最終更新日:2024/06/11
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元となった辞書の項目

equity

名詞

〈U〉公平,公正,無私;〈C〉公明正大なもの / 〈U〉衡平法(公平と正義の点において慣習法(common law)の不備を補う英国の法律);(米国の法律で)抵当差額 / 〈U〉普通株主権;《英》《複数形で》固定配分のない株式

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公平は公正な社会にとって不可欠です。

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解説

以下では、名詞 “equity” をできるだけ詳しく解説し、学習者が理解しやすいようにまとめます。


1. 基本情報と概要

単語: equity

品詞: 名詞 (noun)

活用形: 単数形: equity / 複数形: equities


  • 英語での意味:


    1. 公平性・公正さ (fairness, justice)

    2. (企業の)株式資本・自己資本 (the value of shares issued by a company or the amount of ownership in a company)


  • 日本語での意味:


    1. 「公平性・公正さ」という意味です。社会的な正義や、公平な扱いを表すときに使われます。たとえば、「教育の機会の均等」「人種や性別に関係なく同等の扱い」といった文脈で使われます。

    2. ビジネスでは、「自己資本」や「株式・持分」を指します。会社や資産におけるオーナーシップの価値を意味します。「住宅に対するローン残高を差し引いた資産価値」のように使われる場面もあります。


これらの意味は、それぞれ「公正さを強調するとき」「所有権や金融上の価値を示すとき」に使われる単語です。英語としてはやや難しめなので、中級から上級レベルの単語にあたります。


  • CEFRレベルの目安:


    • B2 (中上級) 〜 C1 (上級)

      公平性や資本といった抽象的、専門的な話題を扱うため、上級に差し掛かる学習者向けの語です。


  • 他の品詞形:


    • equitable (形容詞: 公平な)

    • inequitably (副詞: 不公正に)

    • inequity (名詞: 不公平)



2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: “equi-” はラテン語の「等しい(aequus)」を語源に持つ要素で、「均等」「公平」というニュアンスがあります。

  • 接尾語: “-ty” は名詞を作るときによく使われる語尾で、「状態」「性質」を表します。

意味の詳細


  1. 公平性・公正さ


    • 個人的・社会的なレベルで「人を等しく扱うこと」「差別しないこと」といった意味合いでよく用いられます。


  2. 自己資本・株式


    • 企業活動や金融関連で「株式(株主資本)」「所有権の価値」という意味で使います(例: “home equity” = 持ち家の資産価値)。


よく使われるコロケーション・フレーズ(10個)


  1. “social equity” (社会的公平性)

  2. “equity in education” (教育の公平性)

  3. “gender equity” (ジェンダーの公平性)

  4. “health equity” (医療格差の解消、公平な医療)

  5. “equity financing” (株式資本による資金調達)

  6. “home equity” (自宅資産価値)

  7. “equity stake” (株式持分)

  8. “equity market” (株式市場)

  9. “pay equity” (賃金の公平性)

  10. “equity and justice” (公平性と正義)


3. 語源とニュアンス


  • 語源: ラテン語の “aequitas” (公平) に由来し、更に “aequus” (等しい) という語幹を含みます。

  • 歴史的使用: 中世の法律用語や裁判での「衡平法(Equity Law)」にも由来があり、「法律上の公平」が広義で使われてきました。その後、金融分野でも「持分」「株式資本」を指す言葉として定着しました。

  • 使用時の注意点・ニュアンス:


    1. 「公平性」を指すときは社会問題や法学的テーマでよく使われ、少しフォーマルな響きがあります。

    2. ビジネスで「株式資本」を示すときは、経済や経営の知識が必要な文脈で登場します。


  • 口語・文章での使い分け:


    • 「公平性」の意味で日常会話に出てくることはあまり多くありませんが、ニュースやスピーチ、フォーマルな文章では非常によく目にします。

    • 「株式資本」の意味での使用は、ビジネスや金融の現場でよく登場します。



4. 文法的な特徴と構文


  • 可算・不可算:


    • 「公平性・公正さ」の意味では不可算名詞として扱うことが多いです。例: “Equity is important in our society.”

    • 「株式(資本)」の意味では可算名詞として “equities” と複数形で使う場合があります。例: “He invested in various equities.”


  • 一般的な構文


    1. “Equity in + [分野]” → 例: “Equity in healthcare is crucial.”

    2. “Invest in + equity” → 例: “Many people choose to invest in equity rather than bonds.”

    3. “Aim for + equity” → 例: “We aim for equity in our workplace practices.”


  • イディオム:

    特定の慣用句としてはあまり多くありませんが、法律用語の “court of equity” (衡平法の裁判所) などが専門的に使われる場合があります。



5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “I believe equity in education is essential for children’s futures.”

    (教育の公平性は子どもたちの将来にとって不可欠だと思う。)


  2. “We need more equity in our community, especially when it comes to healthcare.”

    (地域社会には、特に医療の面で、より一層の公平性が必要だ。)


  3. “She’s passionate about promoting gender equity in the workplace.”

    (彼女は職場でジェンダーの公平性を促進することに熱心だ。)


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “Our company decided to raise capital through equity financing.”

    (我が社は株式による資金調達を行うことを決定しました。)


  2. “He sold a portion of his equity holdings to diversify his investment portfolio.”

    (彼は投資ポートフォリオを多様化するために持っていた株式の一部を売却しました。)


  3. “Increasing brand equity is one of our key marketing strategies.”

    (ブランドの価値を高めることが、私たちの主要なマーケティング戦略のひとつです。)


(3) 学術的/公的文脈での例文


  1. “The report examines the role of equity in public policy formation.”

    (その報告書は、政策形成における公平性の役割を検討している。)


  2. “Equity considerations are vital when creating inclusive educational programs.”

    (インクルーシブな教育プログラムを作る際、公平性への配慮は不可欠である。)


  3. “Scholars debate how to balance equity and efficiency in economic systems.”

    (経済システムにおいて、公平性と効率性のバランスをどう取るかは、学者の間で議論がある。)



6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. fairness (公正さ)


    • より一般的でシンプルな表現。日常会話でもよく使われる。


  2. justice (正義)


    • 道徳的・法的な公平性を示すときに使う。より幅広い概念。


  3. equality (平等)


    • 「結果としての均一性」を示す場合に使う。equity は配慮や公正さの観点にも注目。


反意語


  1. inequity (不公平、不公正)

  2. unfairness (不公平)


  • 同じ「不公平」でも “inequity” はややフォーマル、専門的な響きがあります。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA):


    • アメリカ英語: /ˈɛk.wɪ.ti/

    • イギリス英語: /ˈɛk.wɪ.ti/


  • アクセント: 第1音節 “ɛk” に強勢があります。

  • よくある発音ミス: “e-quity” を「イクウィティ」のように読まないよう注意。最初の “e” は「エ」とはっきり発音し、強勢をおくことで「エクウィティ」に近い発音となります。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “equity” は “equality” とつづりが一部似ているため混同しやすいですが、 “-ali-” が入るのが equality なので注意。

  • 同音異義語との混同: “equity” と似た単語として “equality” がありますが、厳密な意味合いは異なります。

  • 試験対策:


    • TOEIC英検 などのリーディングパートで、金融・経営・経済・社会学関連の文章中に出てくる可能性が高いです。

    • 「社会的公平性」や「株式資本」の文脈など、どちらの意味で使われているかを判断できるようにしましょう。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「イコール(=)」のイメージで “equity” を捉えると覚えやすいです。

  • “equi-” は、 “equal” (同じ) と同じ語源を持つので「等しさ」「バランスのとれた公正さ」を連想すると定着しやすいでしょう。

  • 覚える時は「e (エ) + qui (キ) + ty (ティ)」と音節を分けて何度も口に出し、一拍目に強勢をつけるイメージを持つとよいです。


以上が名詞 “equity” の詳細解説です。社会やビジネス、金融、および教育など幅広い文脈で現れる重要な単語なので、是非理解して活用してみてください。

意味のイメージ
equity
意味(1)

〈U〉衡平法(公平と正義の点において慣習法(common law)の不備を補う英国の法律);(米国の法律で)抵当差額

意味(2)

〈U〉普通株主権;《英》《複数形で》固定配分のない株式

意味(3)

〈U〉公平,公正,無私;〈C〉公明正大なもの

ビジネス英単語(BSL)/ 例文 / 和訳 / 選択問題

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