最終更新日:2024/06/12

The sheer curtains let in a soft, diffused light.

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元となった辞書の項目

sheer

形容詞

(織物などが)透けるほど薄い / 純然たる, 完全な / 垂直に近い,切り立った

このボタンはなに?

薄手のカーテンからは柔らかく拡散した光が差し込みます。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: sheer

品詞: 形容詞 (ただし、ほかに副詞・名詞として使われることもあります)

英語での意味


  1. “Complete” or “absolute” (例: sheer joy → 完全な喜び)

  2. “Very steep” (例: a sheer cliff → 切り立った崖)

  3. “Bright or translucent (especially of fabrics)” (例: sheer fabric → 透けるように薄い生地)

日本語での意味


  1. 「まったくの」「完全な」「純然たる」という意味で、「ほかの要素がまったく混じっていないニュアンス」を表します。

  2. 「(崖などが) 垂直に切り立った」「急な」や「(布などが) とても薄い、透けている」といった意味を持ちます。

たとえば「sheer luck」は「まったくの幸運(他の要素が働いていない純粋な幸運)」というイメージで使われます。ネイティブスピーカーが驚きや強調を表現したいときにもよく使う単語です。

活用形・他の品詞形


  • 形容詞: sheer (例: sheer cliff)

  • 副詞: sheerly(例: Sheerly by chance, he arrived on time.)

  • 名詞: sheerness(例: the sheerness of the fabric → その布の薄さ)

CEFRレベルの目安


  • B2 (中上級): ニュアンスが複数あり、強調や比喩的に使われるため、中上級学習者向けと言えます。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: “sheer” (「純粋な」「完全な」「真っ直ぐな」に関わる根本的な意味)

  • 特に接頭語・接尾語は含まれていませんが、副詞形“sheerly”、名詞形“sheerness”があります。

派生語や類縁語


  • sheerly (副詞): 「まったく」「純粋に」の意味で使われる。

  • sheerness (名詞): 「薄さ」や「純粋さ」を表す。

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. sheer luck → (まったくの幸運)

  2. sheer nonsense → (まったくのナンセンス)

  3. sheer joy → (純粋な喜び)

  4. sheer delight → (心からの楽しみ)

  5. sheer cliff → (切り立った崖)

  6. sheer force → (圧倒的な力)

  7. sheer size → (途方もない大きさ)

  8. sheer amount → (膨大な量)

  9. sheer willpower → (強靭な意志)

  10. sheer fabric → (透けるように薄い生地)


3. 語源とニュアンス

語源


  • “sheer”は中英語 (Middle English) に由来し、古ノルド語 (Old Norse) の “skír” (明るい、透明な) にさかのぼるとされています。当初は「澄んだ」「きれいな」などを意味していました。

ニュアンス・使用上の注意


  • “sheer” は強調表現に使われるとき、「他の要素を一切含まない」「完全に~」といった印象を強く与えます。

  • 「透けるように薄い」という意味では、主に衣服や生地について話すときに使われます。

  • 「切り立った」という意味では、崖や坂の説明に使われます。

  • カジュアルでもフォーマルでも使われますが、「強調」や「驚き」を表現する際に口語でよく聞かれます。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 形容詞用法


    • “sheer + 名詞” の形で、名詞を強調する役割を果たします。

    • “a sheer drop” (垂直の落差) や “sheer madness” (まったくの狂気) など。


  2. 副詞用法


    • “sheerly” として用いられることがあり、“only” や “completely” のように使います。

    • ただし、日常会話ではあまり頻繁には使われません。


  3. 可算・不可算の区別について


    • 形容詞なので可算・不可算の区別は意識しなくて大丈夫ですが、名詞形“sheerness”は不可算扱いです。


  4. 構文例


    • “It was sheer luck that we got tickets.” (チケットが取れたのはまったくの幸運だった)



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “That’s sheer madness! Why would you do that?”


    • (「それはまったくばかげてるよ! なんでそんなことするの?」)


  2. “I felt sheer delight when I saw my favorite band live.”


    • (「大好きなバンドを生で見られて、心から嬉しかった。」)


  3. “Her dress was so sheer that you could see through it.”


    • (「彼女のドレスはとても薄くて、透けて見えるくらいだったよ。」)


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “It was sheer determination that helped our company meet the tight deadline.”


    • (「期日ぎりぎりを乗り越えられたのは、完全な決意のおかげでした。」)


  2. “We were surprised by the sheer volume of data to be processed.”


    • (「処理すべきデータ量の多さに驚きました。」)


  3. “His promotion was due to the sheer impact he had on sales growth.”


    • (「彼の昇進は、販売成長における圧倒的な貢献が理由でした。」)


(3) 学術的な文脈での例文


  1. “The sheer complexity of the problem demands a multidisciplinary approach.”


    • (「その問題のあまりの複雑さゆえに、多岐にわたる学問領域からのアプローチが必要となる。」)


  2. “We examined the sheer diversity of microbes present in the sample.”


    • (「私たちはサンプル中に存在する多種多様な微生物を調査しました。」)


  3. “The sheer scale of environmental change is difficult to quantify.”


    • (「環境変化のあまりの規模は、測定が困難です。」)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. absolute(絶対的な)


    • “sheer”と同様に「完全な」や「純粋な」という意味で強調に使われますが、より硬いニュアンスになります。


  2. utter(まったくの)


    • “sheer”よりも「口語的に強烈に強調」するが、やや否定的な文脈(utter nonsenseなど)で多用されます。


  3. complete(完全な)


    • 全体が完成しているニュアンスで使われますが、“sheer”は「そのもののみ」を強調する傾向が強いです。


  4. pure(純粋な)


    • 「混じりけのない」要素を示す点は似ていますが、“sheer”は感情や驚きを伴う強調に用いられます。


反意語


  • partial(部分的な)

  • moderate(適度な)

  • opaque(不透明な、透明でない)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /ʃɪər/ (イギリス英語), /ʃɪr/ (アメリカ英語)

  • アクセント: 単音節語なので特に強勢の移動はありません。

  • アメリカ英語とイギリス英語の違い: イギリス英語では /ʃɪə/ のように最後に母音が入りますが、アメリカ英語では /ʃɪr/ と短く発音される傾向が強いです。

  • よくある発音の間違い: “shere”のように /ʃeər/ と発音する。 実際は /ʃɪər/ に近い音です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “sher”や“shear” (「刈る」の意味の動詞) と混同しがちなので注意。

  • 意味の混同: “sheer”は「切り立った(steep)」という意味もあるので、文脈によっては「純然たる」「完全な」とは異なる使い方であることを把握しましょう。

  • 同音異義語: “shear” (刈る) /ʃɪər/, “sheer” /ʃɪər/, “shir”というスペリングのない擬音(正確には存在しない)などが混ざりやすいので注意。

  • 試験での出題傾向: TOEIC®などのビジネス系試験では、“sheer amount of work”などのフレーズで「膨大な量」として出題される場合があります。英検などでも、上級レベルで「完全な」「純粋な」を強調する表現として登場します。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • イメージ: 「混ざりものがなく、純粋にそのまま」という感覚と、「崖などが縦にストンと落ちている」という真っ直ぐなイメージを思い浮かべると覚えやすいです。

  • 覚え方: “Sheer” = 「驚くほどの完全さ」→ “Sheer shock!” など、驚きや圧倒的な状況を想像すると頭に残りやすいです。

  • スペリングのポイント: 「sheer」は “ee” を二つ重ねるところが特徴的。 “ee” が「長めのイ」の音を表している、と覚えるのもおすすめです。


以上が、形容詞 “sheer” の詳細な解説です。さまざまな意味・ニュアンスがあり、強調表現として多用される便利な単語なので、例文に触れながら習得してみてください。

意味のイメージ
sheer
意味(1)

(織物などが)透けるほど薄い

意味(2)

純然たる,完全な

意味(3)

垂直に近い,切り立った

ビジネス英単語(BSL)/ 例文 / 和訳 / 選択問題

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