元となった辞書の項目
cooler
解説
1. 基本情報と概要
単語: cooler
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語と日本語)
- 英語: A container or device that keeps food or drinks cold, often used outdoors or during travel. It can also refer to a water dispenser in offices (often called a
water cooler
) or,さらにスラングでは刑務所の独房や拘置所を意味することもあります。 - 日本語: 飲み物や食べ物を冷やしておくための保冷容器、またはオフィスなどに置かれるウォーターサーバーのことです。場合によってはスラングで「独房」や「刑務所」という意味にもなります。
こういう場面で使われる、こういうニュアンスの単語です。たとえば、ピクニックやキャンプで飲み物を冷やすために使う道具を指すのが一般的な使い方です。
活用形
名詞なので厳密な「活用」はありません。ただし、可算名詞として扱われるので、
- 単数: a cooler
- 複数: coolers
他の品詞になった時の例
- 「cool」(形容詞):「涼しい、かっこいい」といった意味。
- 「cool」(動詞):「冷やす、冷ます」。
本項で扱う「cooler」は名詞としての用法です。
CEFRレベル目安: B1(中級)
日常的にキャンプやアウトドアのシーンで使われる単語なので、中級レベル前後と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹:
cool
- 「涼しい、冷たい」を意味する基本形 - 接尾辞:
-er
- 「~するもの」「~する人」を表すことが多いが、ここでは「冷やす道具」というニュアンスを持っています。
派生語や類縁語
- cool (形容詞/動詞)
- cooling (動名詞/形容詞)「冷却すること/冷やす役割をする」
よく使われるコロケーション10選
- portable cooler(ポータブルクーラー)
- ice-packed cooler(氷を詰めたクーラー)
- water cooler talk(ウォータークーラーでの雑談)
- beer cooler(ビールを冷やすクーラー)
- office water cooler(オフィスのウォーターサーバー)
- electric cooler(電気式クーラー)
- fill the cooler(クーラーをいっぱいにする)
- keep in the cooler(クーラーに入れておく)
- drain the cooler(クーラーの水を抜く)
- cooler bag(クーラーバッグ)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「cool(冷たくする、涼しい)」に、名詞形成の接尾辞「-er」がついたものです。
- 1600年代頃から「人を冷やすもの、動物を冷やすもの」という意味で使われており、現代では「飲み物や食べ物を冷やす容器」を指すことが一般的になりました。
ニュアンス・使用時の注意
- camping や picnic など、屋外の行楽シーン: クーラーボックスとして非常にカジュアル。
- office や公共の場面: 「water cooler」としてウォーターサーバーの意味。
- スラング表現: 「刑務所」や「独房」。やや古風あるいはアメリカの俗語的表現で、「He spent a night in the cooler (独房で一夜を過ごした)」などと言います。フォーマルなシーンではあまり使いません。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞として扱われるため、数えられます (one cooler, two coolers...)。
- 慣用的に「the cooler」と言うと、特定のクーラーを指したり、スラングで「刑務所」を指したりします。
- 「a cooler of …」のように中身に言及する場合にも使います: “a cooler of soda”など。
一般的な構文・イディオム
put (something) in the cooler
: (何か)をクーラーに入れるwater-cooler gossip
/water-cooler chats
: オフィスのウォータークーラー周りでの雑談(ビジネス上の小話としてよく使われます)
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
Could you grab me a soda from the cooler?
(クーラーからソーダを取ってくれない?)We’ll need a bigger cooler for all this food.
(この食べ物全部を入れるには、もっと大きいクーラーが必要だね。)Don’t forget to put the drinks in the cooler before we leave for the beach.
(ビーチに行く前に、飲み物をクーラーに入れるのを忘れないでね。)
(B) ビジネスシーンでの例文
There’s a water cooler by the reception area if you need a drink.
(もし飲み物が必要なら、受付の近くにウォータークーラーがあります。)We usually share project updates during water-cooler chats.
(私たちは、ウォータークーラーのそばで雑談しながらプロジェクトの進捗を共有することが多いです。)The new cooler in the break room is much more efficient than the old one.
(休憩室の新しいウォータークーラーは、古いものよりもずっと効率的ですね。)
(C) 学術的/フォーマルな文脈での例文
This specialized cooler maintains a constant temperature for scientific samples.
(この特殊なクーラーは、科学的サンプルを一定の温度に保ちます。)An advanced cooler system is required to prevent overheating in high-performance computing.
(ハイパフォーマンスコンピューティングの過熱を防ぐには、高度なクーラーシステムが必要です。)The cooler units used in laboratories are designed to comply with strict safety regulations.
(研究室で使用されるクーラー装置は、厳格な安全規定を満たすように設計されています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- icebox(保冷箱, 古い言い方)
- refrigerator(冷蔵庫)
- chiller(冷却装置)
- 「icebox」は非常に古風で日常ではほとんど使いません。
- 「refrigerator」は家庭用の冷蔵庫で固定式、アウトドアで持ち運ぶものは「cooler」です。
- 「chiller」は産業用・研究用などフォーマルでより大掛かりな冷却装置を指すことが多い。
反意語 (Antonyms)
- heater(ヒーター、暖める装置)
- warmer(温かくするもの)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈkuːlər/
- アメリカ英語: 「クーラー」のように [ˈkuːlər]
- イギリス英語: アメリカ英語とほぼ同じですが、「r」の発音が弱まる場合が多い ([ˈkuːlə] のようになる)。
よくある発音の間違い
- 「/u/」の音を日本語の「ウ」のように短くしてしまう。実際は長母音のイメージ。
- 「r」の発音が曖昧になりやすいので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “cooler” を “coolar” や “coler” と間違えることがある。
- 同音異義語: “caller”(電話をかける人)と間違えてしまうケース。ただし発音は微妙に違う ([ˈkɔːlər] vs. [ˈkuːlər])。
- 試験対策: TOEICや英検では、オフィスシーンの描写(water coolerでの会話)やアウトドア場面(キャンプの話)で出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “cool” が「涼しい」を意味することは多くの人が知っています。その語尾に「-er」がつくことで、「物」や「人」を指す名詞になります。
- 「『クーラー』で冷やしておく」というイメージは、夏のレジャーやアウトドアのシーンを想像すると覚えやすいです。
- 「ウォータークーラー」を思い浮かべると、オフィスでのちょっとした談笑やコミュニケーションシーンもイメージしやすく、「cooler」の使い方を思い出しやすいでしょう。
以上が、名詞 “cooler” の詳細解説です。アウトドアやオフィスの場面など、日常でもよく見かける単語なので、ぜひ覚えて使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
冷却装置;冷却器,クーラー・清涼飲料
意味(2)
《俗》《the cooler》留置場