finish
1. 基本情報と概要
英単語: finish (名詞)
意味(英語): the end, completion, or surface quality of something
意味(日本語): 「終わり」「仕上げ」「(物の)表面仕上げ」「完成度」などを表す名詞です。
「finish」は、最後の部分や終わりの状態、あるいはテーブルなどの表面の質感・仕上げのことを指します。
例えば、スポーツで「ゴールライン」のことを「the finish line」と言うように、「終わりの部分」を明確に表す単語です。
使う場面としては、「レースのゴール」「作品の仕上がり」「物の表面仕上げ(塗装や加工など)」を述べるときなどに用いられます。
ニュアンスとしては、「きっちりした終了点」や「全体としての仕上げ」に重点を置いた言い方です。
品詞と活用
- 名詞 (noun): finish
- 可算・不可算ともに使われる場合があります
- 例: “The finish of this table is beautiful.”(このテーブルの仕上げは美しい)
“It was an exciting finish.”(それはエキサイティングな結末だった)
- 可算・不可算ともに使われる場合があります
- 動詞 (to finish): 原形 “finish” / 三人称単数現在 “finishes” / 現在分詞 “finishing” / 過去形・過去分詞 “finished”
- 形容詞 (finished): 「仕上がった」「完成された」
- 例: “a finished product” (完成品)
CEFRレベル
- B1 (中級): 日常会話・簡単な文章において「終わり」「結末」を表す語として、比較的よく登場します。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- “fin-” はラテン語の “finis”(終わり)に由来し、“-ish” は英語においてさまざまな形容詞・動詞で使われる接尾辞です。
ただし名詞としての “finish” は一つの単語として外来語から入っており、直接的な「接頭語・接尾語」というよりは、歴史的変化でできあがった形といえます。
主な意味
- 終着点・終わり
レースや試合などの終了時点を指す。 - 仕上げ・完成度
作品や製品の最終的なクオリティや表面処理種を指す。 - (動作や行為の)最後の部分
特にストーリーや演説、パフォーマンスなどの結末を示す。
派生語や類縁語
- finish line (ゴールライン)
- finishing touch (最後の仕上げ)
- finished (形容詞: 完成した)
- finisher (名詞: 終える人、仕上げる人)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “fantastic finish” – すばらしい結末
- “close finish” – 僅差のゴール・大接戦
- “smooth finish” – (表面が)滑らかな仕上がり
- “high-quality finish” – 高品質な仕上げ
- “photo finish” – 写真判定が必要な接戦
- “perfect finish” – 完璧な終わり・仕上がり
- “dramatic finish” – 劇的な結末
- “fine finish” – 細やかで美しい仕上げ
- “brushed finish” – ブラシ加工した仕上げ(特に金属表面の)
- “natural finish” – 自然な(無塗装に近い)仕上げ
3. 語源とニュアンス
語源
“finish”の語源は、ラテン語の“finis”(終わり)から来ています。古フランス語“finiss”などを経由し、中英語に取り入れられて今の形になりました。
ニュアンス・使用上の注意
- カジュアル/フォーマル: 日常会話でもビジネスの場でも広く使われます。表面仕上げの話をする場合はややテクニカルな文脈になりますが、「結末」全般を表す言葉としては一般的です。
- 感情的な響き: 「劇的な結末」のように、ポジティブ/ネガティブどちらの展開にも使えます。
- 使われるシーン: スポーツ(レースのゴール)、製品の仕上げ(木工、塗装など)、ドラマや映画の結末など、多岐にわたります。
4. 文法的な特徴と構文
名詞としての可算/不可算
- 可算名詞として: 個々のレースの終わりや特定の仕上げ類型を指すとき (“The two finishes were very different.”など)
- 不可算名詞として: 製品・表面の仕上げ全般を抽象的に表すとき (“This table has a smooth finish.”など)
一般的な構文・イディオム
- “bring (something) to a finish” – 〜に終止符を打つ、〜を完成させる
- “cross the finish line” – ゴールラインを越える
- “from start to finish” – 最初から最後まで(イディオム的表現)
フォーマル/カジュアル
- 「終了点・結末」を意味する際はフォーマルでもカジュアルでも問題なく使用できます。
- 表面仕上げに関する話題(工芸やインテリアなど)は専門的になりがちなので文脈に応じた専門用語の補足があると伝わりやすいです。
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
- “That was an amazing finish to the race, wasn’t it?”
(すごいゴールだったね!) - “I love the finish on your new table. Where did you get it?”
(あなたの新しいテーブルの仕上げ、素敵だね。どこで買ったの?) - “The party had a really fun finish with everyone dancing.”
(みんなが踊って終わった、楽しいパーティーだったよ。)
ビジネスシーン (3例)
- “The project had a tight deadline, but we managed to reach a satisfactory finish.”
(プロジェクトは締め切りが厳しかったが、納得のいく形で仕上げられました。) - “We need to ensure the finish of the product meets our quality standards.”
(製品の仕上げが自社の品質基準を満たしているか確認する必要があります。) - “The presentation had a clear finish, which helped clarify the next steps.”
(プレゼンに明確な結論があったので、次にやることがはっきりしました。)
学術的・専門的な文脈 (3例)
- “The chemical process affects the final finish of the metal surface.”
(化学処理は金属表面の最終的な仕上げに影響を与えます。) - “In art restoration, the original finish is carefully preserved.”
(美術品の修復においては、元々の仕上げが慎重に保存されます。) - “The study suggests that surface finish improves corrosion resistance.”
(研究によると、表面仕上げが耐食性を高める可能性があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- end (名詞: 終わり)
- “end”は単に「終わり」という意味で、最終点や終了という事実を指し示す。より一般的。
- “finish”はより「仕上げ・結末」や「完成度」に焦点がある。
- “end”は単に「終わり」という意味で、最終点や終了という事実を指し示す。より一般的。
- conclusion (名詞: 結論、終結)
- “conclusion”は論理的・議論的に主に「結論」を指す。論文やプレゼンでよく使われる。
- “finish”はよりカジュアルに物事が終わる場面を示す。
- “conclusion”は論理的・議論的に主に「結論」を指す。論文やプレゼンでよく使われる。
- completion (名詞: 完成、完了)
- “completion”は仕事やプロジェクトなどが完了した状態を指す。
- “finish”は完了自体だけでなく、最後の仕上がり具合を強調する場合もある。
- “completion”は仕事やプロジェクトなどが完了した状態を指す。
反意語
- start / beginning (始まり)
- commencement (開始、始動)
“finish”が表す「終わり」の反対語として、それぞれ「始まり」を意味する言葉が挙げられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈfɪnɪʃ/
- アクセント(強勢)は第1音節 “FIN” に置かれます。
- アメリカ英語/イギリス英語の発音: 大きな違いはありませんが、母音や「sh」の音がわずかに異なる場合があります。
- よくある間違い: “finish” と “Finnish” (フィンランドの) はつづりも音も似ているため、混同しやすいので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “finsh” のように “i” や “sh” を落としてしまう誤りに注意。
- 同音/類似語: “Finnish” (フィンランドの) との混同が多いが、スペルが異なる。
- 試験対策: TOEICや英検などで、「プロジェクトの完了」「レースのゴール」といった文脈で登場する場合がある。特に、「finish line」や「finish up」などのフレーズを知っておくとよい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源ストーリー: “finis”=「終わり」→「魚の“fin(ヒレ)”」とは関係ないが、語形が似ているため紛らわしいと覚えると逆に記憶に残りやすいです。
- “finish line”をイメージ: レースのゴールを想像すると「finish=レースの最後、終わり」という印象が強く残ります。
- “Finish”を使った勉強テクニック: “start to finish”という表現で「最初から最後まで」をセットで覚えておくと、他の「開始・終了」表現にも展開しやすいです。
学習者の皆さんはぜひ「finish」という単語を、「終わり」「仕上げ」「表面処理」など多面的な意味や用法とともにイメージしながら覚えてみてください。
…終える,済ます
…‘を'食べ尽くす,使い尽くす《+名+off(up),+off(up)+名》
…の仕上げをする,磨きをかける《名off(up),+off(up)+名》
《話》〈人〉‘を'参らせる
〈物事が〉終わる;〈人が〉やり終える,終わりにする《+off(up)》
(ことの)最終段階,結末
(家具などの)表面,表面の仕上げ(手触り);洗練
(ニスなど)仕上げの材料
死,滅亡