元となった辞書の項目
heir
解説
1. 基本情報と概要
英単語: heir
品詞: 名詞 (noun)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
英語での意味:
“heir” refers to a person who is legally entitled to inherit property, titles, or other assets from another person (often after they pass away).
日本語での意味:
「heir」は、亡くなった人や権利を譲る人から財産や称号などを相続する資格のある人を指します。たとえば、親の財産や称号を継ぐ人、王位継承者などを表現するときに使います。ややフォーマルな単語ですが、日常会話からビジネス、法律文書など幅広い文脈で使われます。
活用形:
- 単数形: heir
- 複数形: heirs
他の品詞形:
- 形容詞形: “heritable” (法的文脈で用いられる「相続可能な」などを意味する形容詞)
- 動詞: “to inherit”(「相続する」という動詞)
- “inherited”, “inheriting” などの形があります。
- “inherited”, “inheriting” などの形があります。
- 派生語として女性形の “heiress” がありますが、近年は男女関係なく “heir” が用いられることも増えています。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹(root): “heir”
- 接頭語・接尾語: 特になし(“heir” 自体が短い形で完結しています)
よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)
- “legal heir” –「法定相続人」
- “sole heir” –「唯一の相続人」
- “rightful heir” –「正当な相続人」
- “heir apparent” –「法定推定相続人」(確実に継ぐと目される継承者)
- “heir presumptive” –「推定相続人」(状況によって変わる可能性がある継承者)
- “primary heir” –「主たる相続人」
- “designated heir” –「指定された相続人」
- “named heir” –「指名された相続人」
- “male heir” / “female heir” –「男性の相続人」/「女性の相続人」
- “heir to the throne” –「王位継承者」
3. 語源とニュアンス
- 語源:
- 中英語(Middle English)の “eir” および 古フランス語(Old French)の “eir” に由来し、さらにラテン語の “hērēs(相続人)” に遡るとされます。
- 中英語(Middle English)の “eir” および 古フランス語(Old French)の “eir” に由来し、さらにラテン語の “hērēs(相続人)” に遡るとされます。
- 歴史的変遷:
- 王位や土地を継承する意味合いで古くから使われてきた単語で、特に爵位・王位など身分に関する正式な文書で用いられてきました。
- 王位や土地を継承する意味合いで古くから使われてきた単語で、特に爵位・王位など身分に関する正式な文書で用いられてきました。
- ニュアンスや注意点:
- “heir” は必ずしも「家族内での相続」に限らず、「芸術家の後継者」や「思想の継承者」など比喩的にも用いられることがあります。
- フォーマルな響きが強いですが、カジュアルな会話でも「王位を継ぐ人」という文脈でよく登場します。
- “heir” は必ずしも「家族内での相続」に限らず、「芸術家の後継者」や「思想の継承者」など比喩的にも用いられることがあります。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun):
- “one heir”, “two heirs” のように数えられます。
- “one heir”, “two heirs” のように数えられます。
- 典型的な構文:
- “be the heir to + (asset/title)” → 「~の相続人(継承者)である」
- “name + 人 + (as) heir” → 「~を相続人/後継者に指名する」
- “be the heir to + (asset/title)” → 「~の相続人(継承者)である」
- 使用シーン:
- フォーマルな文脈(法律文書、遺言、相続など)
- カジュアルなシーンでも王族や著名人の話題で使われることがあります。
- フォーマルな文脈(法律文書、遺言、相続など)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “Do you know who will be the heir to the family business?”
- 「家業は誰が継ぐか知ってる?」
- 「家業は誰が継ぐか知ってる?」
- “He joked that his dog is his only heir.”
- 「彼は冗談で、自分の唯一の相続人は犬だと言ってたよ。」
- 「彼は冗談で、自分の唯一の相続人は犬だと言ってたよ。」
- “They had a family meeting to discuss who should be named the heir.”
- 「誰を相続人にするか話し合うために家族会議が開かれました。」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “The CEO announced his son as the heir to the company’s leadership.”
- 「CEOは、自社の経営を息子が継ぐと発表しました。」
- 「CEOは、自社の経営を息子が継ぐと発表しました。」
- “We need to confirm the legal heir before transferring the shares.”
- 「株式を移転する前に法定相続人を確認する必要があります。」
- 「株式を移転する前に法定相続人を確認する必要があります。」
- “The board members are debating who should become the heir apparent.”
- 「取締役会は、誰が後継者となるべきかを検討しています。」
(3) 学術的・フォーマルな文脈での例文
- “Under the current legislation, the eldest child is typically recognized as the rightful heir.”
- 「現行法の下では、長子が正当な相続人とみなされるのが一般的です。」
- 「現行法の下では、長子が正当な相続人とみなされるのが一般的です。」
- “Historically, disputes over the rightful heir often led to prolonged conflicts.”
- 「歴史的に見ると、正当な相続人をめぐる争いは長期にわたる紛争につながることが多かったです。」
- 「歴史的に見ると、正当な相続人をめぐる争いは長期にわたる紛争につながることが多かったです。」
- “The duke’s will clearly states that his nephew is the sole heir to his estate.”
- 「公爵の遺言には、甥がすべての財産の唯一の相続人であると明確に記されています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (synonyms)
- “successor” (後継者)
- 「立場・地位や役割を継ぐ人」という意味で、政治や会社の役職継承にも頻繁に使われます。
- 「立場・地位や役割を継ぐ人」という意味で、政治や会社の役職継承にも頻繁に使われます。
- “beneficiary” (受益者)
- 遺産や保険金などを受け取る人を幅広く指し、やや法的文脈で用いられます。
- 遺産や保険金などを受け取る人を幅広く指し、やや法的文脈で用いられます。
- “heiress” (女性形の相続人)
- 「女性の相続人」を特に強調する言い方。近年はただ “heir” を使うことも増えています。
- 「女性の相続人」を特に強調する言い方。近年はただ “heir” を使うことも増えています。
- “successor” (後継者)
反意語 (antonyms)
- “testator” (被相続人)
- 遺言を残す人、財産を譲る人を意味します。“heir” と逆の立場です。
- “testator” (被相続人)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語 (AmE): /ɛr/ または /er/
- イギリス英語 (BrE): /eər/
- アメリカ英語 (AmE): /ɛr/ または /er/
- 強勢(アクセント):
- 短い単語ですが、アクセントは基本的に1音節で [air] のように発音します。
- 短い単語ですが、アクセントは基本的に1音節で [air] のように発音します。
- よくある発音の間違い:
- 頭文字 “h” は発音しない点に注意してください。「hair」ではなく「air」と似た音になります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- “heir” は “hair” と似ていますが、意味が全く異なるので要注意です。
- “heir” は “hair” と似ていますが、意味が全く異なるので要注意です。
- 同音異義語:
- “air” と同じ発音ですが、意味はまったく違います。文脈で区別しましょう。
- “air” と同じ発音ですが、意味はまったく違います。文脈で区別しましょう。
- 試験対策:
- 英検やTOEICなどで相続に関する文脈題や、リーディングで法律・歴史などの話題に出てくることがあります。
- 綴りと発音が不一致の単語例として覚えておくとよいでしょう。
- 英検やTOEICなどで相続に関する文脈題や、リーディングで法律・歴史などの話題に出てくることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方のコツ:
- “heir” を「エアー」と発音するイメージを持ちましょう。頭文字の “h” がサイレントであることを意識すると混乱しにくくなります。
- 「後継者が空気(air)のように常に周りに、いずれ継ぐ存在」というイメージで覚えると、スペルと発音の差を認識しやすいです。
- “heir” を「エアー」と発音するイメージを持ちましょう。頭文字の “h” がサイレントであることを意識すると混乱しにくくなります。
- ストーリーづけ:
- 映画やドラマで「大富豪のheir(相続人)が相続をめぐるドラマを繰り広げる」シーンを思い浮かべると記憶に残りやすいです。
以上が名詞 “heir” の詳細な解説です。
「相続人」「後継者」として使われるフォーマルな単語ですが、日常会話やビジネスシーン、歴史・法律など多方面でそのまま通用します。発音やスペルに注意して、ぜひ使いこなしてください。
意味のイメージ
意味(1)
(財産・地位などの)相続人,跡取り《+to+名》
意味(2)
(先人の思想・精神・伝統などを)受け継ぐ人,後継者