刈ってない

意味(8)

(表面が)粗い,ざらざらした,きめの粗い・でこぼこの

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