最終更新日:2024/06/11

The court has jurisdiction over this case.

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元となった辞書の項目

jurisdiction

名詞

〈U〉司法権,裁判権 / 支配権,管轄権 / 〈C〉管轄区域

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この事件は裁判所の管轄にあります。

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解説

名詞「jurisdiction」を徹底解説


1. 基本情報と概要

単語: jurisdiction

品詞: 名詞 (noun)

意味(英語): The official power or authority to make legal decisions and judgments; the territory or sphere of such authority.

意味(日本語): 法的な決定や判断を行う正式な権限、またはその権限の及ぶ範囲を指します。

「jurisdiction」という単語は、裁判所や政府などが、どの地域・分野において法律を施行・執行する権利を持つか、またはその範囲を示します。専門的な場面や法律用語でよく登場しますが、日常会話ではあまり頻繁には使われません。

活用形:

名詞なので、原則「jurisdiction」の単数形と複数形「jurisdictions」があります。


  • 単数形: jurisdiction

  • 複数形: jurisdictions

他の品詞形: 形容詞形として「jurisdictional」(管轄上の、Jurisdictionに関する)などがあります。

CEFRレベルの目安: C1(上級)

法的な文脈や公的な手続きで頻出する専門用語で、抽象的かつやや高度な概念を含むため、上級者向けの単語といえます。


2. 語構成と詳細な意味


  • 接頭語: なし

  • 語幹: juris(法)+ dictio(宣言する、発言)


    • 「juris」はラテン語で「法律(law)」を意味する語根です。

    • 「dictio」は「言う・宣言する」という語源があります。


  • 接尾語: -tion(名詞化)

関連する派生語や類縁語


  • jurisdictional (形容詞): 管轄上の、法的権限にかかわる

  • jurisprudence (名詞): 法学、法律学

よく使われるコロケーションと関連フレーズ(10個)


  1. have jurisdiction over 〜(〜に対して管轄権を持つ)

  2. lack jurisdiction(管轄権を欠く)

  3. court’s jurisdiction(裁判所の管轄区域)

  4. fall under one’s jurisdiction(〜の管轄下に入る)

  5. outside of one’s jurisdiction(管轄外である)

  6. exercise jurisdiction(管轄権を行使する)

  7. subject-matter jurisdiction(事例・事件のテーマに関する管轄権)

  8. territorial jurisdiction(地域的管轄権)

  9. criminal jurisdiction(刑事事件に対する管轄権)

  10. exceed one’s jurisdiction(管轄権を超える)


3. 語源とニュアンス

語源:


  • ラテン語の jūrisdictiō(jūris = law + dictiō = speaking)から派生。法律を「宣言する」または「言い渡す」権利を持つことを示します。

ニュアンス:


  • 法律や行政など公的な領域で使われるフォーマルな語です。口語の日常会話ではあまり使われませんが、ビジネスや学術、特に法学関連の文脈で出てくることがあります。

  • 書き言葉・フォーマル寄りの語彙なので、カジュアルな場面では「authority」のほうが一般的な場合もあります。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 可算名詞: 「a jurisdiction」や「multiple jurisdictions」のように数えられます。

  2. 使用される構文例:


    • “Under the jurisdiction of …” → 〜の管轄下にある

    • “Within the jurisdiction of …” → 〜の管轄区域内で

    • “Have jurisdiction over …” → 〜を管轄する権限を持つ


  3. フォーマル・カジュアルの使い分け:


    • 「jurisdiction」はフォーマル寄りの語。一般的な会話では「area of authority」など、より平易な表現を用いることが多いです。



5. 実例と例文

日常会話での例文(3つ)


  1. “I’m not sure if this parking issue falls under the city’s jurisdiction or the county’s.”

    (この駐車問題が市の管轄に入るのか、それとも郡の管轄なのか、わからないな。)

  2. “That problem is outside my jurisdiction, so I can’t really help you.”

    (その問題は私の管轄外だから、あまり助けになれないよ。)

  3. “He keeps asking me about rules that aren’t in my jurisdiction.”

    (彼は私の管轄外にある規則について、しきりに尋ねてくるんだよね。)

ビジネスシーンでの例文(3つ)


  1. “Our legal department has jurisdiction over contract disputes.”

    (法務部が契約上の紛争に対する管轄を持っています。)

  2. “Please check which country’s court has jurisdiction over this international agreement.”

    (この国際的な契約に関して、どの国の裁判所が管轄権を持つのか確認してください。)

  3. “We need to ensure we’re operating within the jurisdiction of the local government.”

    (私たちが現地政府の管轄区域内で、適切に運営していることを確認する必要があります。)

学術的な文脈での例文(3つ)


  1. “Jurisdiction is a fundamental concept in international law, defining the scope of a state’s legal authority.”

    (国際法において、管轄権は国家の法的権限の範囲を定義する基本的な概念である。)

  2. “Comparative studies on judicial jurisdiction highlight differences between common law and civil law systems.”

    (司法管轄権に関する比較研究は、コモンロー体系と大陸法体系の相違点を浮き彫りにする。)

  3. “Scholars debate whether universal jurisdiction can be applied to crimes against humanity.”

    (学者たちは、普遍的管轄権を人道に対する罪に適用できるかどうかを議論している。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. authority(権限)


    • より一般的・広義な「権限」を指す。


  2. control(支配・管理)


    • 短期的・直接的な統制や管理を強調するときに用いられやすい。


  3. power(権力)


    • 権力や主導権を表す。法律的文脈以外の広範な文脈でも使用。


反意語


  • lack of authority(権限が欠如している)

  • 明確な単語としての反意語はないですが、文脈で「no jurisdiction(管轄権がない)」と表現することで反対の意味を表せます。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号 (IPA):


  • アメリカ英語: /ˌdʒʊrɪsˈdɪkʃən/

  • イギリス英語: /ˌdʒʊərɪsˈdɪkʃən/

アクセント:


  • ふたつ目の音節「ris(jur-ɪs)」がやや弱めで、dicの部分「dik」に強勢がきます。

  • アメリカ英語では最初の「ジュ(r)」がやや短め、イギリス英語では「ジュア」に近い音になることが多いです。

よくある発音の間違い:


  • 「juris」部分を “jyuris” のように発音してしまう。

  • 次の “-dic-” を “dik” ではなく “deek” のように引き伸ばしてしまう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “jurisdiction” は「juri + s + dic + tion」と区切って覚えると良いです。

  • 同音異義語: 似た発音の単語はあまりありませんが、「jury(陪審員)」との混同に注意してください。

  • 試験対策: TOEIC・英検など一般英語試験では頻出度はそこまで高くないものの、法律や政治関連の読解に出る可能性はあります。IELTSやTOEFLなどのアカデミックテストでもリーディング記事やリスニングで法律関連トピックが出た際に登場する可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「juri(法)」+「dic(発言・宣言)」+「tion(名詞化)」を組み合わせると「法的な宣言・判決を下す権限=管轄権」と連想しやすいです。

  • 「judge(裁判官)」も同じく “jur-”(法)や “-dic-”(言う)に関連があるので、セットでイメージすると覚えやすいでしょう。

  • スペリングを区切って覚える: “j-u-r-i-s + d-i-c + t-i-o-n”

  • 「jurisdiction」の「juris-」部分を「法律関係」と紐付けると、法律用語全般の単語も一緒に覚えやすくなります。


以上が、「jurisdiction」の詳細な解説です。法律・行政・国際関係の文脈で頻繁に使われますが、日常での使用頻度はそこまで高くありません。しっかりと意味と用法を覚えて、読解力を高めましょう。

意味のイメージ
jurisdiction
意味(1)

司法権,裁判権

意味(2)

支配権,管轄権

意味(3)

管轄区域

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