名詞 “title” の徹底解説

1. 基本情報と概要

意味（英語・日本語）

• 【英語】“title”
  


• 【日本語】「作品名」「肩書き」「称号」「題名」などを意味します。例えば、本や映画などの“名前”という意味や、人の称号（例: Mr., Dr., Professor など）を示す言葉として使われます。
  
  「本の題名を言うとき」「人の肩書きを表すとき」に使われる、とても基本的な単語です。

品詞

• 【名詞 (noun)】

活用形

• 名詞は基本的に複数形“titles”のみで、動詞のように時制による変化はありません。

他の品詞での例

• 動詞 “to title (something)”
  
  例: “He titled his book ‘A New Beginning’.”（彼は本を『A New Beginning』と題した。）
  

CEFRレベルの目安

• B1（中級）
  
  英語学習を少し進めたレベルで、文章を読んだり書いたりするときなどに自然と出てくる単語です。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• “title” はラテン語の “titulus”（掲示・見出し・銘板などを指す）に由来するとされています。
  
  明確な接頭語や接尾語はありませんが、同じ語幹から派生した形として “entitle” （～に資格を与える、～に題名をつける）や “subtitle” （字幕、サブタイトル）などがあります。

派生語や類縁語

• “entitle” (動詞) … 「～に資格を与える」「～という題名をつける」
  


• “subtitle” (名詞・動詞) … 「副題」「字幕」や「副題をつける」「字幕をつける」
  

よく使われるコロケーション（関連フレーズ）10選

1. “book title” → 書籍の題名
   


2. “movie title” → 映画の題名
   


3. “title page” → （書籍の）タイトルページ・扉ページ
   


4. “job title” → 役職名、職位の名前
   


5. “official title” → 公式な肩書き
   


6. “title deed” → （不動産の）権利書
   


7. “title track” → （アルバムなどの）表題曲
   


8. “working title” → 仮タイトル
   


9. “title fight” → （ボクシングなどの）タイトルマッチ
   


10. “title holder” → タイトル保持者、称号保有者
    

3. 語源とニュアンス

語源

• ラテン語 “titulus” に由来し、「札」「掲示」「表題」という意味がルーツです。古くから書物の表紙や権利証などに使われる言葉と結びつき、現在では「肩書き」や「作品の題名」などさまざまに拡張されています。

使用時の注意点・ニュアンス

• “title” は日常会話・ビジネス・学術など幅広い場面で使われる、比較的フォーマルな語です。
  


• 一方で、人の敬称や肩書きを指す場合（例: “Mr.” “Dr.” などの総称）としても使われるため、部署や役職、ビジネスカードに書かれる“job title”などにもよく登場します。
  


• スポーツ大会などで“title”が使われるときは、「優勝」「チャンピオンの地位」というニュアンスが含まれます。（例: “He won the title.” ＝ 「彼は優勝した。」）

4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文・イディオム

• “title of 〜” : 「〜のタイトル」
  
  例: “the title of the book” 「その本の題名」
  


• “to have/hold a title” : 「肩書き・称号を持つ」
  
  例: “He holds the title of Professor.”
  


• “to win a title” : 「称号・大会タイトルを勝ち取る」
  
  例: “She won the national title.”

名詞の可算・不可算

• “title” は可算名詞として扱います。a title (単数形)/ titles (複数形)

フォーマル/カジュアル

• 一般的にはどの場面でも使いやすい単語ですが、肩書きや正式名称を扱うときにはややフォーマル寄りになることがあります。

5. 実例と例文

日常会話

1. “I can’t remember the title of that song.”
   
   （あの曲のタイトルが思い出せないよ。）




2. “What’s your favorite book title so far?”
   
   （いままでで一番好きな本のタイトルは何？）




3. “They changed the film’s title for the international release.”
   
   （その映画は海外公開に合わせてタイトルを変えたんだ。）

ビジネス

1. “Please include your job title on the business card.”
   
   （名刺に職位を入れてください。）




2. “I was promoted, and my new title is ‘Regional Manager’.”
   
   （昇進して新しい肩書きは「リージョナルマネージャー」になりました。）




3. “Could you confirm the exact title of the project report?”
   
   （プロジェクト報告書の正式なタイトルを確認してもらえますか？）

学術的な文脈

1. “He recently published a paper under the title ‘Advanced Microbiology Studies’.”
   
   （彼は『Advanced Microbiology Studies』というタイトルで論文を最近公表した。）




2. “The book’s title reflects the author’s main thesis.”
   
   （その本のタイトルは著者の主要な主張を反映しています。）




3. “We need to clarify the title of this conference to avoid confusion.”
   
   （混乱を避けるために、この学会の正式なタイトルを明確にする必要があります。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. “name”（名前）

   
   
   • より一般的に物や人の「名前」を指します。
     
   
   
   • “title” は作品名や称号など、もう少し「公式性」や「フォーマルさ」を帯びることが多い。
     
   
   



2. “designation”（称号、指定）

   
   
   • 役職・地位の正式呼称を指す場面で使われます。
     
   
   
   • “title” より硬いニュアンスがあります。
     
   
   



3. “heading”（見出し）

   
   
   • 文章や章の「見出し」を指します。
     
   
   
   • “title” よりも内容を簡単に示す見出し的な意味で使われます。
     
   
   

反意語

• 明確な反意語はありませんが、“no title” 「肩書きのない状態」や「無名」といった含意で使われることもあります。

7. 発音とアクセントの特徴

• 【IPA】
  
  
  
  • アメリカ英語: /ˈtaɪtəl/
    
  
  
  • イギリス英語: /ˈtaɪtəl/
    
  
  


• “ti” の部分を「タイ」に近い音で発音するのがポイントです。
  


• アメリカ英語では “t” の後の母音があいまいになりやすく「タイトゥル」のようになりますが、イギリス英語では「タイトル」に近い発音になる傾向があります。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “title” を “titel” や “tittle” と間違わないように注意。
  


• 同音異義語: 類似の音をもつ単語として “tittle” がありますが、非常に稀なのであまり混同されません。
  


• 試験対策: TOEICや英検でも、役職名や書物の題名に関する設問などでしばしば登場します。読み書きどちらでも注意しておきましょう。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “ti-tle” で区切るとスペルミスを防ぎやすいです。
  


• 自分の好きな映画や本の“title”をすぐに言えるようにしておくと単語として定着しやすくなります。
  


• 音のイメージは「たいとる」。日本語カタカナで覚えがちですが、実際は「タイトゥル」「タイトル」といった発音に気をつけましょう。
  

「title」は日常からビジネス、学術まで幅広く使われる便利な単語です。作品名だけでなく、肩書きや大会のチャンピオンベルトなど「人と物の正式な呼び名」を表すときにも役立ちます。ぜひさまざまなシーンで活用してみてください。